あまりにも有名になりすぎた感のあるハチロクだが、僕はいままで、このクルマは3ドアモデルに限ると思っていたふしがある。理由は、3ドアのほうが伸びやかでまとまりが良いからである。3ドアモデルの前後のサイドウインドゥの組み合わせがいいなと思って今日まできたし、一方で2ドアモデルの未消化なリアコンビランプのデザインがひっかかってきた。
けれども、先日実家に帰った際に、押し入れの昔のカタログを引っ張り出して眺めていたら、その考え方が多少揺らいできた。2ドアモデルも悪くないではないかと思い始めたのである。
なぜそのような思いに至ったか、これは自分でもよく整理がついていない。この画像のメタリックブルーの影響は、確かにある。けれどもそれだけではない。ひとつ思うのは、ハチロク/ハチゴーってドリフトに血道をあげるクルマという印象があるけれど、実はこのデザインは2ドアクーペとしては非常に上品な部類に入るのではないかということで、それがたまたまこの画像の貴族的なブルーとあいまって僕の認識を揺さぶったのかもしれない。
(ちなみに、画像のグレードはトレノの中でも最廉価のグレードである。タコメーターがついているのかいないのか、インテリアの写真がないのでわからないのが残念。簡易カタログなので装備一覧すらついていない。)
この後3代は、全部2ドアクーペのみでしたしね。 ということは、もしかして3ドアの衰退が、クーペ全体の衰退を招いたのか?
とも思ってしまいますが。貴重なカタログをお持ちですね。
いままでクーペというものをドアの枚数で分類して体系的に考えたことがなかったので、AE91さんのコメントは私にとって新鮮でした。
私も、シルビアと180SXなら前者がより好みでしたし、FR時代のセリカは常にノッチバックを支持していたことに気づきました。
2ドアこそ正統的クーペスタイル、というのは賛成です。もともとクーペとは非合理的で無駄な存在で、それゆえ贅沢なものですが、ハッチゲートが付いた途端に利便性(合理性)の匂いがしてきて、古典的なクーペが本来持つ贅沢感を多少なりとも損なうのでは?という仮説を、いま思いつきました。
でも、正統のノッチバックに対して、「はずし」のハッチバックという図式になると、はずしの方が時にまぶしく見えてくるのも否めません(笑)
ちなみに女性用グレード「LISSE」も存在しました。