呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

コーヒーショップチェーンのCofeeBeanもここまでか

2015年06月10日 | 日記

 今では中国でもスターバックスをはじめとして多くのコーヒーショップが進出しています。スターバックス以外で目立つところだとWAGAS、Costa cofeeあたりでしょうか。これとは別にCofeeBeanというところがあり、ここもかなり多くの店舗を展開しており、中国にいる人だときっと言ったことのある人が多いと思います。ここは韓国系で2012年4月に中国の投資会社と組んで進出したのですが、ここ最近雲行きが怪しくなってきています。出店数に重点を置き過ぎ、結果的に店舗利益が上がらず、加盟金が高いにもかかわらずフランチャイジーが全然儲からず、不満の声が上がっているのです。そして、会社自体の資金繰りもかなり苦しくなってきているようです。

 

 

 

 コーヒービーンは中国進出してからずっと韓国側がコントロールしていたあのですが、元々投資比率が少なく、技術のみしか持ってこず、その後の追加投資も中方と比べると小さかったにもかかわらず、利益配分はフィフティフィフティーだったことに対して、中方が不満を持つようになってのが発端のようです。出資者間でいざこざが起こって以降、物流にも問題が生じたり、コーヒービーンがサプライヤーに対する支払いが遅延したりすることで、サプライヤーからの仕入がストップするような現象も起こりました。韓国側がコントロールしていた時の支払いはきっちりしていたのですが、中国側が管理するようになってからは支払いが4-6ヶ月と非常に長期になってしまっています。中国側も不満があるのでしょうが、2010年代に入ったこの時代にこのやり方はいただけない。その後韓国側が発言権を取り戻そうとしたときには時すでに遅し、中方に押し出されてしまうような形になってしまいました。結局のところ、経営スタイルの違いでグダグダになってしまったといえます。しかし、はたしてこれだけなのでしょうか。

 

 フランチャイズにより店舗を増やしていったのですが、どうもコーヒービーンは加盟費をもらうことには一生懸命ながら、加盟者に対するケアはおざなりであり、そのうち問題が起こるだろうと言われていたようです。コーヒービーンの加盟社によると、加盟店の70%が赤字。たくさん店舗があるのではたから見るとうまくいっているように見えていたのですが、実態は全然そうではなかったということですね。加盟を解約してあk名金を返してくれという騒ぎも増えてきているようで、新聞報道を見る限りはもうだめっぽいですね。

 

 店舗を増やすためにフランチャイズ、この思考は間違っていないのですが、増やすことばかりに頭が行ってしまったこと、中国側のオペレーションにも問題があったこと、このあたりに原因があったようですね。

 

 それにしても日本のコーヒーショップチェーンががなかなか進出しないですが、こういうマイナス報道ばかり見ているのでしょうか。まだやれるように思うんですけどねえ。

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。