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日々の恐怖 11月18日 トイレに住んでいるヤツ

2015-11-18 19:00:39 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 11月18日 トイレに住んでいるヤツ



 私が高校生だったときのことです。
当時、9人家族で一戸建ての借家に二年間住んでいました。
9人家族なので、朝の7時前後にトイレが込むのは必至です。
 ある日の夕食時に母が奇妙なことを言いました。

「 今朝、トイレの灯りが点いてたから、

“ 誰か入ってるの?”

って声かけたの。
 そしたら、

“ うん。”

って返事があったんだよね。
その声がS(弟)かT(妹)か、どっちか分からなかったから、

“ 誰?S君?Tちゃん?”

って聞いたら今度は返事なくて、ドア開けたら鍵かかってなくて、誰もいなくてゾクッとしたの。」

それを聞いた家族は私も含め、

「 聞き間違いだよ。」
「 隣の犬の声じゃない?」

と聞き流しました。


 それから数日後の朝です。
私はトイレに入りたかったのですが、灯りが点いているのを見て、

「 誰が入ってる?」

と叫びました。
 すると、バサッと新聞を広げる音と共に父の声で、

「 おう。」

と返事がありました。

“ 忙しい時間帯に新聞読むな、って言ってるじゃん!”

と思いながら、

「 早く出てよ!」

と催促のためにドアノブをガチャガチャしようとしました。
 ところがドアはすんなり開き、中には誰もいませんでした。
気味が悪かったですが、用を足して学校に行きました。
 その日の夕食時に朝の出来事を話したら、私とトイレの中のやりとりを妹が聞いていました。

「 あれ、父さんじゃなかったの・・・・?」

 その後、引っ越しをして今は別の家に住んでいますが、あの家は朝の明るいときでも怖かったです。











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