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クルマに関する妄想集(+その他のことも少し)

最下級グレードの世界⑫ 日産シルビア(S14型)

2010年02月27日 15時29分06秒 | Weblog
こんなシルビア、見たことあるだろうか。S14シルビアの最下級グレード、J'sである。
スペシャリティカーと呼ばれるこのセグメントで、いかに最下級グレードとはいえ、ここまでプレーンな外観を与えられたグレードは、90年代以降あまり例がない。そもそもスペシャリティカーとは、エアロパーツや太いマフラー、アルミホイール等のパーツが付加されたり、アップグレードされることはあっても、その逆は基本的にないからだ。

だから、このシルビアを前にして、既存の常識が覆されたような新鮮な感覚をうけて、僕は眩暈を覚え、むしろ痛快な気分になった。周囲のライバルがゴテゴテといろんなパーツを備えているなかで、このクルマはひとり涼しげだ。アルミホイールはおろか、ホイールキャップすら与えられていないところに、ものすごく個性を感じる。タイヤそのものの小ささと、タイヤがホイールハウスの奥にひっこんでいるように見える点が、その印象に拍車をかけている。

また、このグレードは、ボディを飾るなにものをも与えられていないことによって、逆にボディデザインのメッセージを見る者にクリアに伝えている。S14シルビアのボディは、正直に言って可もなく不可もなくというものだけれど、ムキになってデザインせずとも、こんなものでいいんだよ、という余裕あるメッセージを、われわれはこのグレードから感じとるのだ。
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昼、ドラマの再放送(Love Story)

2010年02月24日 05時30分18秒 | Weblog
僕はいま、平日の昼にTBS系列で再放送している「Love Story」というドラマにはまっている。

このドラマが放送されていたのは2001年のことだ。主演は中山美穂と豊川悦司。北川悦吏子の脚本による、アクションやサスペンスなどの要素を排した、堂々たるラブストーリーである。僕は当時、社会人になって3年目で、結婚もまだしていなくて、けれども将来妻となる女性と恋愛中であり、そして、実家で親と同居していた。9年前の僕は、そんな状況でこのドラマを見ていた。

このドラマは日曜21時枠、あの「東芝日曜劇場」で放送されていた。当時は、あまり真剣に見ていたわけではない。それでも、このドラマを見終わると、僕は彼女と電話をし、その中で見終わったばかりのドラマの感想などをしゃべったものだった。あれから9年の時間が過ぎ、僕はそのときの彼女と結婚し、一児の親になり、そうして今年は35歳になることを思うと、2001年のあの日から、随分遠いところまで来たような気分になる。

9年ぶりにこのドラマを改めて見てみて、豊川悦司の格好良さに参ってしまった。男が惚れる男である。中山美穂もいい。三十路の女の不安やあきらめ、せつなさが伝わってくる。僕はこれで中山美穂という女優を好きになった。

このドラマは、毎回のオープニング映像(スピッツの主題歌が流れる、美しくスタイリッシュな映像だ)と、最終回のエンディングシーンがとても良かったことが印象的だ。日付が変わった今日の昼、このドラマは最終回を迎える。ドラマにはまることで、弱音を吐きたくなるぐらい忙しい日常が、少しだけ色のついた楽しいものになることを知った。
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昔のシルビア/ガゼール

2010年02月20日 14時09分52秒 | Weblog
つい最近、帰り道に通りがかった本屋で、「日産名車コレクション vol.37」を衝動買いしてしまった。この号のモデルカーは、S12型の日産ガゼールである。

衝動買いに至った理由は2つある。ひとつは、S12型のモデルカーが存在すること自体が感動的だったこと。この場合、シルビアでなくてガゼールであることは僕にとってどうでもよくて、S12型であることが重要だった。そして、もうひとつの理由は、モデルカー自体の出来が存外によかったこと。特にこのソリッドレッドのボディカラーは、シルビア/ガゼールではなく北米200SXのほうを連想させる。

ちなみに、「日産名車コレクション」は、ほんとに名車なのか?と首を傾げたくなるような車種選定をしてくれるので、僕にとってはむしろうれしい。このコレクションは、価格が安い(1/43スケールで1800円程度)ということもあり、モデルカー自体にあまり質感上の期待を寄せてはいけないことになっているのだが、今回のS12型ガゼールの質感は、僕的には納得のいくものであった。

このS12型シルビア/ガゼールを褒めた記事はついぞ見たことがないけれど、僕はこのクルマをわりと認めている。同時期の2代目プレリュードほどソツなくお洒落な雰囲気はないが、日産らしく無骨な匂いが感じられ、これはこれでこのクルマの個性だと思う。よく見ると、Cピラー周りなどはちょっと美しかったりするし。
残念なのは、せっかくRWDレイアウトなのに、フロントオーバーハングがやや長すぎて、全体のバランスを崩していることだ。もっとも、僕はこういう「ちょっとだけ崩れた」デザインのクルマは嫌いではないが。完璧な美しさを持つクルマよりも、少しだけ崩れた部分を備えていたほうが飽きずに長く愛せるものだ。

数年前、ある家電量販店の駐車場で、このS12型を見かけたことがある。そのクルマは白いボディだったが、長年の風雨にさらされてすっかり艶が失われていた。オーナーは40歳を過ぎたぐらいの男だったが、おそらくは若者だった頃に買ったそのS12に今でも乗っているといった風情であった。もう当初の愛情を抱き続ける時期ではないけれど、さりとて他に乗りたいクルマもない、といったところかなと勝手に想像した記憶がある。それ以来、街中でS12型を見かけたことは、ない。
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Many Classic Moments

2010年02月16日 02時39分21秒 | Weblog
久しぶりに小室哲哉の音楽を耳にして、僕はもっと彼の音楽を深掘りしたい気持ちになった。僕は2000年以降の小室サウンドをほとんど知らない。だから、2002年に発表された写真のアルバム「Lights」を聴くことからはじめた。そしていきなり、1曲目の「Many Classic Moments」に衝撃を受けた…

あわせて試みたのが、1996年の「globe」。これは今回買ったのではなく、発売当初に買ったものを久しぶりに再聴するという趣向だ。このアルバムを聴くと、僕はいつでも21歳の頃へ戻れる。

僕は音楽には素人ゆえ、この2枚のアルバムに対する批評めいたコメントは避けたいと思うけれど、僕のネットワークウォークマンはしばらくこれらの曲を流し続けることだろう。それぐらい、小室哲哉が創る音楽に、僕はいまさらながらのめり込んでいる。
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