哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

能楽を見に行く。

2012-06-19 23:42:08 | ちょっとそこまで。
「能楽」を初めて見に行きました。

千駄ヶ谷の駅を降りるてちょっと歩くと「国立能楽堂」があります。

「能楽鑑賞教室」

能・狂言に親しみを持ってほしいと開催されています。

なんたって「能」と「狂言」の違いもわからないものですから、「能楽鑑賞教室」なんて初心者には最適です。

能楽堂内はそんなんで中高生でいっぱい、一般人もちらほら。

本番の狂言・能のまえに能楽師の方から「能楽のたのしみ」と題した解説がおこなわれます。

能舞台(ひのき舞台)の解説から始まって、「すり足の仕方」なんか、頭の上に「扇」を載せてそれが落ちないように「すり足」で歩くもの。

みごとに頭の上下動なしに(扇を落とさずに)歩きます。これが能の姿勢の基本になるもので、いわゆる「舞う」というもの。

能は「踊る」ではなく「舞う」ものなのです。(へぇ~)

次は背筋を伸ばしアゴをひいた姿勢で観客全員で「たかさごや~」と声を出します。(ほんと教室みたいです)

「鑑賞教室」のテキストも配られます。中身は「能」「狂言」についての解説とともに、きょうの演目のあらすじ、解説が記載されています。

さてさて一通りの解説が終わったら、さあ本番です。

そういえば「幕」というものがありません。会場のザワザワがおさまったかなっと思ったら、一瞬の間をおいていきなり始まります。

終わり方も、演者が神妙な面持ちで舞台から退席すると、終わりになります。(拍手のタイミングがむずかしいです)


狂言「柿山伏」

山伏が柿の木を見つけて、あれこれ食べているのを、その畑主が見つけ、からかってみるという話。

最後には「トビ」のまねして、飛ぼうとするが、さあどうする…。

山伏が大げさな動きと形態模写がすっごくおもしろいです。言葉もなんとなくわかるし、狂言って声を出して笑っていいんだぁ。

この題材だからかもしれませんが、客席の中高生にも大うけするくらい、わかりやすくおもしろい狂言でした。

休憩をはさんで、「能」が始まります。


能楽「葵上(あおいのうえ)」

源氏物語の「葵」の巻から題材です。

光源氏の正室の葵上が悪霊・物の怪に取りつかれて病に伏せています。その悪霊をとりのぞく話。

あらすじを読んでいたし、座席に解説モニターが設置されているので、なんとかついていった感じです。

コトバはこの前の「文楽」同様むずかしいですが、話の筋立ては意外と明快でわかりやすいので今回みたいに事前にストーリーをアタマにいれておけばついて行けます。



「能」自体はもともとは「神」にささげる芸であり、少々とっつきにくく、“敷居が高い”イメージがありますが、今回の鑑賞会の演目は「未体験」の芸ではありましたが、

大変興味しんしんで、一時でも目が離せない内容のモノでした。

特に「狂言」はのちの落語の原点でもあるように、たいへんおもしろく、ほかの狂言も見てみたいです。

歌舞伎・文楽・狂言・能と日本の伝統文化はまだまだ奥が深いし、これからも興味をもって見て行こうと思います。
コメント
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