奈々の これが私の生きる道!

映画や読書のお話、日々のあれこれを気ままに綴っています

漫画「ワイルド・キャッツ完全版」

2010-01-20 18:30:43 | 読書
以前、私は人に勧められ、清水玲子さんの「22XX」を読み、切ない恋のお話に泣いてしまいました。
この「ワイルド・キャッツ完全版」も、切ない恋のお話を堪能出来るからと勧められ、期待に胸ふくらませ、ハンカチを手元に置き、周到に泣く準備を整えて読んだのです。

この作品、どんなお話なのかと言いますと、子犬と間違えられて育てられたライオンが、飼い主の男の子に恋してしまうストーリーなんです。

う~ん、これはたしかに切ないかも知んない・・・
ペットとして、男の子に可愛がってもらうだけならともかく、恋して人間と結ばれるなんて、どう考えてもありえないと思う・・・
それに、もし私をライオンが好きになったらと思うと・・・

う!な、なんか食べられちゃいそうで怖い!

たしか、映画「野性のエルザ」で、ライオンと人間のあたたかい交流を描いた原作者の女性は、ライオンに襲われて亡くなっちゃったんじゃなかったっけ?
それに、日本でも元子役スターの松島トモ子さんはライオンに餌をあげてる最中に、首を噛みつかれた事もあったし・・・

やっぱり、ライオンて怖い~

でも、この漫画はライオンが人間に恋するお話を切ないだけではなく、コメディっぽく描いているのです。
だから、ライオンが真剣に愛すれば、愛するほど、どうしても笑えちゃうの。

いやいや、笑っちゃいけな~い!

シーザーは愛されようと必死なんだし、泣かなくちゃ。

・・・うふふ、ダメダメ!
やっぱり、無理~!
だって、作者が笑わそうとしてるんだもん!

アハハハ・・・

結局、大笑いして、別の意味で泣いちゃいました。

だけど、シーザーの飼い主の男の子に寄せる愛情の一途な事!

報われない愛は、あきらめも必要かも知れないけど、自分の気持ちに正直になるって、もっと大切な事よね?

ね、シーザー。
あなたが、どうしてもご主人様を好きなのなら、あなたの気がすむまで、愛しなさい。

たとえ、それが結ばれない愛だとしても、きっと別の形で叶えられると思うわよ。



「ワイルド・キャッツ」の、もう一つのトングのお話。

これは文句なく泣けました。

不幸な生い立ちをしたトングがさまざまな苦難を経て、盲導犬となり、責任感のあるたくましい犬に成長するお話。

トング、たくましくなったね。
今まで、いろんな苦労をしてきたけど、よかったわね。

生きるって、こういう事なのね。


この清水玲子著「ワイルド・キャッツ完全版」は、笑いあり涙あり、私のお気に入りの一冊です。