旅行2日目は6時に起きました。
他の部屋の方は5時に起きて朝の温泉に行かれた方もいたようです。
7時から朝食なので着替えてメイクして朝食会場へ行ったらもう遅いほう・・・
皆さんの何と出足の速いこと。
団体旅行がたくさん入っていたのか大賑わいです。
でも福島にこんなに観光客が戻って本当に良かった~
バイキングの朝食。
今回はチョイスが全然ダメ!
彩りも悪く変な盛り付けになりました。
やっぱり夫や仲良しグループではないので緊張してたのか・・・^_^;
でも朝からお腹いっぱい。
食後は同室の方とホテルの朝市を覗き、部屋に帰って「マッサン」を見ました。
8時半出発なので急いで集合し2日目の目的地へ向かいます。
久ノ浜はいわき市の一番北。
福島第一原発から30キロの場所にあります。
お隣は双葉郡、原発のある所です。
国道6号線から海沿いに大きな震災の被害が出ました。
津波と火災により一夜ですべてが失われてしまいました。
最初に伺ったのは被災地で2011.9.3に最初に出来た 久ノ浜 浜風商店街
久ノ浜第一小学校の校庭の一部に間借りして仮設の商店街が出来ています。
約40店舗あった商店も全部無くなってしまったため買い物がしたいという
住民の方の希望により立ちあがった商工会の皆さんです。
避難していた子供たちも少し戻り、校庭で体育の授業が行われていましたが
線量も気になる所です。
震災の日は午前中、小学校の卒業式だったそうです。
ここで写真を見ながら地元の高木さんから震災当日の事を詳しくお聞きしました。
写真が趣味の女性の方がずっと撮り続けていたのだそうです。
最初は余りの悲惨さに写真の提供を断っていたそうなのですが現実を正しく
知るためにここで皆さんに見て頂く事にしたそうです。
第一波の津波から大きな第ニ波の津波まで約1時間あったため一度避難された方が
家に物を取りに戻って命を落としてしまったそうです。
福島県全体では死亡、行方不明約1800人。
その内ここ久ノ浜でも60人以上の方がお亡くなりになりました。
家屋の全壊は約500戸。
説明の最後に「私事ではありますが・・・」と
市会議員をされていた高木さんのご主人様もその内のお一人との事でした。
ここから復興中の海沿いに案内して頂きました。
何にもありません。
その中に復興のシンボルとなっているのが稲荷神社(秋義神社)です。
ここは防災緑地の工事が行われています。
行政の方ではこの神社も壊して緑地にする計画だったそうです。
でも、この辺りには200軒位の家があった場所でこのお稲荷さんが無くなってしまうと
元の自分の家の場所の見当もつかなくなってしまうと住民の反対があり残される
事になりました。
バスを道路に止めて工事現場を通りお稲荷さんまで行ってみました。
震災の少し前に改修工事がされたばかりで周りの石垣が津波から守ってくれました。
みんな、「きっと神様が守ってくれたんじゃない?」って・・・
震災から3年半、道路の向こう側は新築の住宅と空き家があり、
その奥には復興住宅の建設中です。
120戸が来年には入居できるそうです。
でも他所で新しい生活が始まってしまった方たち、どれ位戻ってこられるのか。
それにまだ何にもないので普段の生活も大変そう。
原発も心配だし・・・
ここからは新しい高い防潮堤が築かれ海は全然見えなくなりました。
この海岸線には盛り土をして護岸道路ができます。
ニュースでしか見ていなかった被災地。
実際に見学させていただき改めて津波の怖さを実感しました。
一緒に行った方が石巻の方にも行った事があり
「向こうはもっと復興が遅れてるよ」と言っていました。
だんだんと記憶も薄れてきがちですが、まだまだ元に戻るには
時間がかかりそうです。
何にもお役に立てませんがしっかり現実を目に焼き付けてきました。
お昼は磯風割烹「一平」という所で煮魚の和食膳を頂きました。
食前にはここのおかみさんからも震災後のお店の再開までのお話を聞き
この辺の海はまだ試験操業中で獲った魚は食べられないようです。
なので今は「全国から安全な魚を仕入れているので安心してお召し上がりください」
とのお話でした。
海は繋がってますけどね~
最後は
沢山の鮮魚店が集まっている「ららミュウ」という所でお買い物です。
皆さん発泡スチロールに詰めてもらって沢山おみやげを買い込んでいました。
丁度紅葉のベストシーズンだったためか、平日にもかかわらず何処も賑わっていました。
あえて福島に・・・と思ったとしてもたくさんの人が行く事が応援になります。
大変な思いをした福島県浜通り、まだまだ復興には時間がかかりそうです。
あの大震災も時の経過と共に記憶が薄れてしまいます。
地元の方たちは「10年後今の子供たちが大人になった時には・・・」と
あきらめの気持ちか長い目で復興をみているようです。
個人旅行ではなかなか経験できない有意義な研修旅行になりました。