狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

日本をダメにした九人の政治家考

2010-02-11 15:54:34 | 怒ブログ
本箱の隅に眠っていた「日本をダメにした九人の政治家」講談社という本をを引っ張り出して見た。パラパラっと頁をめくってみると、
 小沢一郎の抜け目のないところ
 社会党にも腹を切らねばならない人がいる
 企業献金など欲しくない。
 金の使い方が下手な梶山、上手な小沢
 人の道にはずれることを平気でやる男
 小沢一郎が表舞台に出られないわけ
 ………
 という風に、小沢一郎を激しく罵っている項目が目立つ。
 改めて興味が湧いたので読み返してみた。

 この本の奥付をみると、1993年12月9日が初版第1刷で、小生の持っているのは、94年1月17日第5刷である。一年間で5刷というのはそう滅多にはない。この本が出る前は小沢一郎「日本改造計画」講談社がベストセラー第1位だった。
 『日本をダメにした九人の政治家』は、元衆議院議員の浜田幸一が1993年12月に出版した本。150万部を越えるミリオンセラーを記録したという。発売から1ヶ月で100万部を突破し、講談社史上最短記録となったとも。
この本主題の「日本をダメにした9人の政治家」とは、
浜田幸一(ご自身のこと。元衆院予算委員長、自民党広報委員長の肩書き。)、中曽根康弘、竹下登、宮沢喜一元首相経験者と三塚博(元蔵相、外相、通産相、自民党幹事長)、小沢一郎(元民主党代表、元自治相、自民党幹事長)、梶山静六(元内閣官房長官、法相、自民党幹事長)、田辺誠(元日本社会党委員長)、宮本顕治 (元日本共産党中央委員長)の諸氏である。
このうち、竹下、三塚、宮沢、梶山、宮本の各氏は故人となっている。
 小沢一郎について、思い当たるのは、
金の使い方が下手な梶山、上手な小沢の項だ。

梶山君は自分でなにからなにまでやらねば済まない独裁者だったので、他人のまかすことは出来なかった。野党に金を渡す場合も自分一人で渡す。ところが、小沢君は必ず人を介すか、立ち合わせて金を渡す。この差は大きい。小沢方式では証人がいるので、あとでもらっていないとトボけられない。
 野党の宮沢内閣不信任あんの提出を、梶山幹事長が押さえられなかったのは、金の渡し方が下手だったということが大きい。
 この辺りのところでも、小沢君のほうが梶山君より金の使い方が一枚上手である。


 テレビ解説者として出演した浜田翁を数回見たことがある。かつての迫力は感じられなかった。またこの本も、今では店頭で見かけることは全くないが、改訂再版したなら再びブームがまきおこるかもしれない。
 しかし、この9人のうち、
竹下登 、三塚博、梶山静六、宮沢喜一、宮本顕次の5氏はすでに鬼籍に入られた過去の人である。

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1 コメント

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読みました (VIVA)
2010-03-23 11:35:20
先輩!先日は拙ブログにコメントありがとうございました。感激でした。

ご紹介の本、私も以前に読みましたよ。興味深く読んだのですが、肝心の筆者の正体というか、立ち居地が私にはよく分からなくて、どう理解すべきか迷った記憶があります。

“この人の言っていることは本当かな?”と。あれだけテレビで露出していてもどういう人かというのが、どうも私のような若輩には腑に落ちません。
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