僕は80年代中盤を小学生として過ごした世代だが、母親が音楽好きということもあり、家の中には常に歌謡曲がかかっていた。土曜日、昼に学校から帰ると、「FM東京」(当時はまだTFMではない)の「コーセー歌謡ベストテン」が流れており、土曜日の開放感にひたりながらその番組を聴く、というのは僕の中で分かちがたく結びついているあまやかな記憶である。
先日、ふと80年代の吉川晃司が聴きたくなった僕は、近所のローカルなレンタルビデオ屋で彼のCDを借りてきた。名曲「モニカ」 「LA VIE EN ROSE」 「You Gotta Chance」が流れてきたとき、僕の脳内は圧倒的な懐かしさで満たされ、この曲を聴きながら80年代中盤に青春時代を送ったであろう、僕よりもだいたい10歳ぐらい年上である人たちと、当時の若者をとりまく時代背景に思いをめぐらせた。
僕はこの間まで1994年型のプジョー306に乗っていて、とても充実したクルマ生活を過ごしたんだけれど、306の数少ない不満のひとつに、車内で80年代の歌謡曲を聴いても、いまいち気持ちがハイにならなかったことがある。考えてみれば、1993年から2000年まで生産されたフレンチカーの車内で、80年代の日本の歌謡曲を聴いても、気持ちが曲に移入できないのは当然なのだ。歌謡曲ならばなおさら、後世から振りかえったときのその曲の魅力と、その曲が流行った当時の時代の空気や風俗はセットで語られるべきで、時代も国もまるで違う環境ではその曲の魅力も半減だ。それが証拠に、306の前に乗っていた日産エクサ・キャノピーでは、カルロストシキや大沢誉志幸が実にピッタリはまったのだから。多くの若者が赤いファミリアやプレリュードの車内でこの曲を聴いて、助手席の「カノジョ」(byわたせせいぞう)と楽しくやってたんだな、と考えながら、20年後に自分が同じことをやってみるのはなかなかオツなドライブだが、まさか今から80年代の日本車を探して乗るわけにもいかないので(ほんとは流面形セリカかT12オースターに今からでも乗りたいのだが)、ちょっと我慢してティーダの車内でC-C-Bでも聴こうと思うのだ。
先日、ふと80年代の吉川晃司が聴きたくなった僕は、近所のローカルなレンタルビデオ屋で彼のCDを借りてきた。名曲「モニカ」 「LA VIE EN ROSE」 「You Gotta Chance」が流れてきたとき、僕の脳内は圧倒的な懐かしさで満たされ、この曲を聴きながら80年代中盤に青春時代を送ったであろう、僕よりもだいたい10歳ぐらい年上である人たちと、当時の若者をとりまく時代背景に思いをめぐらせた。
僕はこの間まで1994年型のプジョー306に乗っていて、とても充実したクルマ生活を過ごしたんだけれど、306の数少ない不満のひとつに、車内で80年代の歌謡曲を聴いても、いまいち気持ちがハイにならなかったことがある。考えてみれば、1993年から2000年まで生産されたフレンチカーの車内で、80年代の日本の歌謡曲を聴いても、気持ちが曲に移入できないのは当然なのだ。歌謡曲ならばなおさら、後世から振りかえったときのその曲の魅力と、その曲が流行った当時の時代の空気や風俗はセットで語られるべきで、時代も国もまるで違う環境ではその曲の魅力も半減だ。それが証拠に、306の前に乗っていた日産エクサ・キャノピーでは、カルロストシキや大沢誉志幸が実にピッタリはまったのだから。多くの若者が赤いファミリアやプレリュードの車内でこの曲を聴いて、助手席の「カノジョ」(byわたせせいぞう)と楽しくやってたんだな、と考えながら、20年後に自分が同じことをやってみるのはなかなかオツなドライブだが、まさか今から80年代の日本車を探して乗るわけにもいかないので(ほんとは流面形セリカかT12オースターに今からでも乗りたいのだが)、ちょっと我慢してティーダの車内でC-C-Bでも聴こうと思うのだ。