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家族のあしあと、時々ソーイング、たまにはゴハン。日常生活のひとこまを。

旅立ち

2020-02-06 16:30:10 | 暮らし

父が他界しました。

長いこと通院はしていましたが、昨年前半までは、旅行や趣味を楽しみ、普通に生活していました。

夏に趣味のサークル活動中に動けなくなり、救急車で搬送され一時入院。それ以降、家にこもることが多くなりました。

 

身体の中で病巣はどんどん大きくなっていたのでした。

それまで服用していた薬も医者が望むような効果は得られておらず、蝕まれていたのです。

 

12月になると、食事を取れなくなっていきました。家の中でも歩くことが出来なくなっていました。

それでも病院に行くのを拒み続けましたが、月に一度の定期診察で病院を訪れた際、担当医の指示でそのまま入院手続きが取られました。

12月23日のことでした。

 

私は兄と妹の三人兄妹です。

愛知県に住む妹は、子供の冬休みになると同時に帰省して、毎日父の病室を訪れました。

兄も忙しい中、短時間でも頻繁に見舞いました。

 

その日の朝。

担当看護師から連絡を受けた母からの電話で、いつもの面会時間を待つことなく、私も病院へ向かいました。

苦しみを和らげるために、その数日前から強い薬を使い始めていたのですが、事前に担当医から説明を受けていたとおり、その薬によって眠ったままになった父。

話しかけても反応もなく。

 

昼近くなった頃。

口元を少し動かしたけれど、声にもならず、言葉もなく、静かに息を引き取りました。

 

令和2年1月23日没。

 

 

*どのように書いたとしても、じゅうぶんではなく。

 あの日のこと、その時のこと。それまでのこと。たくさんのこと。

 気持ち、表情、音、空気、言い表すことは出来ません。

   


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