呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

中国におけるモバイルでのインターネット活用状況

2009年10月16日 | 未分類
  Iresearch社が《2009年中国モバイルネットユーザー行動調査報告》した。これによると、15の携帯サイトに対してアンケートを出したところ、モバイルネットユーザーの比率に大きな変化が現れていることがわかった。
 
 属性
比率
前年比
学生
19.5%
▲21.2p
ホワイトカラー
38.9%
+9.7p
ブルーカラー
18.9%
+5.0p
 
  一見してわかるように学生の比率が大きく減少し、それの約半数がホワイトカラーに取って代わられている。モバイルネットユーザーの収入と年齢・学歴・職業といった属性は関連性が高く、ホワイトカラー及び一部の消費力の高い学生はモバイルネットユーザーの潜在消費群であるといえる。
 
  中国の「80後」の学生は既に中国社会特有の「無収入高消費」群を形成しており、また消費に対するニーズと能力の高い「80後」の若いホワイトカラー群の潜在力もまた将来的に発掘されていくだろう。
 
  モバイルを活用してのネット利用を促進するためにはコンテンツを充実させる必要がある。というか、現在モバイルでネットを利用している人によると、3Gを利用していない人は内容的にいまひとつと思っていながら、3Gを利用したとしてもそれほど利用しがいのあるものなのかということに疑念を抱いているようである。つまり、3Gを利用することで利用できるコンテンツのいい悪いではなく、そもそもコンテンツに対してそれほど期待していないようであり、積極的に知ろうともしていない状況にあるといえる。従って、今後3Gを普及させるためには3Gを利用する価値があるものにするのはもちろんのこと、それが利用する価値があるものだと気づいてもらう必要がある。現時点ではここが一番大きな関門といえそうだ。