教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

オバマ氏の勝利に思うこと

2008年11月07日 | 「大人のフリースクール」公開講座
アメリカ大統領予備選で民主党のバラク・オバマ氏が共和党のジョン・マケイン氏に勝利し、44代大統領に選ばれることが決まった。先の民主党予備選においてヒラリー・クリントン候補に勝利した時と同じく、アメリカ国民は「経験」や「実績」を掲げた他候補よりも、「変革」と「統合」を掲げるオバマ候補の熱意を信頼し選択したようである 国の指導者として始めて白人ではなく黒人を選んだことを含めて、現大統領のブッシュ氏の8年間の施策にアメリカ国民がいかに危機感を抱いたかを物語る。と同時に、人種的な偏見に囚われることなく、アメリカン・ドリームを復活させてくれる人物を求めたということでもあろう

彼はまだ47歳。だからこそ、彼の唱える「変革」等のスローガンが新鮮に、現実味を帯びて響く。長寿高齢化社会とはいえ、すでに隠居年齢の日本の首相・麻生太郎氏が「変革」と叫んだとしたらゾッとしないどころか、どんなアナクロ的なことをやろうとするのか怖くもある。そんなことからも、誰も彼には夢や展望のある未来社会を期待していない。

この違いはとても大きい。 アメリカという社会はいつも正しいとは限らない。しかし、誤れば正そうというバランス感覚が常に働いている。自衛隊トップの航空幕僚長がいまだに「日中戦争での日本の侵略や植民地支配を正当化」する感覚の日本とは大違いである。日本という国はいつになったら国際的なバランスをもって夢を語れる国になるのか。世界の孤児にならないことを祈るばかりだ。

オバマ氏は黒人のケニア人の父と白人のアメリカ人の母を持つが、異父・異母きょうだいが7人もいて、人種的にも多彩だという。だから、彼そのものが多民族・多宗教の統合の理念を体現している。そしてまたアメリカンドリームを体現して見せている叩き上げの政治家でもある。庶民の現実を知らない2世3世の議員でもないし、セレブでもサラブレッドでもない。

因習と旧弊で金属疲労を起こしている旧来の日本からの脱皮と変革はどうすれば可能なのだろうか。

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