goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

もうひとつの国花

2008年11月30日 | 08 花たち



一般的に、キクといえば栽培されているものを指すが、
これは和名をキク・菊(またはイエギク ・家菊)という。
野生品は存在せず
中国で1500年ほど前に交配によって生まれたとされている。
交配親はチョウセンノギクとハイシマカンギクとされる。
(Wikipediaより)


日本国民なら誰もが知っている花ですよね。

でも「菊」が日本の国花だということ、ご存知でしたか?
恥ずかしながらですが、おじさんは今回初めて知りました。
日本の国花は「桜」だとばかり思っておりましたのでね。

もちろん「桜」が国花であることには違いありませんが、「菊」も国花なんだそうです。
日本には「桜」以外に、もうひとつの国花があったんですね。

国花とは、その国民に最も愛好され、その国の象徴とされる花である。
選定方法は国によって異なる。日本の場合、法定の国花はない。(Wikipediaより)

日本には法律で決められた国花はありませんので、一般的(慣例的)に、「桜」と「菊」のふたつの花が国花として用いられているんだそうです。

初めて知った事実ではありますが、「菊」が国花だということは、すんなり受け入れることが出来ます。
「国歌」の問題ともリンクするようなきな臭さが匂いはしますが、先に花ありきです。
特定の誰かさんを讃えるために作られたものでは、ありませんからね。
春の「桜」、秋の「菊」が、日本を象徴する花だということについては、誰も異論は挟めないでしょう。
好みを言い立てたら、きりの無い話になっちゃいますからね。


【キク・菊】キク科キク属

菊の花は、東洋では最も古くからの観賞植物のひとつとも言われ、日本には平安時代にやってきています。
すぐに改良が進み、数多くの品種が作り出されています。

中国では、菊には不老長寿の薬効があるとされ、9月9日(陰暦)の重陽の節句の日に、花を浮かべた「菊酒」を飲んで長寿を祈願していました。
その風習が日本にも伝えられ、「重陽の宴」が催されるようになりました。

日本には野(性)菊の仲間たちが350種ほど自生していますが、ヨメナやヨモギなど若い芽が食用にされることはあっても、花を観賞することはありませんでした。
「重陽の宴」とともにやってきた菊が、観賞用として初めて栽培されるようになりました。 

以上のような経緯もありまして、菊の花が渡来した当初は、もっぱら上流階級の貴人たちに独占されておりましたが、庶民レベルが親しむようになったのは、室町時代からだといわれています。
国民的な花になったのは江戸時代の半ば過ぎからです。
庶民の手によって盛んに栽培、観賞されるようになったようです。
各地へと広がった菊は、それぞれの地方で改良が重ねられ、江戸菊、嵯峨菊、肥後菊、伊勢菊などと呼ばれる系統の品種が登場し、綿々と続いて現在に至るということでしょうね。

このあたり「菊の歴史」の詳細は、Wikipediaの記事でご確認ください。


goro’s 花 Diaryではキク科の花たちを散々紹介しております。
今年は「菊の仲間たち」をシリーズ化していましたのでね、特に多いと思います。

ところがです、ブログを開始して3年と8ヶ月になりますが、本家本元、キク科キク属の「キク・菊」の花にご登場願うのは、今回が初めてです。
意外な事実をカミングアウトしちゃいました。

理由はね、色々ありますが・・・ まあ、それはそれということで。

街角で咲いていた菊の花たち、主に小菊を中心に集めてまいりました。
花色も多彩だし、形状も一重八重、変わり咲きなどもあり、日々進化?している様が見られましたよ。

たっぷりと集めてきた菊の花、じっくりと観賞していただきましょう。

    

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

    

いかがでしたか?
あなたのお眼鏡に叶う菊には、出会えましたでしょうか。


「キク・菊」の名前は、漢名の「菊」をそのまま音読みしたものです。

漢字の「菊」の下部は、手の中に米を丸めて握ったさま表しています。
草冠を加えた「菊」の文字には、「多くの花をひとまとめにし、丸く握った形をした花」との意味があります。
球状花序の形が、名前の由来になっています。



週末の銀杏並木

2008年11月29日 | つぶやき…


昼前には天気が回復するとのことでしたが、陽射しが戻ってきたのは3時近くになってからでした。
昨日の話です。

久々に15℃を越えるような暖かい日になるとの予報もありましたが、お日さまが顔を出すのが遅かった分だけ、そこまでは上がらなかったようですね。

出勤時間まで内職でもしていようかとも思ったんだけど、このところ続いているくすぶり感を払うため、思い切って部屋を出ちゃいました。

風もほとんど無くて、マイカーで街を散策していても寒さを感じることはありませんでしたね。
出てきてよかったです。

経験則を鑑みると、黄葉には少し早過ぎるんじゃないかと思いつつ、神宮外苑の銀杏並木をチェックです。 

15:19

それなりの色付きではありますが、見頃ですとお薦めするには躊躇っちゃいますね。
「いちょう祭り」は始まっていましたけどね。

通路には落葉も見られましたが、まだ量は少ないでしょうか。
最盛時には、ふかふかの絨毯が出現しますよ。

雨上がりが遅かったせいでしょうね、人出が疎らだったのがなにより嬉しいかったですね。

16:18


浜辺の菊たち

2008年11月28日 | 08 花たち


キク科の花たちには大変お世話になっております。
秋以降、goro’s 花 Diaryにもキク科の花の登場が多くなってます。
まさに前回紹介した「皇帝ダリア」もキク科ですものね。

キク科の植物は、園芸種はもとより野草にいたるまで、年間を通して何かが咲いています。
花が少なくなる冬場でも、東京の街角では「タンポポ」や「ノゲシ」などを見かけることがありますしね。
花をテーマにブログを構築しているものにとっては、大変ありがたい「お仲間たち」です。

季節もそうですが、咲く場所も多岐にわたります。
日本全土のいたるところ、街角から、野辺の草原、高山にいたるまで、あらゆる環境に適応した「菊の仲間たち」が存在しております。

そんななかで今回紹介するのは、海辺を生育場所に選んだ花たちです。

海岸線で生育するということは、それだけ厳しい環境に適応しなければいけないということです。
多肉系、繊毛で全身を覆う、根を太く深くまで伸ばすなど、それぞれが独自の防衛手段を身に着けています。

自然の過酷さにさられながら、健気に逞しく生き残ってきたキク科の花たちを見ていただきましょう。

なお、今回も詳細等は過去記事に丸投げしております。
名前にリンクさせておりますので、そちらでご確認ください。
 

【ハマギク・浜菊】キク科キク属


【ダルマギク・達磨菊】キク科シオン属


【イソギク・磯菊】キク科キク属


【ツワブキ・石蕗】キク科ツワブキ属

改めて断る必要もないでしょうが、おじさんが撮った「浜辺の菊たち」はすべて都内某所で出会ったものたちです。
この子たちは、恵まれた環境で咲いています。
それがいいことなのかどうか・・・
花ハンターには嬉しいことなんですけどね。


素顔の皇帝

2008年11月27日 | 08 花たち


デカイとは聞き及んでおりましたが、噂に違わず大きなおかたでした。

こちらで3mちょっとはありましたかね。
条件さえ整えば、5mになるものもあるらしいですよ。


花追っかけおじさんになる以前にも、それ以降にも、こちらのおかたには一度も出会ったことがありませんでした。
長い間、見てみたい出会ってみたいと憧れておりました。

おじさんがカヴァーしているフィールドには、無かったんですよね。
ここまで丈高く存在感のある花も珍しいのでね、もしもあったとしたら、見逃すはずないでしょう?
ネットの画像を眺めながら、指をくわえていたんですけどね。

ところがです、このおかたとの出会い、どこでだと思いますか?

なんとなんとお膝元中のお膝元、マイリビングにいらっしゃったんです。

Oh My God ! なんってこったぁ~

未曾有の事件ですよ、これは。
代々木公園には頻繁に通ってはいますが、あまり近寄らないエリアだもんな、な~んて言い訳は通用しません。

お気付きでしょうか?
写真の背景に写っているのはヒマラヤ杉の林です。
ということはです、足元には天上からの薔薇、シダーローズたちが舞い降りてくるところなのです。
薔薇ジャンキーを自認する人間たちにとっては、代々踏襲された神聖なエリアです。
通いましたとも、何度も何度も。
でも目に入ったことは、一度もなかった・・・

待てよ・・・
ひょっとして、こちらのおかたがこの場所に登場したのは、今年が初めてということなのかな?
だってあんなに通っていながら、一度も目にしたことが無いということは、それしか考えられないということでしょう?

聞き苦しいと言う声が聞こえてきましたので、
自己を正当化するのはこのくらいにしておきます。

何はともあれ、この大きなおかたを紹介いたしましょう。


【コウテイダリア・皇帝だりあ】キク科ダリア属

今年こそ出会ってみたいと、ダリアの花をアップしたときにもつぶやいておりました。
それが現実になろうとは・・・ ほんとにラッキーです。

皇帝ですよ、こちらは。
なんとも凛々しいお姿ではありませんか。

単に図体がデッカイだけの理由で、「コウテイダリア・皇帝だりあ」と命名されたとしてもです、皇帝ですものね。
仇や疎かに「皇帝」なんて称号は、貰えませんよ。
「木立ダリア」との別名もありますが、おじさんは使いません。
もうひとつの名前の「帝王ダリア」は、ほとんど使われることも無いでしょう。
「帝王」より「皇帝」のほうが、なんだかスマートだよね。

頭頂に枝分かれして咲いている15cmほどの花も然りですが、すっと伸びた葉っぱも素敵です。
名前負けしていないと思いますよ。
贔屓目かもしれないけど、風格が漂ってますよ、皇帝さん。

それにしても頭上高くで咲いているもんだから、撮るのは大変。
いくら皇帝は臣下を睥睨する存在だとはいっても、あなた高過ぎです。
脚立でもないと、尊顔を拝することもままなりません。

メキシコ原産の多年草です。
どれほど大きくとも、こちらは草本です。

典型的な短日植物で、昼間の時間が短くなると開花します。
関東では11月になってからです。
寒くなってから咲く割には耐寒性もイマイチで、霜が降りるまでの命だそうです。
もうしばらくは楽しむことが出来るのかな。

赤、白、ピンクなど数種の花色がありますし、八重咲きのものもありますが、ネット画像で見る限り、一重のほうが断然「皇帝」らしく見えますね。

花を見ると、ダリアのお仲間だということがわかりますね。
近年ダリアの世界には、矮小化された園芸品種が数多く投入されておりますが、コウテイダリアは原種です。
改良を加えて大きくしたものではありません。

もし高性化された超巨大なコウテイダリアが登場したとしたら、蟻の目線で世界を見るようなものかな。

              
                  それにしても、あなたの領地は狭いね。


※記事中、青文字で強調した言葉がありますが、他意はありません。
 文章上必要なので、使ったまでです。


謎の酔っ払い part2

2008年11月26日 | 08 花たち



トウカエデの紅葉

3連休、いかがお過ごしでしたか?
予報通り、最終日は雨になっちゃいましたね。

勤労感謝の日の日曜はポカポカ陽気で、これ以上ないというほどのお出かけ日和になりましたよね。
おじさんも外ごはんと新聞を持参して、和田掘公園から善福寺川緑地一帯を巡ってきました。
10月初めに顔を出して以来でしたのでね、1ヶ月半振りってことになります。

休日ですのでね、それなりの人がやってきてはおりましたが、静かなものです。
そこが代々木公園との大きな違いです。
お気に入りのベンチに陣取って、寛いできましたよ。

青空をバックに、多くの紅葉や黄葉を見てきました。

なかでもこちらのプラタナスは見事でしたね。

昔より少なくなったとはいえ、街路樹や公園樹としてのプラタナスは今でも普通に見かけます。
思いっきり剪定されているものがほとんどですが、こちらは本来の樹形がわかる姿でした。
遠景で全体の姿を撮ろうとしましたが、これ以上退くことが出来なかったので、ならばと、木の中に潜り込んじゃいました。
大きな秋の懐に抱かれているような気分で、いい感じでした。


今回の善福寺川緑地での最大の収穫は、こちらです。

緑地に通じる路地で咲いていたんだけどね。
わかりますかね、何の花だか。

これからは花の少ない季節になるということは、再三書いています。
花をテーマに据えているブロガーにとっては、毎年ネタ不足で苦労する時期です。
プラプラしておりましてもね、つい赤や白の花(らしきもの)を見つけると、自然と目が向いてしまいます。
ほとんどが幻だったりしますが、今なら樹木系だとサザンカですね。

最初はそう思ったんですよ、こちらを遠目から見たときはサザンカだろうって。
ちらと見てそのまま通り過ぎ、えっ、ええっ、まさか、って、マイカーを引き返して路地に入りましたよ。

それほど珍しい花でのありませんし、今年のgoro’s 花 Diaryにも「謎の酔っ払い」のタイトルで登場しております。
ポツリポツリとではありましたが、かなり遅くまで、今月の初め頃まで咲いているのを見かけてはいたんですけどね。
寒さが進むにつれて花も消えてしまい、黄葉から落葉も始まり、丸裸になっているのを見かけるようになっています。

ブロック塀の向こう側は小公園になっておりましたのでね、回り込んでみました。


【スイフヨウ・酔芙蓉】アオイ科フヨウ属

信じられないくらいの花数と、目を疑うような青々とした葉っぱです。
まるで時間が2ヶ月ほど逆戻りしたようです。
でも正真正銘、11月23日、14時ジャストに、南阿佐ヶ谷の団地内の小公園で撮った画像なんですよ。

同じ花にも個体差があり、開花時期がずれることはままあることですが、ここまで遅くなって咲くとはです。

いやいや、びっくりしました。

どう見てもスイフヨウですよね?

ある種の禍々しさを秘めた姿に夢中になってカメラを向けていたら、中年のご夫妻から花の名前を尋ねられたんですよ。
「多分、スイフヨウだと思います・・・」と答えはしましたが、そう断定していいのかどうか、実は今もって確信が持てない状態です。
花時期が、あまりにも違い過ぎますのでね。
それにこちらのおかた、咲く気マンマンで咲いておりますでしょう?
私の花時期は今ですよ、それが何か?とばかりに、葉っぱも青々としています。
見かたによっては不気味なほどです。
その自信に押され気味で、花追っかけおじさんは自信を喪失しちゃいました。

かと言って、じゃあこの花は何かと思案しましてもね、スイフヨウ以外に他の名前は出てきません。
もうひとりの「謎の酔っ払い」に違いないと、思っていますけどね。

前回の謎はすぐに解けましたが、今回はどうなんでしょう?

遅咲きのスイフヨウがあるのかどうか、もしも何か情報をお持ちのかたがいらっしゃいましたら、是非ともご一報ください。
よろしくお願いいたします。