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クルマに関する妄想集(+その他のことも少し)

マジック・カーペット

2024年06月08日 15時03分22秒 | Weblog

先日、博多・阿蘇へ出張した。本来、僕の担当エリアは東海・北陸地方なのだが、今回は担当するプロジェクトが
たまたま九州で実施されることになり、僕も現地に飛んだのである。
さすがに九州では自分のクルマで行くわけにはいかず、現地の足としてレンタカーを借りることにした。

借り受けたのは新型エクストレイル。グレードは中間の「X」で “e-4ORCE” と称する四輪統合制御システムを
搭載した4WDモデルであった。旧世代のT32エクストレイルユーザーとしては、実は非常に気にしていたのだ。

博多へ着いたのは19時過ぎ。博多駅前のレンタカー店でクルマを受け取り、120km先の阿蘇の宿を目指して九州自動車道へ
エクストレイルを乗り入れた。

現行ノート以降のe-POWER車に乗ると、そのあり余るパワーにいつも感動する。しかもこのエクストレイルの場合は
エンジンの存在感が非常に小さく、感覚としては電気自動車にきわめて近い。アクセルを踏み込むとエンジンが唸ることなく
スムーズに加速が始まる。

加えて印象的なのが、柔にして剛のしなやかなシャシーである。高速道路の舗装が荒れた個所を相当なスピードで通過しても、
車内はいたって平和なまま。だから舗装の良い道を選んで走る必要がない。まるで魔法の絨毯である。凸凹を通過するのが
楽しくすらある。この入念な音振対策は、T32エクストレイルユーザーとしては非常にうらやましい部分だ。

僕はこのクルマを初めて見たとき、フロントの顔づくりに未消化な部分が目立ち、それがずっと気になっていた。
そもそも、日産ジュークや三菱アウトランダーに見られる、「クルマの眼が実はヘッドライトではない」造形が、
見る者を騙しているようで少々抵抗を感じるのだ。
また、インパネの造形(昔の日産の絶壁系インパネをほうふつとさせる操作系)にも再考の余地があると思っている。
しかし、このクルマのパワートレインとシャシー性能を体感すると、それらの気がかりな点も許せる気がする。
このクルマのハードウェアの完成度を体で知ることができたのが、この出張の大きな収穫だった。

コメント
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