哲ノート

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天野利兵衛 雪江の茶入れ -講談広小路亭-

2018-08-30 23:09:48 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
「おぉ、なんだなんだ。「昼席満員」なんて札立ってるぞ」

今月の講談広小路亭は12時開演なんで、余裕で11時位に行ったのだが、入り口にこんな札が…(こんなの初めて)

どうやら「松之亟」人気で前売りだけでいっぱいになっちゃった…とか。(広小路亭さんのはなし)

これじゃ常連さんが入れないじゃんか…でも当日席があってよかったけど。(限られた公演しかないんで、これじゃあ困っちゃう)

しかも今日はNHKのカメラも入るようですよ。(「おはよう日本」らしい…松之亟さんのはなし)

いつもの“のんびり”とした雰囲気と違って、妙にざわついていますよ。

まあ「落語ブーム」に続けとばかり、講談界にも再興・ブームがくれば…(なんたって人手不足ですから)(ブームに終わらないように)



そんな超満員の広小路亭ですが、開口一番はいつもの“前座”桜子さんが…いきなり「ジャンヌ・ダルク」からスタート。「ラ・マルセイエーズ」唄っちゃたりして、はじけています。

秋色桜・春日局家光養育と続き、松之亟「違袖の音吉」テレビも入ってまくらが長かったせいか、本題は汗だくの熱演だったのですが、テンポと抑揚はいいんですが、

ちょっとパフォーマンスが大げさで観客にはウケるでしょうけど、「噺の芸」としてじっくり講釈を聴くうえでは、ちょっとシラケてしまいます。(これはむずかしいもんです)

続いての愛山先生(「応挙の幽霊」)のさりげなくウイットに富んだ講釈を聴くと、とても好対照な講釈のスタイルとなりました。

「見る・聴く」おもしろさを求めるのか、「聴く・情景心象想像をめぐらす」ものを求めるのか…(どちらかというと後者だな)

そんな騒ぎが終わった中入り後は数人の観客が帰っちゃって“いつもの”広小路亭に…(これからがおもしろいんだけどね・・・)

中入り後は神田蘭さん「昔日から「新天地」」という話から始まり、神田京子さんの「鉢木」佐野から鎌倉までの一気のくだりは聞き惚れちゃいましたね(すごいわぁ)

お目当ての阿久鯉さんは「柳沢昇進録から白菊金五郎」昌味さん「左甚五郎 水呑みの龍」ときて、トリの松鯉師匠は赤穂義士外伝「天野利兵衛 雪江の茶入れ」というめずらしい話

いつもいつも“見識ひろがる”まくら話からから始まり、重厚な語り口で「天野利兵衛…」を堪能しました。

今日は人気者の「松之亟」さんの演目もあたらしい(これからの…)講釈の形、好対照の愛山先生・松鯉師匠の重厚な講釈もまたしかり、

講談にもいろいろあっていいじゃん…で、4時間半堪能した「講談広小路亭」でした。(…来月はどうなる?)



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