模型サークルの活動が1月下旬より新型肺炎対策のために全て中止となって後は、メンバー間の連絡や情報交換などはLINEやツイッターDMなどで行っています。
交流仲間のモケジョさん達も含めて、大部分はLINEでのやり取りが主になっていますが、3月の上旬に、あまり交流のなかったAFV部会の先輩Mさんから突然のツイッターDMが届きました。
「実は組み立て途中で何年も放棄してるラングがある、星野さんガルパン戦車やってると聞いたので、よかったらあげます」と。
画像も添付されてきたので見て、引き受けました。3日後に宅配便で品物が送られてきました。返礼として、先方が好んで製作しているシャーマン系列のジャンクパーツ多数を送っておきました。
上図が譲り受けたラングです。足回り以外は組み立てが終わっている状態でした。一見してタミヤの旧キットと分かります。ミリタリーミニチュアシリーズの88番の品です。2014年に340番でリニューアルキットが出ており、それで以前に劇中車を再現製作しました。
テレビシリーズの第11話に登場した、劇中車です。色々とガルパン独自の要素が入っており、実車準拠の精密な340番のリニューアルキットでさえも、多くの改造や修正や転用パーツを必要としたのを覚えています。いま思い出しても、手間の大変さや苦労の数々が鮮やかに甦ります。
その作品を奥に置いて並べて比較してみました。一見するとあまり変わらないように見えましたが、実際にはサイズからして全然違いました。
試しに、車体前端を同じ位置に並べておいて・・・。
後端を見ますと、御覧の通りです。手前のタミヤキットの方が1センチぐらい長いです。1/1スケール換算で約35センチの差になります。
よく見ますと、車体そのものは3ミリ程度の差であり、後部フェンダーがオーバースケールであることが分かります。それ以外はあまり差異が見られず、同じタミヤの製品であることが改めて感じられました。
ですが、もともと古いキットであり、ストレート組みで作っているようなので、ガルパン仕様で作った私の作品とは各所で異なります。例えば、上図のように側面のシュルツェン架の並び位置がほとんど違います。
転輪は全てゴム付きで、ラングの特徴の一つである鋼製転輪がありません。ハブキャップは後期型でモールドされていてこれは実車通りですが、劇中車のは中期型ですので異なります。モールドを削って中期型ハブキャップのパーツを持ってくるという手がありますが、そのパーツが手元に揃わないので、ハブキャップの再現は見送るしかありませんでした。
さらに上部転輪は劇中車のゴム付き3個ではなく、鋼製4個です。ダンパーも実車通りに最後尾のものがモールドされています。
そして、背面の排気管は前期型の横置きタイプです。劇中車仕様の後期型の縦型排気管とは異なります。
以上の状態であるタミヤキットですが、これをガルパン仕様に改造することにしました。先に述べた諸々の相違点はだいたい修正することになります。まとめますと、下記の通りになります。
1 車体サイズの差異は変更しようがないのでそのまま。
2 転輪は前2個を鋼製に変更。
3 転輪のハブキャップはモールドを削り取るのが大変なのでそのまま。
4 上部転輪は3個に減らして位置も劇中車に合わせる。
5 背面の排気管は後期型の縦型に変更。
6 車外装備品は劇中車に合わせて付け直す。
7 側面のシュルツェン架は劇中車の位置に合わせる。
全面的に改造修正しても、サイズが違うので劇中車に近づけられません。それで割り切って細かい相違点はスルーして、目立つ差異だけを重点的に改造することにしました。上記の2、4、5、6、7の5つの工作にあたります。 (続く)