新桃太郎侍をかかさず観ている。
まぁ、驚くべき時代劇設定のSFドラマで、みょうに面白いのだこれが♪
多分TV版では初代桃太郎侍が高橋英樹で今回二代目で演じているのが高島“兄”政宏、映画版はTV版よりだいぶ古くからあったようだけれど市川雷蔵、里見浩太朗、本郷功次郎とかがやってるそうだが一本も見たことがない。
四国丸亀藩の若殿と多分双子の兄弟で、当時は双子を忌み嫌う考えもあったし、世継ぎ争いを避けるために幼い頃に養子に出された桂木新二郎、武家の義母に育てられたにしては異常なほどちゃらんぽらんで下品、まずその辺りからして既に時代劇ではない。
別に初代が良いというわけではないけれど浅草聖天さま裏のお化け長屋に住む高橋英樹には身をやつしているとはいえ丸亀藩主の息子という品があった物だ。聖天様の裏にという場所設定もなかなかでもともと鳥越にあった処刑場は待乳山聖天の聖天町にしばらくあってその後千住小塚っ原に移っている、聖天様をちょっと下れば花川戸、助六という江戸のスーパーヒーローの舞台でもあるし江戸の底辺をささえた弾左衛門の支配地域でもあるわけでその辺りの複雑さを勝手に読みとる楽しみもあったわけだ。
二代目は浅草奥山の矢場に居候をしていることになっている、奥山というのは浅草寺に向かって左から奥の方を指したらしいのでわかりやすいイメージでは六区(本当は五区だけど)や花屋敷辺りか。そこにある楊弓場、多分かなり曖昧な業態だったのだろうけれど「楊弓」はもともとは公家とかの間で流行った物が庶民にまで広がった小型で柔らかい座射をする競技用の弓と言うことだ。実際に庶民の間でも年に何回か矢場で大会が開かれ等級付けをされていたというが、二代目が居候をするこの矢場は「島帰り」の少女たちが大勢働いている……そう、この時代劇では「島帰り」が大勢事件に巻き込まれる。
島帰りは遠島とも呼ばれる「無期の追放刑」なので死罪には至らないが相当の重罪なわけだ、八百屋お七が16歳で火あぶりになったように当時は15歳以下は今で言う少年法(親類預け)が適用されるからあの矢場にいるどう見ても二十歳以下の島帰りの小娘達はわずか3年程度でご赦免になっていることになる。いってみれば終身刑・無期懲役のような遠島から実際かなり恩赦があった時期もあるようだがわずか3年でご赦免に成るというのはかなり無理がある、画面上では島流しの入れ墨も見あたらないようだし。
さらに、事件はたいていの場合武士と悪徳商人、地回りのやくざ+用心棒の浪人という典型的な悪の三位一体で発生するのだが、この登場する武士達がまぁお気軽に「無礼打ち」と称して町人をばったばったと惨殺する。
この無礼打ち勿論事実有るのだが実際の所江戸時代の武士はほとんど刀を抜かなかったとも言われている、それは唯一常に武器として刀を所持して良い身分である誇り、刀に対する特別な扱いがあったからで武士たる者、市中で抜刀したら「一刀のもとに相手を倒さなくては成らない」という相当な責任を負った不文律があったのだ。
つまり、無礼打ちに失敗した武士は「切腹」させられたとも言われるし、武士同士の詰まらぬ喧嘩で刀を抜いたと言うことだけで「切腹」させられたという文献もある。その有名な例が忠臣蔵の「松の廊下」になるわけだ。
この時代劇の凄いところは善人とされるレギュラーでない弱者はことごとく悪によって殺されるのだ、それはもう見事なまでに。その怒りのエネルギーで桃太郎侍に変身するという訳なのだが、今迄一回だけ死ぬはずの善人が怪我だけで済んだことがある、その時は思わず同じ桃太郎侍ウオッチャーの所に「死ぬはずのキャラが死なない!」とメールを打ってしまったくらいだ。
そう、この時代劇は「とある江戸時代によく似た、どっかよその国の出来事」劇なわけだ、そう、だからエンドロールに時代劇なのに「時代考証者」の表示がない!すげ~~~~。
え、文句言いながら何で観るのって? そりゃ、面白いからさ。
まぁ、驚くべき時代劇設定のSFドラマで、みょうに面白いのだこれが♪
多分TV版では初代桃太郎侍が高橋英樹で今回二代目で演じているのが高島“兄”政宏、映画版はTV版よりだいぶ古くからあったようだけれど市川雷蔵、里見浩太朗、本郷功次郎とかがやってるそうだが一本も見たことがない。
四国丸亀藩の若殿と多分双子の兄弟で、当時は双子を忌み嫌う考えもあったし、世継ぎ争いを避けるために幼い頃に養子に出された桂木新二郎、武家の義母に育てられたにしては異常なほどちゃらんぽらんで下品、まずその辺りからして既に時代劇ではない。
別に初代が良いというわけではないけれど浅草聖天さま裏のお化け長屋に住む高橋英樹には身をやつしているとはいえ丸亀藩主の息子という品があった物だ。聖天様の裏にという場所設定もなかなかでもともと鳥越にあった処刑場は待乳山聖天の聖天町にしばらくあってその後千住小塚っ原に移っている、聖天様をちょっと下れば花川戸、助六という江戸のスーパーヒーローの舞台でもあるし江戸の底辺をささえた弾左衛門の支配地域でもあるわけでその辺りの複雑さを勝手に読みとる楽しみもあったわけだ。
二代目は浅草奥山の矢場に居候をしていることになっている、奥山というのは浅草寺に向かって左から奥の方を指したらしいのでわかりやすいイメージでは六区(本当は五区だけど)や花屋敷辺りか。そこにある楊弓場、多分かなり曖昧な業態だったのだろうけれど「楊弓」はもともとは公家とかの間で流行った物が庶民にまで広がった小型で柔らかい座射をする競技用の弓と言うことだ。実際に庶民の間でも年に何回か矢場で大会が開かれ等級付けをされていたというが、二代目が居候をするこの矢場は「島帰り」の少女たちが大勢働いている……そう、この時代劇では「島帰り」が大勢事件に巻き込まれる。
島帰りは遠島とも呼ばれる「無期の追放刑」なので死罪には至らないが相当の重罪なわけだ、八百屋お七が16歳で火あぶりになったように当時は15歳以下は今で言う少年法(親類預け)が適用されるからあの矢場にいるどう見ても二十歳以下の島帰りの小娘達はわずか3年程度でご赦免になっていることになる。いってみれば終身刑・無期懲役のような遠島から実際かなり恩赦があった時期もあるようだがわずか3年でご赦免に成るというのはかなり無理がある、画面上では島流しの入れ墨も見あたらないようだし。
さらに、事件はたいていの場合武士と悪徳商人、地回りのやくざ+用心棒の浪人という典型的な悪の三位一体で発生するのだが、この登場する武士達がまぁお気軽に「無礼打ち」と称して町人をばったばったと惨殺する。
この無礼打ち勿論事実有るのだが実際の所江戸時代の武士はほとんど刀を抜かなかったとも言われている、それは唯一常に武器として刀を所持して良い身分である誇り、刀に対する特別な扱いがあったからで武士たる者、市中で抜刀したら「一刀のもとに相手を倒さなくては成らない」という相当な責任を負った不文律があったのだ。
つまり、無礼打ちに失敗した武士は「切腹」させられたとも言われるし、武士同士の詰まらぬ喧嘩で刀を抜いたと言うことだけで「切腹」させられたという文献もある。その有名な例が忠臣蔵の「松の廊下」になるわけだ。
この時代劇の凄いところは善人とされるレギュラーでない弱者はことごとく悪によって殺されるのだ、それはもう見事なまでに。その怒りのエネルギーで桃太郎侍に変身するという訳なのだが、今迄一回だけ死ぬはずの善人が怪我だけで済んだことがある、その時は思わず同じ桃太郎侍ウオッチャーの所に「死ぬはずのキャラが死なない!」とメールを打ってしまったくらいだ。
そう、この時代劇は「とある江戸時代によく似た、どっかよその国の出来事」劇なわけだ、そう、だからエンドロールに時代劇なのに「時代考証者」の表示がない!すげ~~~~。
え、文句言いながら何で観るのって? そりゃ、面白いからさ。
昔から不思議だったんですけどなんでテレビの時代劇って刀で人を切っても血が出ないんでしょうなぁ?
上の写真見てたらなんとなく「浮浪雲」を思い出してしまいましたよ~
その内クレームが出るかも知れないって言うくらい。
はぐれ雲以上にマンガチックな演出で赤面するほどです。
毎回のお決まりの台詞がユカイ!
そう言えばむか~しのTV時代劇って血がドバってあんまりなかったような?
「大岡越前」にしろ、「清水の次郎長」にしろあんまり・・?あったのかな?
他に「素浪人月影兵庫」とかちょっとコメディ仕立てのもあって面白かったですね。。(笑)
「仕事人シリーズ」は怖かったけど。。。
新桃太郎は血はでるは刀と刀がぶつかれば火花はでるは大騒ぎです。
月影兵庫!かっこいいですねぇ松方・目黒父の近衛十四郎、彼の立ち回りは最高、見栄えをよくするために刀の柄の部分をなが~くしてたのですが、新桃太郎はそこはしっかりマネしてます。
新桃太郎侍好きのお仲間がいてうれしいです。
これから今週の感想を書きなぐるので
もしよろしかったら見に来てください