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news commentary

よってくだんのごとし

2016-04-24 22:49:19 | Weblog

与野党全面対決、夏の参院選を占う選挙と騒がれた衆院北海道5区の補欠選挙で自民党公認の和田義明氏が勝った。

和田氏は5区から選出されて衆院議長を務めた自民党の長老・故町村信孝氏の娘婿だ。カバンは知らないが、ジバンとカンバンを死んだ岳父から譲り受けた典型的な自民党型の世襲候補である。彼の演説を聞いたわけではないが、そのようなありきたりの環境から生み出された議員の思考方法に面白いものがあるとは思えない。彼に地盤と看板を与えた周囲の影響力に拘束されるからである。

敗けた民進党公認の池田真紀氏はシングルマザーで、高校中退後働きながら北海道大学大学院を修了して公共政策修士号を取得したたたき上げの人。ホームヘルパー、社会福祉士を経て、東京から北海道へ移り住み、ソーシャルワーカーとして活動していた。選挙演説を聞いたわけではないので政治的見識は知らないが、略歴を見ただけで、興味深い人生を経た人物だと想像できる。

北海道5区の議員を選ぶのは5区の有権者の権利であるが、その議員が国会に出て来てからの活動・政策決定への関与は、5区の有権者だけでなく、全国の有権者(多少は)影響を与える。

以上のようなつまらない愚痴をここに書き記すのも、いつもながらの日本人の人選びの判断の退屈さに飽き飽きするからだ。この国の名望家政治はいつまで続くのであろうか。夏の参院選もよってくだんのごとき展開になるのであろうか?

(2016.54.24 花崎泰雄)
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