読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

続「遊ぶ」

2007-06-24 18:53:20 | Weblog

「遊び」はまた祭式も意味したらしく、わが国の古語にも現れる。遊部という死者の魂を鎮める事を専門にした氏が有ったそうだ。人麻呂のような万葉期の歌人がこの部に属していたと推測されている。既に「あそぶ」には言葉として長い歴史が有った。その言葉が神の行為を意味することは、後、貴人の行為が「遊ばす」と言う語で言われる事からも知られると言う。貴人の行為が神に近い次元のものとして受け取られていたからだと白川文字学が説明している。「お出かけ遊ばす。」などと今でも尊敬語として使う語のルーツだったのだ。