北の旅人

旅行や、ちょっといい話などを。そして、時には言いたいことを、ひとこと。

2015GW「にっぽん丸」日本一周クルーズ③屋久島

2015-07-21 15:06:36 | Weblog

私たちにとってのクルーズ2日目。宿毛から屋久島へ。


AM 9:00 屋久島・宮之浦港入港。残念ながら雨。
私たちは、以前、ツアーで屋久島へ行ったことがあるので、オプショナルツアーには参加せず、船内で過ごす。

仲良くなった「船友」が、自分たちのキャビンで、甘味処を開店するからと、ご招待を受け、お汁粉などをつくってご馳走してくれる。このご夫婦は、船旅を中心に世界中を回っており、旅に関する各種情報を教えてもらっている。こうした方々と出会い、ゆっくりとコミュニケーションを図れるのも、船旅の魅力の一つだ。

いつもお世話になる、クルーズディレクターのFさんが、ここで合流。

 
このクルーズでは、真打の落語家が毎日のように違う出し物を語ってくれるのがいい。
今回も、初めて聴いたが、なかなか良かった。

この後、カジノで少し遊んで風呂へ。ゆっくりした一日だった。

 

 


おかしいぞ!「 危険運転致死傷罪」の適用要件ー小樽飲酒ひき逃げ事件に思う

2015-07-19 15:59:18 | Weblog

先日、北海道小樽市で、2014年7月、女性3人が死亡、1人が重傷を負った飲酒ひき逃げ事件で、32歳の被告に、「危険運転致死傷罪」で、求刑通り懲役22年の判決が下った。当然のことだ。

しかし、この事件において、幾つかの問題も浮き彫りになっている。その一つは、事件当初、検察が「過失致死傷罪」(7年以下の懲役)で起訴したが、被害者家族らが「危険運転致死傷罪」(20年以下の懲役)の適用求める要請書を提出したり、6回にわたって
7万7858人分の署名を提出するなどして、やっと訴因変更の許可を認めたということだ。


悲しみのどん底に突き落とされた被害者家族の皆さんが、ここまでしなければ「危険運転致死傷罪」が適用されないというのは、全く理解できない。

この種の事件で、いつも思うのだが、「事故当時に飲酒の影響で、正常な運転が困難な状態だったということを立証する必要がある」ということ。この論理も全くおかしい。

要は、「死亡」させたことが全てなのだ。小樽の事件でも、弁護側は、事故原因が、「15秒~20秒間スマートフォンを見続けたことによる脇見運転で、過失致死傷罪にとどまる」と主張している。何も酒だけが、危険運転の原因ではないのだ。

事故原因が酒であろうが脇見であろうが、被害者から見れば、何の過失もない者がひき殺されたのであって、関係ないのだ。酒が原因だと罪が重く、その他の原因だと軽くなるというのは、明らかにおかしいことなのだ。「危険運転致死傷罪」の適用要件については、中身を再考すべきだ。

以前、福岡で幼児3人が死亡した飲酒ひき逃げ事件でも、「事件を引き起こすまでは正常に運転できた」という、信じられない論理が展開されて呆れたものだ。

言わずもがなのことだが、自動車事故を引き起こせば、相手の人生をや被害者家族の人生をメチャクチャにしてしまうばかりではなく、自らの人生も放棄することになるのだ。肝に銘じてほしい。


まったくのデタラメ! 新国立競技場建設ー即刻見直せ!

2015-07-14 12:46:06 | Weblog

先日の新国立競技場将来構想有識者会議後の、建設費について、森喜朗・大会組織委員会会長(元総理)の「極めて妥当だと思いますよ」というコメントには唖然とした。国民のほとんどが、壮大なるムダだと思っているのに、全く驚いた! 2016年の東京オリンピック招致の際には、コンパクトなオリンピックを掲げていたのではなかったか?

ロンドン五輪の4倍、2,520億円という巨額の新国立競技場建設計画には、呆れるばかりだ。当初の1,300億円から膨らんだ理由は、巨大な2本のアーチ。これだけでも、
756億円を要するといのだ。しかも、五輪・パラリンピック用に造るのに、間に合わないので開閉式屋根などは五輪後に先送りするという。五輪後の活用に必要だからというが。

さらに、今になって、周辺整備費72億円が見積りに記載されていなかったことが明らかになった。実に馬鹿げた話で、常識ではありえない。こうなると、意識的に後から小出しにして、「今となっては、見直していては間に合わない」というふうにもっていこうとしているとしか思えない。

このデザインは12年11月に採用が決まった。この3年間、何をやっていたのか。なぜ工事の難しさや、設計者のザハ・ハディド氏がアンビルト(建設されていない)の女王だというリサーチが、しっかりとなされなかったのか?

今になって、「民主党政権時代に決まったこと」「選考過程を検証する必要がある」「デザイン変更は五輪に間に合わない」などと、財務大臣や文部科学大臣といった責任ある立場の人間が、それぞれが勝手なことを言い合っている始末。デザインの審査委員長は会議に出席もしない。どこが最終的な責任を持って進めているのか。国を挙げて招致した以上、最終的には、国が責任をもつのが当たり前の話だろうに。

今の日本は、果たして、こんな巨額な費用を五輪・パラリンピックのために投入する状況にあるのか。国の借金は実に1,053兆円、国民一人当たり830万円の借金。(3月末現在) 加えて、東日本大震災で、未だに「普通の生活」に戻れない被災者が大勢いるのだ。先日のニュースでも、津波被害に遭った福島県南相馬市の「みちのく鹿島球場」がやっと使えるようになって、地元の人たちが喜んでいた。大震災の復興が最優先されなければならないのだ。

もっと言えば、何十年間もの長きにわたって苦しめられている北朝鮮による拉致被害者の救出、またご家族のためにも、世界を巻き込んでの大胆な戦略を実行するために、五輪に関わる費用を最小限にして、それらの活動に回すべき時なのだ。国家プロジェクトとして解決すべき問題の順序が違うのだ。選挙の時だけ、「政治生命をかけて頑張る!」と頭を下げる政治家たちや、「スポーツマンシップ」を声高に叫ぶ五輪関係者の見識を疑う。

もう一つ、どうしても引っかかるのが、ラグビーのワールドカップ開催を絡めていることだ。見直したら工期が間に合わないというが、新競技場は、あくまでも五輪用だ。ラグビーのワールドカップを切り離して考えれば、工期は1年余裕ができるはずだ。五輪後の維持費にも膨大な金がかかると懸念されており、こんないい加減な計画は、決して許されない! あるテレビ解説者が「裏で何らかの大きな力が働いているとしか思えない」と語っていたが、その通りだと思う。

ちなみに、ラグビー協会会長は、森喜朗氏が10年間務めてきた。(6月末に退任し名誉会長に) 森氏は、オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会会長でもある。 

良識ある建築家たちや国会議員が具体的な見直し案を発表しているが、今からでも遅くはない。こうした声に耳を傾け、即刻見直すべきだ。ほとんどの国民が納得していないのだから。


新国立競技場が白紙になった直後の森喜朗・五輪・パラリンピック大会組織委員会会長の発言には、またまた驚いた!

「私は、あのデザインは嫌いだった」と言い、その上「国が、たったの2,520億円を出せなかったのかねぇ…」と発言したのだ。本当に開いた口が塞がらない。
元総理とはいえ、この程度の認識しか持てないようでは、大会組織委員会会長の資格はない。今までの経過を見ていると、少なくとも文部科学大臣、大会組織委員会会長は、この混乱の責任をとって辞めるべきだ。

そうでなければ、また同じような事が起こりかねないからだ。