北の旅人

旅行や、ちょっといい話などを。そして、時には言いたいことを、ひとこと。

「1956」ー14歳の心象風景⑬

2009-07-18 10:06:44 | Weblog

<作文>

         スキー作り
               
(T・K)

僕は父さんにスキーをつくってもらいました。今日はとなりからスキーをまげる台をかり、スキーを2時間あまり、かまに入れてふかしました。

そしてスキーをまげる台でぼくのスキーをまげ、母さんと僕は片方ずつまげましたが、まげるところがふとくて、まげたとたんはじけ、それを見て僕はなきそうでした?

父さんが弟のスキーとそんなに変わらないから弟のをやるからといって、それから夜8時15分から10時30分までふかしました。そして母さんと片方ずつそらしてまげました。

そして、そのスキーが成功したので僕はうれしくておどりだしたくて、はねまわりました。それを見た母さんは、Kはばかになったのではないかと笑いました。

そして、まげたところにローソクをぬりました。母さんは「スキーによくしみこまさなかったらだめだよ」と言いました。僕はけんめいにあたためてぬりました。        

        ☆         ☆

子どものころのスキーのスタイルは、スキー板に簡単な金具が付いていて、革ひもで長靴を固定するというものであった。それを大事に長く使った。

本来は、身長に合わせてスキーの長さを変えていかなければならないのだが、経済的にそんな余裕はなかった時代だ。兄のお下がりをもらったりしていた。 今のように、スキー靴をカンダハーと言われる金具で止めるというものになったのは、だいぶん後だったと思う。

北国の冬の遊びと言えば、スキーかスケートだったし、学校でも体育の授業にスキー学習というのがあり楽しみだった。それだけに、皆の作文にはスキーを題材としたものが多い。どれも、それぞれの楽しさが伝わってくる。