クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

初めての御巣鷹慰霊登山 H-15-8-20

2003-08-20 06:37:28 | 神流・上野村
横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」を読んだ。登山家たちの心理描写もさる事ながら伏線に置かれた日航機事故の事が思い出された。いかに貰い事故とは云え群馬県人たる者、一度は慰霊登山しなくてはならない。
遺族用期間が終了したと思われる八月二十日に御巣鷹に向かった。この距離は実に長いし、通り抜ける市町村の数も半端ではない。高崎・吉井・藤岡・鬼石・万場・中里を経て漸く上野村である。上野村入り口には大きなシンボルタワーがあったり、交差点毎の看板上には番号がつけられ案内板と照合出来る。道路も広く整備は完全で、この間まで群馬の秘境と言われていたのがまるで嘘のようである。
三番目の楢原トンネルの前後から右に小道を入ると、広大な敷地にいろんな記念碑や慰霊塔のある「「慰霊の園」につく。ここは慰霊祭が行われたり、遭難現場まで行かれない遺族たちはここで祈りを捧げるとのこと。
慰霊の園を出て少し西進して郵便局の角を左折すると立派な「上野ダム」用の道路に入る。
八つのトンネルを潜って約十五キロ程で、遺族用登山道入り口広場があり、着換えのための小屋も設置されている。登山道は渓流沿いに延びているが何箇所か工事中で注意看板が多い。道はかなりの急登が多く、路傍の記念物を読みながら行くので時間は掛かる。
小屋のある辺から遺体発見現場毎に卒塔婆が建っているので持参の線香を供えながらの登りとなる。
やがて「昇魂の碑」広場が終点、ここは村長が「御巣鷹の尾根」と命名した場所で本来の
御巣鷹山はここから遥か彼方の高い山とのこと。ここまで約一時間。
正面に記念碑と平和の鐘があり、登山者は備え付けの平和の鈴のついた短冊に思いを書いて柵に結びつける。一種独特の雰囲気があり一杯機嫌の者など見当らない。
帰りは全斜面に点在する卒塔婆を巡りながら静かに山を下った。




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