風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

「なぞのマユ」から「なぞの昆虫」が出てきた!

2023年04月27日 | いきものの観察や飼育
少し前にブログに書いた「なぞの虫たち」で
1種類は、himesijimiさんに教えていただき
半翅目(はんしもく)ツチカメムシ科の「ツチカメムシ」だと分かったのですが
もう1種、スケスケのマユの中にいた生き物が
先日羽化してきて、やっと正体が分かりました。


糸で綴ったマユから出てくるのは、蜂か蛾だと予想していたので
羽化の様子を見ながら「えっ!うそ、なんで?そんな・・」と声が出てしまいました。
まさか甲虫が作ったまゆだったとは・・・
その後、「甲虫・マユ」で画像検索をしたら、素敵な虫ブログに辿り着き
なぞのマユの主は、鞘翅目(こうちゅうもく)(しょうしもく)ゾウムシ科の
「アルファルファタコゾウムシ」という昆虫でした\(^o^)/


羽化までの経緯を書きたいと思います(^m^)
その瞬間を見逃さないように、台所のシンクの真ん前に
マユのついた花を置き、キラッと目を光らせて毎日見ていました(笑)


見つけた時は緑色で、振動を感じるたびに動いていたけど
1日後には、こんなツートンカラーになりました。
蛹化したようですが、まだ動きます。


それから毎日観察していたら、1週間後の午後1時半頃に
うわ~~、今までとは違う形のものが動いてる!
マユの中で脱皮をしたようです。
脱いだ皮?落ちていて、マユの内側に黒いものがぶら下がっていました。
もしかして蜘蛛?
いやいや(笑)1匹だけで生まれてくる蜘蛛なんていないし
最初が幼虫で、次にサナギになったじゃない・・
頭が混乱しています(^^ゞ


この状態から、うんともすんとも言わず、動かなくなってしまいました。
買い物に行って、帰宅後チラチラ見ながら夕飯の支度をしていると
あっ!マユの中で立った!脱皮してから約3時間後、午後4時半です。
また写真を撮って、その場で拡大してみると
今度はミジンコに見えました(笑)
小さすぎて見えないのと、この粗いマユが意外にも、姿を隠す良い仕事をしています。


その1時間後、午後5時半にはこの態勢に。
あれ?この脚の形は甲虫なの?


違う角度から見てみると、後ろ姿がまさに甲虫です。
糸で綴ったマユを作る甲虫なんて、記憶にも知識にもありません。


体長が5mmほどしかないし、振動で動かなくなってしまうので
本人の意思で出てくるのを、じっと待ちました。
また1時間後、6時半に動きがありました。
やっとマユから脱出するようです。
この時、写真を撮ってビックリ!
鼻が長い?


誰だろう?
頭の中でグルグルと考えているうちに、くるりと向きを変えて
花びらへと移動し始めました。


**
マユから出てくる様子を動画に撮りました。
1時間くらい撮りましたが、ちょっと動いては静止しを繰り返したので
動画として見られるのは、5分間くらいでした(^^ゞ
それでも、動きが少ないのでお時間があったら見てくださいね(^^♪


午後9時頃、花びらで休んでいた虫さんが
またくるりと態勢を変えて、マユに頭をつっこみました。


何をするんだろう?と見ていたら
マユの糸を食べているようです。
蝶や蛾の幼虫、それからバッタなどでも脱皮痕を食べる事がありますが
栄養補給なのか、敵に見つからないためなのか、謎です。


午後10時、マユと脱皮した皮はきれいに無くなっていました。


***
翌朝、この子の名前を調べるために情報を整理しました。
まず、鼻が長い(本当は口で、口吻)甲虫は
チョキリと、ゾウムシ、オトシブミがいます。
この3種類の違いって、なんだろう?


調べると、オトシブミの仲間は、巻いた葉の中に幼虫がいるので、今回は違う。
するとチョッキリか、ゾウムシかですが、チョッキリは名前の通り
葉や茎や、とにかく何かをチョキッと切るので、この名がつけられているそうです。
例外もあるそうですが、こちらも違うみたい。
残るはゾウムシです。

体長は5mmくらい。
動き回るので、ひっくり返った瞬間に撮りました(^^ゞ


「ゾウムシ」「マユ」で画像検索したら・・・
みつかりました!
この子の名前は「アルファルファタコゾウムシ」でした。
名前の由来は、発芽した芽をサラダで食べる、あのアルファルファです。
アルファルファは、ムラサキウマゴヤシといい、成長すると
栄養豊富な牧草になるそうです。
北海道を中心に栽培されていて、タコちゃん(名前が長いので省略)は
この植物を食害する大害虫という位置にいます。

そして、タコは、姿がタコに似ているとありましたが
そうかなぁ・・・
さらに検索すると、この種は脚が8本ある奇形の個体がいるらしくて
そこからの命名だという記述がありました。
見てみたいですね。


マユがヤグルマソウの花びらにあったけど
本当の食草は、一緒に貰ったストロベリーキャンドルというマメ科のお花でした。
幼虫が葉を食べていれば、それが食草だと分かり、検索ワードにもなりますが
マユがある場所では判断できないと、今回勉強になりました。


放しに行ってきました。
大害虫ですが、近所で生まれた子なので、移動にはならないでしょう。
これからは、幼虫を見つけるため、マメ科の植物の葉を裏返して見るようになりそうです(^m^)

5mmの、ほんの小さな生き物のおかげで、よく見てよく考えて
とても楽しい時間を過ごさせてもらいました。
台所の出窓が寂しくなりましたが、先日スーパーで買ったキャベツに
虫のサナギが付いていたので、また観察を始めています(^^♪

長いブログになりましたが
最後までお付き合いありがとうございました(#^.^#)
コメント (6)
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