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クルマに関する妄想集(+その他のことも少し)

ノートe-POWERを試す

2022年06月07日 18時34分49秒 | Weblog

先日、日産サクラを見て以来、僕の中で日産の存在感が高まっている。
だから、今回奈良に出張したとき、現地の足として迷わずにノートe-POWERをレンタカーで借り出した。グレードは普及版の「S」である。

僕にとっては現行の「E13型」ノートe-POWERに乗るのはこれが初めてとなる。旧E12型のe-POWERモデルには何度か乗った経験があり、正直そのパワートレインには感心したわけではなかった。(E12ノートが2012年に出た時から、そのきれいなボディデザインには好印象を抱いていたが。)
ところが今回、京都で車両を受け取り、奈良までの高速道路の上で驚いた。

とにかく「速い」のである。そしてきわめて静粛のうちにその速さが実現するのだ。
0km/hから80km/hはあっという間。そして100km/hは単なる通過点で、120km/hで巡行体勢。ちなみにこの時点で、持てる力の6割程度しか使っていない印象だ。
さらにアクセルを踏み増すと、驚くべきことに140km/h以上のゾーンまでまったく苦しまずに速度を積み上げていくのだ。その時にはさすがにエンジン音が高まるが、エンジン音と車速がきちんとリンクして共に増加していくから違和感はない。僕にとって旧型ノートe-POWERで不満だったのは、アクセルを踏み込んでもスピードがついてこず、やたらにエンジン音が高まることだったから、新型の進歩は大いに気に入った。

ハンドリングは、軽快さをイメージしていたが、逆だった。どっしりしている。よく言えば大きいクルマに乗っているようにも思える。
エンジンとモーターの両方を搭載することでフロント荷重は相当に重いはずだ。それでも、分銅を振り回している感じはしない。そのかわり、マツダ車のようなステアリング操舵に敏感な感覚は薄い。ややナマクラな感じなのだ。 僕はこのナマクラな感じは嫌いではない。マツダ2(旧称デミオ)に乗った時、その敏感な操舵感が最初は面白かったが、1時間で飽きた。そして2時間経つ頃には、その敏感さが少々うとましく感じられ、運転に疲れたことがあるからだ。

マツダ2の、そういっては悪いが底の浅いハンドリングを思い出しながら、僕はノートのほうにより本格的な自動車らしさを感じた。日産はGT-RやZを擁しており、押しも押されぬスポーツカーメーカーだ。でありながら、実はノートのような実用車や、キャラバンのような荷役グルマこそクルマの本流だ、と考えている一派が社内にいるのではないかと想像する。彼らは、クルマのことをおもちゃと考えておらず、大衆の良き道具、暮らしを便利にする欠かせない道具と捉えているのではないだろうか。ノートの一見ナマクラな、しかし結果的にはリラックスして運転できるハンドリングからそんな想像をたくましくしているうちに、目的地の奈良市内に着いてしまったのである。

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