「女性の品格」という本が大評判のようだ。数日前の朝日新聞全面広告を見ると、「ミリオンセラー300万部突破」と大きな活字である。すごい売れ行きらしい。
実は今日、町の大手書店チェーン店の本屋を覗いてきた。 きまり悪かったが、時間が惜しかったので勘定受付場でこの「女性の品格」の置いてある場所を訊ねてみた。
ふだんは、コンピューターで検索してから、店内をぐるぐるめぐり、置き場に案内するのだが、今日はその必要がなかった。アルバイト学生のような若い女性だったが、コンピュータ検索をせず、直ぐにボクを案内した。そばの、「ベストセラー本」のコーナーに山と積まれてあったのである。
新書版の本である。
本に品格があるかどうかは分からない。ただボクは先月さる読書・講書家のK氏所蔵の、「鷗外の遺産・小堀鷗一郎、横光桃子編/小尾俊人篇註」を拝見したばかりであった。ふと両者を心のなかで比べてしまった。
【註】鷗外の遺産全3冊。
第1巻-林太郎と杏奴- 第2巻-母と子- 第3巻-社会へ- 幻戯書房刊
本の場合、ベストセラーになる条件は、66もの法則はないと思う。
我が家の茶の間のテレビでは、いま和田アキ子女史が盛んに吠え捲っている。