哲ノート

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落語 「金明竹」から

2016-06-29 00:48:13 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
「わては、中橋の加賀屋佐吉方から使いに参じまして、先度、仲買の弥市が取り次ぎました、道具七品(ななしな)のうち、祐乗(ゆうじょ)・光乗(こうじょ)・宗乗(そうじょ)三作の三所物(みところもん)。ならび、備前長船の則光(のりみつ)。四分一ごしらえ、横谷宗珉の小柄(こづか)付きの脇差……柄前(つかまえ)な、旦那さんはタガヤサン(あるいは、古タガヤ)や、と言うとりましたが、埋もれ木やそうで、木ィが違うとりましたさかい、ちゃんとお断り申し上げます。次はのんこの茶碗。黄檗山金明竹、遠州宗甫の銘がございます寸胴の花活け。織部の香合。『古池や蛙飛びこむ水の音』言います風羅坊正筆の掛物。沢庵・木庵・隠元禅師貼り混ぜの小屏風……この屏風なァ、わての旦那の檀那寺が兵庫におまして、兵庫の坊(ぼん)さんのえろう好みます屏風じゃによって、『表具にやって兵庫の坊主の屏風にいたします』と、こないお言づけを願いとう申します」

昨夜の末廣亭での夜席で開口一番前座のあお馬さんが演じた「金明竹」での口上の一席から

ひさびさ聴いた「金明竹」だったんで、たとえ意味はわからなくても何言ってんだろうと調べてみた。(この場合あえて意訳することは必要はないので)

前座さんであっても、この話のメインになるこの口上をよどみなくなめらかに一気にまくし立てたのには拍手ものです。(まあこの部分をうまく言えるかどうかで、この話は決まりますんで)

まあそれにしても、コトバに起こしてもなんのこっちゃ…って感じの口上だが、これが話の芸、落語の魅力の一つでもある。
コメント
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