気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く その7 「ゴクゴク作戦です!!」

2013年11月20日 | 大洗巡礼記

 「やまと」から東に進んで、41番の「大久保酒店」へ行きました。西福寺への参道脇にあるお店です。先に西福寺へ寄ろうかと思ったのですが、喉の渇きを覚えたので、飲み物を買うべく店に寄ることにしました。大洗に着いてからずっと、飲料を買う機会が無かったからです。


 店先には、ウサギさんチームの阪口桂利奈が居ました。「あいー」、「あいあいあーい」、の「やれば出来る子」です。チームでは操縦手を務める一年生で、出身は茨城県那珂市、好きな花はマリーゴールド、好きな戦車はKV2です。


 店内には阪口桂利奈コーナーもあり、ウサギさんチーム関連のグッズを中心とした、ファンの方々からの寄贈品が並べられています。店の主人が出てきたので、「何か飲み物はありませんか、喉が渇きましたので」と話しかけたら、ニコリと笑って「そこのサイダーはどうかね」と陳列棚の一角を指さしました。
 見ると、三種類の茨城サイダーが並んでいました。緑がメロン、黄色がアップル、ピンクがぶどうでした。茨城県限定のサイダーとして知られるもので、実物を初めて見ました。いずれも200円です。上画像の左端に黄色のアップルサイダーが写っています。

「どれがおおすめですか、大洗の産とかはあるのですか」と聞きましたら、「大洗産、ってのは残念ながら無いんだ。このメロンは鉾田で、アップルは久慈で、ぶどうは常陸太田だからな」と説明してくれました。私はブドウが大好きなので、ぶどうサイダーを選びました。陳列棚から取り出そうとしていると、「こっちの冷やしたのを出しますから」と、奥の冷蔵ケースから程よく冷えた瓶を出して下さいました。細やかな気配りが有難かったです。
 お代を支払い、その場でゴクゴクと飲みました。渇いた喉を潤してゆく炭酸のなんと爽やかなことだったでしょうか。美味しいですねえ、と言うと「そうかね」と笑顔になりました。


 お釣りと共に、上画像の名刺を頂きました。これで五枚目のガルパンキャラ名刺となりました。
 茨城サイダー、なかなか美味しかったので、後でどこかでもう一回買って、次はメロンを味わってみようかと思いました。それで、「この茨城サイダーは、こちらでしか売ってないのですか」と尋ねてみました。すると「いや、このへんのコンビニや食料品店や酒店ならどこでも扱ってるよ」との返事でした。

 これから訪ねるお店のなかにももう一ヶ所、酒店があったな、と思い出しました。次の茨城サイダーはそこで買おうと決めました。他の飲み物も、全てキャラクターパネル設置店で買えば、飲みながらお店の方と話も出来るし、所によっては名刺も貰えます。いちいちコンビニとかへ寄り道する必要がありません。よし、これでいこう、名付けて「ゴクゴク作戦」だ、と一人でガッツポーズをしました。


 次に、西福寺を訪ねました。大洗でも由緒の古い天台宗の古刹で、創建については、寛弘年間(1004~1012)の比叡山恵心院源信僧都であるという説と、永享年中(1429~1440)の栄俊であるという説などがあります。私はもともと仏教美術史が専攻で、仏像彫刻史を主に学んでメインテーマは藤原彫刻史でしたので、どこでも天台宗の古い寺院があると必ず訪ねています。ここ大洗でも、この西福寺を必ず訪問すると決めていました。

 その理由は、寺の創建が寛弘年間(1004~1012)というのが、関東地方の寺院には珍しいからです。平安時代11世紀の創建になるという寺は、大部分が京都を中心とする近畿地方に集中しますから、関東地方の海辺にこういう歴史を抱く寺があるというのには興味をひかれます。
 しかも、比叡山延暦寺に名高き恵心僧都源信の名が出ています。「往生要集」を著した大和国出身の僧侶です。仏像彫刻史の世界では、恵心僧都源信というのは、天才仏師とうたわれた定朝(京都平等院鳳凰堂本尊阿弥陀如来坐像の作者)の師匠にあたることが知られており、京都や奈良の古寺で恵心僧都源信の建立伝承があるところには、たいてい同時期の古い仏像が伝わっています。それで、こちらの西福寺の本尊の阿弥陀如来坐像も古いものではないか、と思ったのでした。

 それで、前もって茨城県の仏像の資料を調べたところ、西福寺の本尊は室町時代以降のいわゆる再興像のようでありましたが、その胎内仏であったという約20センチの阿弥陀如来坐像が古い作品であることが分かりました。茨城県教育委員会では鎌倉時代中期の制作としていますが、脇侍の勢至菩薩立像にあらわれる宋風表現が初期段階の基調を保つので、もう少し古くみて鎌倉時代初期、つまり12世紀代にあげても良いのではないかと思いました。

 庫裏を訪ねましたが、住職はお留守のようでした。次の機会に再度訪ねて、詳しい話などを伺い、出来れば本尊像以下の拝観もお許しいただければ、と思いました。神社の方でも大洗磯前神社が平安時代からの歴史を持ちますので、同じ平安時代からの寺院である西福寺の存在は、大洗の歴史の骨格を理解するうえでも重要です。
 ガルパン聖地として訪ねている身ではありますが、時には歴史探訪の原点に立ち返って、「古きをたずねて新しきを知る」試みに身を投じることも大切だろう、と思ったのでした。


 西福寺から戻って、次は「大久保酒店」の向かいにある42番の菓子店「年宝菓子店」へ行きました。手作り菓子、べっこう飴などが人気のお店で、店内には既に数人のガルパンファンが居ました。ガルパングッズの人気アイテムのひとつ「戦車カッティングシート」はこのお店で販売されていますので、買いに訪れるファンが絶えないようです。


 店先には、あんこうチームの秋山優花里が立っていました。劇中では超のつく戦車マニアで、西住みほに憧れチームに入り、最初は砲手を務め、次いで装填手になっています。学園艦にある実家から学校に通っている二年生で、趣味は戦車グッズ収集、部屋には砲弾まであります。普通科の2年C組で、出身は茨城県土浦市、好きな花はたんぽぽ、好きな戦車はポーランド軍の7TP双砲塔型です。
 パネルには、その声を演じた中上育美さんのサインも入っています。


 次は、39番の金融機関「茨城県信用組合」でした。ここにもキャラクターパネルがあり、スタンプラリーのスタンプもあるということですが、今回は中には入らず、パネルの撮影だけにとどめました。


 カメさんチームの小山柚子です。生徒会の副会長を務める三年生で、普段は会長の角谷杏および広報の河嶋桃に振り回されてばかりいますが、チームでは優れた操縦手ぶりをみせています。大洗女子学園チームでは、冷泉麻子に次ぐ腕だと思われます。出身は茨城県水戸市、好きな花は白水仙、好きな戦車は九七式中戦車チハです。


 続いて向かいの40番の寿司屋「かま家」に移りました。実は、この日の昼食はこちらの寿司定食にしようと考えていたのですが、前述したように「たかはし」の「華さんのみつだんご」で満腹に近くなってしまい、おやつ程度しか口に入らなくなってしまったので、昼食を諦めたのでした。
 店先には、黒森峰女学院チームの副隊長、逸見エリカが居ました。二年生で、出身は熊本県熊本市、好きな花は胡蝶蘭、好きな戦車はシュトゥルム・ティーガーです。

 私自身は、黒森峰チームのキャラでは、この逸見エリカに結構興味があるんですよ。一年生の時に西住みほとは同級生で、かつライバルであったため、大洗女子学園に転校してからのみほに対しては批判的な立場をとっていますが、その裏では彼女なりに苦悩し、葛藤に苦しんできたんだろうな、というストーリーが伺えるからです。コミック版ではそのあたりがハッキリと描写され、西住みほも苦悩しているわけです。
 逸見エリカにとって、西住流とは絶対的な権威のようなもので、そのゆえに西住まほを尊敬して必死についていく姿勢を貫きますが、それだけにまほの妹のみほに対しては、同級生ということもあって複雑な思いを拭えなかったと思います。みほが一年生で副隊長に抜擢され、ティーガーⅠを任されていたわけですが、それをエリカは、実力ではなくて家柄で抜擢されたと思っているわけです。
 それで、嫉妬し軽蔑もしているわけですが、反面、どうしてもみほには一目置かざるを得ない自分をも認めていて、それで一生懸命に頑張ってきたんだけど、いつもなにか不遇な位置に置かれている、といった感じです。本当はいつも真剣で真面目で、いろいろ努力もしているのにあんまり報われなくて、それで少しひねくれちゃっている、といったキャラなので、なにかコミック版リトルアーミーの中須賀エミに通じるところがあります。
 勝利至上主義者で気が短く、戦術を立てるよりも火力重視の短期決戦を好みましたが、決勝戦ではこれが災いして、大洗女子学園に翻弄された挙句、隊長西住まほの敗北を見届ける羽目になりました。しかし、優勝した西住みほの実力を素直に認め、笑顔で「次は負けないからねー」と言葉をかけるあたりに、エリカの本来の愛すべき性格が垣間見えていました。もうすこし掘り下げて人物像を明確に表現してくれれば、いろいろな余韻を私たちの心に残してくれたことでしょう。
 なので、予定される劇場版にも登場して欲しいな、と思う次第です。 (続く)

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