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日々の恐怖 11月22日 同窓会の参加者

2015-11-22 19:33:36 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 11月22日 同窓会の参加者



 2年前の11月2日、中学3年生時代の同窓会を開いた。
俺は4人いた幹事の一人で、写真を撮ったり雑用をしていた。
 4人とも学年のリーダー格で参加者全員の顔と名前を知っていたので、撮った写真を写っている人数分焼いて各々封筒に入れて送る手配をしていた。

「 えっ、こいつ、誰・・・?」

酔ってじゃれあっている3人と,そいつらをを取り囲む5人の写真に名前がわからない人物が一人いた。
なんだかその場にいたような気もするが、どうしても思い出せなかった。
 同窓会は、ある旅館の宴会場で行ったのだが、会場まではご主人に送ってもらったり彼氏彼女がついてきたりはしていたが、中まで一緒に入ってくることは無かった。
 遅刻者やサプライズで呼んだ先生が後で入ってくることはあったが、俺達の知らない外部の者が入る余地はなかつた。
 だから、なおさらその人物が気になった。
しかも全く知らないわけではなく、どこかで見たようなヤツだった。
 それで、幹事全員で考えた。

「 ひょっとして、Mじゃない?」

幹事の一人が言った。
 Mとは、確か6年生の頃に転校していったヤツのことだ。
存在感の薄いヤツで、俺はほとんどしゃべったことはなかった。
 後日、幹事の一人が修学旅行の集合写真に写っていたMの写真を持っていたので、今回のMとを見比べてみた。
もちろん顔は変わっていたが鼻などの特徴から一応Mと判明した。
 そして一緒に写っていたヤツに連絡して、そいつがMだったか確認してみることにした。
一緒に写っていたヤツは見たことあるようなヤツだったけど名前聞くのも失礼だし、軽い挨拶はしたけれどしゃべらなかったとのことだった。
 そこで俺たちは、Mについて調べることにした。
交友関係がほとんどなく唯一友達だったKってヤツがいて、そいつからの情報によると、

「 6年生の2学期に埼玉に行った。
それ以外は、連絡も取っていないしまったく知らない。」

とのことだった。
 そして、同窓会に出席してたヤツの何人かに聞いたら、

・手酌でビールを飲んでいた。
・二次会はどこか聞かれた。
・変な匂いがした。
・標準語だった。
・すぐいなくなった。

これらのことがわかった。
 そして誰もMとわかったヤツはいなかった。
唯一の友達だったKも、気がつかなかったらしい。
 宴会場はトイレなどで出入りはあったものの、誰か来たら大抵は幹事の誰かが気がついていたから、なんでMに気がつかなかったのが不思議でならなかった。
 そしてその写真を撮ったのは俺だし、俺がなぜ気がつかなかったのかが不思議でならない。
少々は飲んでたものの、一応幹事だからほろ酔い程度だったからなおさらだ。
 そもそも誰も呼んでいないのに何でMが来たのか。
この同窓会は、ゆびとまやMIXI等WEBには一切載せなかった。
中3のアルバムに載っている住所録に手紙を出し、連絡が取れたヤツしか参加出来なかったはずだ。
 来た目的は何だったのか。
今どこで何をしているのか。
ひょっとしたら来てた女性の誰かと一緒になっているのかな、とも思ったがそれもなかった。
結局未だに謎のままである。










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