教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

今、大阪府の橋下知事が面白い!

2009年02月15日 | 教育全般

今、大阪府の橋下知事が面白い!

大阪府は2009年2月12日、YouTubeを利用して府政情報の動画ニュース「大阪府ムービーニュース」の配信を開始した。さらに「Yahoo! JAPAN」には公式チャンネルを開設予定だという。全ては大阪府の橋下知事の発案らしい。すでに文部科学省、農林水産省などではこのような利用を始めているが、都道府県レベルでは初めての試みのようだ。

大阪府は11年度以降、一般会計当初予算案で、10年連続の赤字を計上していた。それが新年度予算で11年ぶりに黒字予算に転じる見通しが立ったという。この間、職員給与を一般職で最大11・5%カットしたり、全国初の退職金の一部カットにも踏み切り、私学助成などの府民サービスも削減し、一部からは猛烈な反対もあったようだ。

橋下知事はこの他にも、様々な分野で物議を醸している。

たとえば、私立学校に対抗して、公立学校のエリート進学校づくりに力点を置こうとする施策に校長の7割が反対したことに対して、「頭にきた。僕はできないが、どうやって首を飛ばすか」と吼えている。公立高と私立高との競争の土台を整え、授業料の格差を減らすため、「教育バウチャー制度」の導入にも言及している。

それより前、今年5月の中間報告で政府の教育再生懇談会が「必要のない限り持たないよう保護者や学校が協力する」と提言したことを受けて、公立小中学校の携帯電話持ち込みを原則禁止とする方針をいち早く打ち出したのも橋下知事であった。

さらにそれより前、全国学力テストの結果公表を巡り、文部科学省が都道府県教委からの要請があれば、データ提供をしないとの方針を決めたことについて、「大阪は過度な競争とか序列化とかなっていない」として、「感心しますよ、このバカさ加減には。不思議な世界ですね、霞が関は」などと批判し、成績公表の必要性やその意義を強調していた。

橋下氏が若手弁護士としてテレビへの露出で知名度を上げ、その余勢で大阪知事選に討って出たとき、知力は優れているようではあったが、かつてはいじめられっ子であったというひ弱さを見せる場面もあり、興味とは別に「大丈夫かいな」という一抹の不安もなかったわけではない。今、日本の政治家にも叩き上げの若さが求められているのは確かだが、彼が政治家になるためにはちょっとエキセントリック過ぎる部分があるようにも思えたのだ

案の定、彼が知事になってから様々な物議や騒動が持ち上がった。

確かにその中には、彼が激情を抑えられなくて泣きながら訴えるような場面もあり、物の見方のバランスをかなり欠いているように見える部分もないわけではなかったが、この社会の滓(おり)や苔(こけ)のように淀んでいる悪弊を改革するためには、このような荒療治も必要なのかなという気がしないでもなかった。確かに、多少の紆余曲折は避けられないだろうが、その真摯な姿勢を見れば、まずは彼の思うように存分にやらせてみようではないかという気にもなった。

これは2世3世の政治家のオンパレードで、世界の孤児になりつつある日本の国政とは対極をなすものかもしれない。そしてこれは、「変革」「統合」「希望」という理想を掲げる一方で、果敢にアメリカの現実に向き合おうとしているバラク・オバマ米大統領とあい通じるものがあるようにも思える。インターネットの重視。タブーへの挑戦。そして、若さに裏打ちされた行動力…。

私は大阪人ではないが、「今、大阪が面白い!」率直にそう思う。だから、こういうような変革が日本の各地で烽火(のろし)のように沸き起こることを期待しないわけにはいかない。国家主義でもなく、市場原理主義でもなく、そして、既成の政党にも縛られない、草の根民主主義に基づいた烽火の炎が上がることを

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