読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

「取」の字について

2007-06-22 11:32:30 | Weblog

何時だったか記憶にないが秀吉が朝鮮に出兵したとき、加藤清正が朝鮮で戦ったしるしとして敵方朝鮮人の耳を切り取り塩漬けにして秀吉に送って来たと言う事を歴史の本で読んだ事が有った。何故耳なのだろうと思っていたが白川静の「文字講話1」を読んでいてそれが解った。古代中国では戦場で敵を討ち取ったとき首では重いので耳を取って自分の手柄の数にしたと言う習いが有ったと言う事だ。そこにまた「取」と言う漢字の成り立ちが有った。「取」は耳を手にもっている形を表したものと前掲の本に説明されている。又の部分は手を表しているのである。