誠を誠実と書くと、そのまことには、まこと、真、本当のこと、真実の意味内容が含まれてくる。嘘偽りのない心である。篤実、 真摯、 忠実、至誠など、誠実、誠意の誠字には、まさかりで敵を平定する、安定する、という意味があるとなると、誠心誠意などの語の成立を思うことになる。 . . . 本文を読む
講談社学術文庫の1冊、禅語散策、田上太秀さんの本による。日常語となった禅語に、面目がある。めんもく、めんぼく、と、読むが、めんぼくない との慣用句で、使われることが多い。本来面目とすれば、禅語の由来を知る。ことになる。田上さんの本によると、無門関を引いて、本来の面目は蔵す処没し 第二十三則 と見えて、これが原典であるとする。面目は、そのままの姿である。それを、伝わりして、>本来面目 春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて 冷しかりけり 『傘松道詠』 という、詠歌になる。道元禅師和歌集、傘松道詠という和歌集。さえて すずしかりけり と、結句にあるところ、もともとには、きえで すずしかりけり とある。さらに、表記に冷字を当てるところに、本来面目の意味内容が受け取れる。 . . . 本文を読む