goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

わたしの上には太陽なんかなかった・・・

2006年01月12日 | つぶやき…


今期のドラマが続々と始まってます。
全てを観てるわけじゃないし、観る気もないのですが、おじさんかなり期待してるものがあります。



「白夜行」です。
東野圭吾の原作が好きなんですよ。’99年のベストセラー作品です。
発売されてすぐ読破して、かなり感動しました。3回は読んだかな。
ミステリーではありますが、こころに闇を抱えた少年と少女の、19年間にわたる愛の物語です。
「白夜行」というタイトルに、ふたりの運命が象徴されています。
昼と夜の境目のない、かといってか細い太陽しか射さない世界で、息を潜めるようにしか生きていけないふたりが、悲劇の幕切れに向かって歩き続けるという、そんな話かな。
蛇足ですが、少年期に起きたある事件が、その後の人生におおきくかかわってくるという話、おじさん好きです。
天童荒太の「永遠の仔」なんか大好きで、上下2巻のかなりのボリュームのある作品ですが、何回読んだことでしょうか。
その度にラストシーンでは号泣してました。

さて「白夜行」の1回目が2時間のスペシャルで始まりました。
主役はTV版「セカチュー」のコンビ、山田孝之と綾瀬はるかです。
このキャスティングには問題ありませんね。
小説だと19年にわたるのを、TVドラマでは14年間にしてるようですね。
1回目の今日はほとんど子役時代の話なので、ふたりのことを語るのはまだ先になります。
子役のふたり、うまかったです。
特に雪穂役の女の子は秀逸でしたね。もちろん演技が優れているのはそうなんですが、存在しているという当たり前のことを、きちんとやってました。
子役から綾瀬はるかにそのまま繋がることも、違和感がまったくありませんね。
亮司役の男の子も演技には問題なかったと思いますが、ちょっと幼過ぎだな。
もう少し年齢より早熟な少年だと思うんだけどな。
こらはとるにたらない、おじさんの独り言です。
原作に惚れ込んでるおじさんの評価で、かなり偏った意見だと思いますが、ドラマはなかなか面白くなりそうですよ。
ただ全体に暗いトーンで進行する物語だから、一般的に数字がとれるかどうかはわからないね。
苦戦するだろうな。
でもなんで武田鉄矢は大阪弁なんだろう?八千草薫も。
小説の舞台が大阪なのは知ってますよ。
でもドラマでは舞台を東京に移してるわけでしょう?
大阪弁でやる意味がわかりませんね。
武田鉄矢はもともと博多弁が売りなんだから、おかしな関西弁でやるくらいなら博多弁でいいんじゃないの?。
それともドラマ設定で、どうしても関西弁じゃなきゃいけないことが、この先出てくるのかな?
かなり疑問。
最後に小説のなかで、おじさんの好きな雪穂の台詞を紹介しましょう。

「わたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから。太陽ほど明るくはないけれど、わたしには十分だった。わたしはその光によって、夜を昼と思って生きていくことができたの」


「発毛剤で薬物違反」
この話題はあっちこちでとりあげられているので、お耳にしているでしょうが、おじさんも一言。
スケルトンのザック・ルンドが使用してた育毛剤に禁止薬物が入っていて、ドーピング違反になった話です。
ステロイドを隠蔽する、フィナステリドという薬物が入っていたらしいんだけどね。
気の毒だけど、笑っちゃっいました。 


流行花?

2006年01月12日 | 06 花たち

少年時代の苦い思い出がある花を、今回は紹介いたします。

現在なら、ほとんど考えられないでしょうけど、おじさんの子供時代には、四季折々、自宅で咲いた花を学校に持っていき、教室に飾ったものです。
園芸品種の数も限られていた頃ですのでね、四季折々とはいっても、必ず何かの花が活けられていたということではありませんでしたけどね。
そんな時代のお話です。

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同じ地区の同級生のA子が、新聞紙にくるんだ花を持って、集団登校の集合場所にやってきました。
自宅の庭に咲いていた花を、母親が持たせたものでしょう。
これといった特色のあるタイプではなかったので、普段は目立つ存在ではありませんが、この日のA子は、誰が見ても輝いています。
A子のまわりを取り囲んだ女の子たちは、新聞紙に包まれた花を覗き込み、口々に賛嘆の声をあげております。
得意満面のA子は、あきらかに口数も多く、喋り続けます。
花を持参したのがその理由だということは、誰にでもわかってました。
教壇横の、担任の机の上に飾られるのです。
花を持参した生徒は、朝いちばんに先生と関われますし、感謝の言葉ももらえます。
当時の子供たちには、先生は神さまに近い存在でした。
特別な存在としての自分を誇示することが出来、自尊心をくすぐられること間違いなしです。
同級生たちから受ける羨望の眼差しは、何にも替えがたいものでした。

班旗を持った6年生の班長を先頭に、1年生から順次並び、集団登校の列は出発しました。
通学路の途中から参加するグループもあり、その都度A子のまわりでは、羨望が勝った声があがります。

学校近くになったときです。
開けたり閉じたりしているうちに新聞紙がゆるみ、くるんだ花の一枝がA子の手から落ちてしまいました。

その機を、少年は見逃しませんでした。
茎の切り口が、黒く汚れていたのです。

「ああっ! お前! この花、根元が腐っとるやないか、ホラッ!」

A子はキョトンとしています。
回りの連中も、何が起きたのかわからない様子です。

「お古を持ってきたんやないんか? お前んとこで活けとったお古を、学校に持ってきたんやろが」

畳みかけるように、少年はA子を責めたてます。

「ようそがいな、腐ったもんを持ってきたな!」

「違うもん!こがいにすると水揚げがええけんゆうて、かあちゃんが今朝やってくれたんやもん!」

水揚げ・・・ 少年には初めて聞く言葉です。
茎を焦がすことで浸透圧をあげ、水揚げをよくする方法があるということは、少年にはとっては初めて聞く知識でした。
泣きじゃくりながら話すA子の説明を、途中から理解した少年ではありますが、火が付いた意地悪な気持ちはより強くなり、なおも非難の言葉を重ねます。

「嘘言えっ! お前んとこに飾っとったのを持ってきたんやろ。お古やないかよ!お古で腐っとるんを持ってきたんやろが!」

行きがかりとはいえ、酷い言葉です。
花を抱えたA子を見たときからくすぶっていた羨望の思いが、ののしりの言葉となって噴出してしまい、引っ込みつかなくなってしまったのは、少年がいちばんわかっておりました。

「そがい言うんなら、この花は捨てたらええんやろ、捨てるけん・・・」

A子は、泣きながら花束を放り投げ出しました。
女の子たちが慌ててその花を拾い集めています。
さすがにA子の行為には少年もひるんでしまい、凍りついた状況をどうすることも出来ません。
泣き続けるA子を、女の子たちは慰め続けます。

「ごろうちゃん、言い過ぎで。A子ちゃんに謝まりなさい!」

ひとつ年上のMakiちゃんです。
聡明な美少女で、彼女は普段から一目置かれた存在です。

「何で謝らんといけんのぞな?」
「あんたのほうがいけん(悪い)よ! A子ちゃんのかあちゃんが焦がしてくれたのを、腐っとるやなんか言うてからに。ちゃんと謝まらんといけんよ」

非難の声は、あちこちから上がっています。
頑なな少年には、自分の非を認める言葉が出てきません。
少年は、逃げるように、走って学校に入りました。

A子に謝った記憶は…ありません。

当然のごとく、大好きな先生からは大目玉をもらいましたけどね。


その花がこれです。
「アロエ」です。
アロエというのは総称で、これは「キダチアロエ・木立ちアロエ」と呼ばれるものです。
日本で目にするものは、これと「ジャンボアロエ」とがほとんどです。
ユリ科です。

アロエといえば「医者いらず」、病気からケガにいたるまで、何にでも効く特効薬と信じられておりましたからね。
どの家の庭先にも、必ずといっていいほど植えられていました。
私はヤケドをした時に塗った記憶があります。

どの株にも花が咲くわけじゃなかったような、そんな記憶があるんだけど。
雌雄異株ってことじゃないようですがね。

ここ数年、健康ブームにのって、化粧品からヨーグルトまで、あちこちでアロエの文字を目にしますよね。
大きな葉?が食用アロエとして、スーパーに並んでいるのも目にすることがあります。

これって、どうやって料理するんだろう?
レシピ教えて!