狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

名車語り部

2005-08-20 21:15:37 | 博物館
神代の事は悠遠邈乎容易に窺い知りません。
――これは私だけが知っている物語です。
秘め事です。
天照大神様が天の岩戸にお篭りになったときの事でございます。
高天原皆暗く、葦原の中つ国は悉に闇になってしまいました。
このとき八百万の神様が天の安の川原に神集いに集い
神諮り諮り給いました。

闇夜でも安全に物を運んだり、
やんごとなきお方を乗せて運ぶ便利なものはないかと…。

高御産巣日神様のお子さんに聡明な神様がおられました。
御名を思金神(オモイカネノカミ)とまおしあげます。
「皆さんにまおし上げます、クルマという丸いワッパを4個つけて、
それをまわすのに、天手力男神(アメノタジカラオノカミ)の心の臓を切り取り、
その原動力にすれば事足りるでしょう―。」

悠久とはいうものの、
僅かそれから二千有余年、
日本国を脱兎のごとく走るクルマという機械が出来たのでありました。

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