goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

初雪。。。

2007年12月30日 | 07 花たち



【ハツユキツユクサ・初雪露草】ツユクサ科

遠目に見かけるだけなら、花が咲いているとしか見えないでしょうね。

巷は花枯れですからね、色目のもの、紅葉の1枚が緑葉の上に乗っかってるだけでも、何の花が咲いているんだ?って、過剰反応してしまいます。
ハツユキツユクサもその例にもれず、かなり近付いても、花そのものにしか見えませんよ。

花と見紛うものは、葉の色が変化したもので、薄いピンクと白の斑入りの葉は、ほんとに花のように見えます。
でもこの美しい斑は寒くなってはじめて入るもので、夏の間は姿を消してしまい、緑一色の葉っぱになってしまいます。
寒暖の差が大きければ大きいほど、美しい斑入り葉に変身するといわれております。

南米原産の多年草です。
耐寒性にすぐれ、関東でも露地植えで越冬することが出来ますが、もし地上部が枯れたとしても、春になると新しい芽が出てきます。
丈夫で、育てやすい植物だそうです。
それもそのはず、今や各地で帰化植物と化した「トキワツユクサ」のお仲間ですからね。
丈夫でなければ、帰化植物にはなれませんものね。

カトレアの花に譬えている記述もお見受けいたしましたが、それほどまでとは・・・
賛同いたしかねますでござりますです、ハイ。
カトレアの花が上位だということではなくね、ハイ。

名前の由来を調べて見ましたが、ハツユキと命名された経緯については、どこにも記述されておりません。
「初雪が降り始める頃美しい姿を見せてくれる露草」、あたりからなんじゃないかと推測いたしましたが、いかがでしょうね。

「ハツカンセツ・初冠雪」、「コチョウノマイ・胡蝶の舞」など、ご大層なお名前も拝領いたしているようですよ。

「トラデスカンティア・フルミネンシス ”メイドンズブラッシュ”」というのが、正式名称のようです。
忘れましょう。


ハツユキツユクサは、冬のこの時期が存在を示すときです。
花時が主役ではないなんて、少々可哀相な気もいたします。
可愛い花が咲くんですよけどね。

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蕾の先端は、ピンクに薄く染まってます

6/3
葉っぱから、まずピンクの色素が脱けてしまいます


花のすぐ下の葉からは、斑そのものが消えてしまいました
夏場は、この緑の葉で過ごします


帰化植物と化したお仲間にも、登場していただきましょう。

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【トキワツユクサ・常盤露草】ツユクサ科

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【斑入りのトキワツユクサ】


てんこもりついでに、こちらの初雪も紹介しちゃおうかな。
年末大放出ってことでね。


【ハツユキソウ・初雪草】トウダイグサ科

こちらの初雪は、9月22日の撮影です。

クリスマスプランツとして、日本中を真っ赤に染めるポインセチアや、ショウジョウソウのお仲間です。

北アメリカ南部が原産で、葉っぱに入る白い斑を雪化粧に見たて、ハツユキソウ・初雪草と命名されました。
でもこちらの初雪は寒さに弱く、冬が来る前に消えてしまいます。
 


冬の街角の彩り

2007年12月30日 | 07 花たち



【ユリオプスデージー】キク科

こちらの花もコバノランタナ同様、花の少ない時期にアップするため、待機していただいておりました。
待たせ過ぎてもなんですのでね、年内アップしておきます。
ちなみに、12月21日の撮影です。

ユリオプスデージーは、真夏の一時期をのぞき、年間を通して花を見ることが出来ますが、気温が下がり始める晩秋の頃から、俄然花付きがよくなります。

南アフリカが原産で、1972年(明記されてました)にアメリカから輸入されたのだそうです。
半耐寒性の多年草で、霜が下りる地域だと越冬は難しいといわれているようですが、東京でも充分越冬出来ます。
露地植えのものが数多くみられますが、毎年冬場になると存在感を増します。
現在ではサザンンカともども、東京の冬に彩りを添える花の、代表選手といっていいでしょう。
年毎に増えてきておりますしね。

年数を重ねると茎は木質化し、草というより低木状態になっています。

花だけ見ると、黄色いマーガレットそのものですが、銀葉ですし、固めの感触ですからね、間違えることはありません。

「ユリオプスデイジー」の「ユリオプス」とは、ギリシャ語で「大きな目」の意味だそうです。
花開いた状態を、「大きな目」に見たてての命名でしょうね。

和名を探してみたのですが、特に名付けられてはいないようです。

八重の品種もあります。
これから見かける機会が多くなるかもしれませんが、おじさんが出会ったのは、この1個体のみです。

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【ゴールデンクラッカー】キク科

こちらもユリオプスデージーのお仲間です。
春になったら見かけられるかもしれませんね。



冬の秋桜

2007年12月29日 | 07 花たち



【ウィンターコスモス】キク科

過去に出会ったウィンターコスモスは、すべてがプランターに植えられた矮性ものでしたが、今年は直植えされた個体と出会うことが出来ました。
丈も高くて、1メートルばかりはありましたかね。
斜面に倒れるように咲いていました。

北アメリカから中米にかけてが原産地です。
0℃を切ると辛いようですが、なんとか東京でも越冬出来そうです。

コスモスが姿を消した後、寒くなってから咲き始めるので、ウィンターコスモス、冬のコスモスと命名されたんでしょうね。
ただこのウィンターコスモスという名前、どうも和製英語のようですけどね。

学名から、ビデンス・Bidensとも呼ばれるようですが、ウィンターコスモスなんて浪漫の香りがする名前をいただいちゃっているんですからね、それでいきましょう。

コスモスと名乗ってはおりますが、コスモスの仲間ではなく、センダングサのお仲間です。
葉っぱにはコスモスとの共通項が見てとれますが、花を見ると、確かにセンダングサの仲間だとわかります。

「キクザキセンダングサ・菊咲栴檀草」という和名もあります。

今年は寒いからでしょうね、すでに紅葉してるものも見られました。
糖分を葉っぱに集めて、寒さを凌いでいるんですよ。
まだまだ蕾はたくさんありますからね、頑張って年を越してください。



豊穣なり -赤い実同盟レポート-

2007年12月28日 | 「赤い実同盟」



【イイギリ・飯桐】イイギリ科

青空をバックに、イイギリの赤い実の写真を撮ることは、昨年からの課題でした。
ご覧いただければ賛同して貰えると思いますが、写真の素材としては最高のシチュエーションでしょう?

昨年はこのシーンを、一枚も撮れなかったんですよ。
葉っぱが落ちたときには、ほとんどの赤い実が無かったような状況でしたのでね。
信じられないような早い時点で、赤い実は根こそぎ鳥の餌食になってたのです。

冬場の鳥の餌は、各種の木の実たちが供給源としての役割を担っておりますが、「赤い実同盟」の会員さんたちも例にもれません。
観察を続けているとわかってきたことなどもあります。
ピラカンサの実は、№1の人気です。
トウカナメモチは、あまり人気がありません。

あるサイト情報によると、イイギリの人気はイマイチだって書かれていたのに、昨年はいち早く丸裸状況でしたのでね、何かが起きたのじゃないかって、推測しちゃいましたよ。
東京のゴミ収集と関係があるんじゃないかというのが、三題話的なおじさんの推論。

今年も鳥との勝負だと思って待機していたのですが、昨年よりは遅くまで赤い実が残っております。
先端部分は、かなり食べられていますけどね。


花の時期から「青空バックにイイギリの赤い実写真」が撮れるかどうか危惧していましたので、出会う度にカメラに収めておりました。

  
6/12                       9/1

  
9/27                       10/13

  
11/8                       11/14

さあいよいよ赤い実たちが落果してくる時期が迫ってきましたよ。
ここまで熟れると、鳥のおこぼれや、強い風の力を借りて、房状の実が落ちてくることがあるのです。

こんな状態で落ちていることが、ままあるのです。
それを拾い集めるのを、楽しみにしています。
拾ってきたイイギリの赤い実は、今年も含めここ3年間、リース素材として大活躍してきたことは、goro's Diary の読者のみなさまはご存知ですよね。


ところがです、今年は大量のイイギリの実を採集することが出来ました。

そうそう、おじさんの環境では10数本の雌株を見ることが出来るのですが、今回アップしている写真は、すべて1本のイイギリの木のものです。

過剰なる豊穣のオブジェモドキを作ることが出来たのは、そのイイギリに木に、こんなことが起きていたからです。


そうなんですよ、下のほうの枝が伐採されていたんです。
太目の枝も、バッサリです。

冬を前にしての枝の整理なんでしょうけどね、これを見た瞬間、おじさんの目がランランと輝いたことは、語るもがなの話です。

戦わずにして手に入れた戦利品を、文字通り担いで凱旋してまいりました。 

    
           3日後・・・

                     2度目の凱旋


そうやって持って帰ってきたものが、夜なべ仕事を積み重ねた結果、今年のクリスマスリースになったということです。 

思い通りの写真も撮れたし、大量の赤い実もゲット出来たし、今年のイイギリに関しては大満足です。



紅い餅草

2007年12月27日 | 07 花たち



【ヨモギ・蓬】キク科

春先に、「野を食す」でお世話になった「国民的野草」、ヨモギです。
いろいろなものを作っちゃいましたからね。
スイトンが美味しかったな。

ヨモギって、紅葉するんですね。
普通の枯れてお終いだと思ってましたし、そんなものしか見たことありませんでした。
それこそ、生まれたときから馴染んでいるヨモギですが、こんな風に紅葉するなんて、この年になるまで知りませんでした。
ある種、感動物でした。

すべてのヨモギという訳ではありませんが、この場所では多様な色どりの紅葉が見られました。

8/31
【斑入りヨモギ】

9/22

若葉の頃は地面を這うような状態ですが、生育が進むと茎が立ち上がり、高いものだと1メートルはゆうに越え、環境次第では背丈を越えるものもあります。
花時期になると花序が伸び、紫がかった筒状花だけの花が咲きます。

根茎を四方に伸ばして勢力拡大することから「四方草(よもぎ)」、たくさんの新芽が萌え出でることから「善萌草(よもき)」、良く燃えるからとの理由により「善燃草(よもぎ)」等、多くの命名説があります。

お灸に使われる艾(もぐさ)は、ヨモギの茎や葉裏の白い毛を集めて乾燥させたものです。
そこから「ヤイトグサ・灸草」という別名もあり、草餅の材料として使われることから、「モチグサ・餅草」とも呼ばれるのは、大納得ですね。

来春も楽しみです。
新しいヨモギ料理にチャレンジしなくちゃ。