まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

粉雪の舞う枯れ枝に遊ぶ猿

2022年01月07日 | 時には日々是日

 7日のさぬき市地方は高気圧に覆われて晴れていた。気温は5.5度から8.9度、湿度は72%から48%、風は3mから1mの西北西の風が少しばかり。明日の8日のさぬき市地方は、高気圧に覆われて晴れる見込み。

 

 収縮期108mmhg、拡張期63mmhg、脈拍78bpm、体温36.2c/酸素濃度99%/体重63.6Kg 室内気温22.1c/室内湿度29%/気圧1030hPa 体調に変化はない。今日の日の出は07:11分、日の入りは17:09分 月齢は4.4の中潮。

 

 一昨年の今日、香川医大付属病院のICUからCCUという個室に移った日。生死の境をさまよって、ようやくに「生存」できるということで、この部屋に移ってきた。ここで、三年前にお世話になった「ビーバーみずほ」という看護師が出迎えてくれた時には驚いた。私の人生には「まさか」が多すぎると思った日。当時は、このような化け物みたいな機械が両腕、鼻、耳、胸、首に接続されていて人造人間みたいなものだった。あれから二年が過ぎたのか・・・。

 

 そんなこととは全く関係ない話だが、今日はこの時期恒例の、「日本伝統工芸展」を見るために、奥方ともども、香川県立ミュージアムに行ってきた。今回は「第68回」である。

 

 日本伝統工芸展は、歴史・芸術上特に価値の高い工芸技術を保護・育成するとともに、先人から受け継いできた優れた技を磨き、現代生活に即した新しいかたちを築き上げることを目的として昭和29年(1954)から毎年開催され、今回で68回を数えるという。

 

 「籃胎蒟醬油飾箱(らんたいきんまかざりばこ)」「茜(あかね)」 大谷早人(おおたにはやと)さんの作品。今回の高松展では、重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品45点をはじめ、受賞作品及び四国在住作家の入選作品など計200点を展示しており、このうち、香川在住作家の作品が18点ある。

 

 「青藍蒟醬箱(せいらんきんまはこ)」山下義人(やましたよしと)さんの作品である。単純なようだが深い技巧が深く深く詰め込まれている。

 

 日本工芸会総裁賞 「風通織木綿着物(ふうつうおりもめんきもの)」「青海(おうみ)」小林佐智子(こばやしさちこ)さんの作品である。日本海の深い青に、岩に打ち砕かれてきらめく白い波。藍の濃淡に白を加えた十色の糸を経緯に、計百色の矩形を長短とり混ぜてモザイクのように構成している。グラデーションを横一列に揃えたことで全体が整理され、遠目にもわかる立体感と奥行を生み出すとともに、誰しもの目をひく織の強さを生かした作となった。(岐阜県美術館副館長兼学芸部長 正村美里)着物なんぞはわからん私でも、この見事さには言葉を失ってしまったほどである。

 

 高松宮記念賞 「木芯桐塑和紙貼(もくしんとうそわしばり)」「蒼天(そうてん)」 高田和司(たかだかずもり)さんの作品である。伝統的な放鷹術を継承する鷹匠の姿。天空の鷹を追うまなざしには、鷹との強い信頼関係が感じられる。和紙の風合いを活かし、殊に股引には扱いの難しい揉紙を巧みに用いている。作者は仏師であり、人形の道にはまだ三年程というが、人形と仏像との深い縁を思えば出会いも必然、通底する技と心がここに結実したのである。(日本人形文化研究所長 林直輝)私は、こうしたわかりやすい人形部門が好きで、毎年、驚かされるが、元仏師だけあって彫刻はおどろくほどバランスが良くて見飽きない。

 

 朝日新聞社賞「乾漆銀平文はちす箱(かんしつぎんひょうもんはちすばこ)」「しんたにひとみ」さんの作品。漆黒と銀の高潔な輝きが麗しい。その精密に切り透かした銀平文の美しい配列と側面のフォルムから作品名の「蜂巣」を見いだすことは容易(たやす)いが、ここで正倉院の「銀平脱鏡箱」が想起できると、観者の理解は一気に深まる。交錯する古典と現代(いま)、内外で展開するクロスズメバチの物語。張り巡らされた伏線の回収に心躍る作品。(根津美術館学芸員 永田智世)どうして、こんなことが出来るの?と思わせる作品だった。この細かな彫り込みの根気強さには眼を見張ってしまった。

 

 おまけで展示してあるもの、これ何だ・・。奥方が呆然としてみつめている。これは県下の中学生や中学の美術部の生徒さんがつくった「つまみ人形」というもの。

 

 本来はこうしたもの。一つ一つ手でつまみ作られることから『つまみ人形』と呼ばれる土人形。『つまみ嫁入人形』とも呼ばれている。 高松では古くからこの『嫁入り人形』を嫁入り道具のひとつとして持参するという風習があり、お嫁さんを見にきた子どもたちに一つずつ手渡しながら「これからもよろしくね」「なかよくしてね」と手渡した物で、さまざまな縁起の良い小型の人形が作られたという。

 

 これまた、伝統工芸品に負けない意気込みと発想に驚かされたものだった。

 

 で、帰りにはいつものように「こがね製麺所寒川店」に寄っておうどんを食べた。私の冬はこれ。「しっぽくうどん小」である。これで450円。ちくわの磯辺揚げ100円で550円。

 

 ここのお肉は「鶏肉」がどっさりと入っていた。ほかにダイコン、ニンジン、サトイモなどがはいっていて、完食するには時間がかかってしまった。

 

 今日の掲示板はこれ。「先のことは誰にも分からない でも、今できることを即実行・継続 これが将来を開く」というもの。先のことは誰にも分からないもの。だから、今できることを即実行し、継続する。それはそれでいいことなんだけれども、それが将来を開くかどうかは・・・。一昨年の入院で、エンディングノートを書かされて提出をしたが、それをさらにまとめた自分なりの「人生計画」を済ませた。遺書も書いた。固定資産台帳も作った。やりたい研究もほとんどやりつくした。先のことは誰にも分からないのだから、今年一年の計というものも思いつかない。だからこそ、今できることを即実行するしかない。今できることを精一杯やるしかない。そんな年頭所感である。

 

じゃぁ、また、明日、逢えたら、いいね。


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