奈々の これが私の生きる道!

映画や読書のお話、日々のあれこれを気ままに綴っています

色あれこれ

2012-04-29 14:35:56 | Weblog
先月、愛車を白い車に変えてから、色について、あれこれ考えていました。

私が一番最初に好きになった色は青でした。
理由は、単純に青がもっとも美しく見えたからですが、もしかしたら青い空や、遠くて滅多に行けない海を連想させてくれたからかも知れません。

私は、青い色が小学生の頃から高校時代まで、ずっと好きでした。

ところが、ある時、青い色が好きな人は哀しみを胸に秘めている人が多いという話を聞いて、青に抵抗を覚えるようになってしまったのです。
その人の話では、青い色は涙を意味するというのが理由でした。

その話を聞いてから、私はどうしても気になって仕方なくなったのです。

それで、ほかに好きな色を見つけようとしました。
すると、一番下の妹が、私のお洋服のお買い物について来た時、私には緑が似合うと言ったのです。

その言葉を意外に思いながらも、そう信じ込んだ私は、出来るだけ緑を好きになろうと努めるようになりました。

緑は自然をイメージしますし、比較的田舎に住んでいる私は、わりに緑を目にする事が多く、目に優しいかも知れないなと思ったりしました。


ところで、私が子供の頃、タレント名鑑の山口百恵さんの欄に、好きな色は?の問いに、黒と書いてあって、びっくりした思い出があります。

子供心に、黒がなんだか不吉な色に思えたからでした。

だけど、黒は礼服に使われているせいか、気分が引き締まる感じがしますし、人を寄せ付けず、謎めいて、セクシーな気がしなくもないですよね?


それでは赤い色はどうでしょう?
赤が好きな人は多そうですが、私のイメージでは情熱、或いは狂気を思わせる色であります。

アンデルセンの童話「赤い靴」で、少女は死ぬまで踊り続けますが、もし赤い色でなかったら、少女は靴の魅力にとり憑かれずに普通のささやかな人生を送ったのではないかしら?


金色は、成功者の証しのように思えます。
オリンピックで、もっとも価値があるのは金メダルですし、にわか成り金になった人達が欲しがるのは、金の装飾品の場合が多いからです。(笑)


紫が好きという人もいますよね?
紫は、使い方によって、上品にも見えれば、下品にも見える。
それだけに、使いこなしが非常に難しい。
紫色が似合うのは、高貴な選ばれた人だけに限られるというのが、その主な理由みたいです。


では、私が買った車と同じ白い色は?

私は、正直、今まで白は好きになった事も魅力を感じた事も、あまりありませんでした。

決して嫌いではないけれど、押しが弱いというか、控えめというか、強烈な何かが欠けているようで、物足りない感じがしていたのです。

だけど、愛車を白い色に変えてから、あれこれ考えたり、それまで気づかなかった点が、ほんの少しだけですけど見えてきました。

とにかく、白は汚れが目立ちます!(笑)

それまで、私が乗っていた銀色の車は、少々のホコリや雨では汚れはあまり目立たなかったのですが、車を変えてからは、しょっちゅう洗うようになりました。
洗車しても、少し経てば、すぐにホコリがついたり、汚れてしまい、どうしても洗わずにはいられなくなるのです。

何だか、ほかの色が自分の色に染めようと、引っ切りなしに攻撃してくるみたい…

そういえば、ウエディング・ドレスが純白なのは、愛する夫の色に早く染まり、円満な家庭を築くためだとか。

純白と純金

色に純と付くのは、金と共に白の二つだけなのは、なぜなの?

そのどちらも手に入れられるのは、とても貴重で困難だから?

とくに白い色を保つには、あまりにも敵が多く、何もしないと、すぐに汚れてしまい、誰にも顧みられなくなってしまいます。


それは、まるで純愛を貫き通すことの難しさに似ているかも知れません。



私は白い車のように、私の心を出来るだけピカピカ磨きあげて、あの人に持っているすべての愛を、いつまでも捧げ続けよう…














 

映画「ザ・エージェント」トム・クルーズ

2012-04-21 06:43:11 | 映画・テレビ
先日、トムクルーズ主演の「バニラ・スカイ」を観て、なぜか私はトム・クルーズの香水のいい匂いを嗅いだような気持ちになってしまいました。

なぜ、そんな気持ちに?

もしかしたら、トム・クルーズは私が男性に求める何かを持っているのかも知れません。

そういえば、以前にも私はスタンリー・キューブリック監督の「アイズ・ワイド・シャット」でのトム・クルーズの演技に、魂を吸い取られるほどの魅力を感じた覚えがあったのです。

これは、すごくオーバーな表現に思われるかも知れませんが、それしか適当な言葉が見つからないのです。
だけど、当時、トム・クルーズはニコール・キッドマンと結婚していて、その映画にも出演していましたので、私は人の夫に恋心を抱くなんて、もってのほかと、努めて忘れようとした過去があったのです。(苦笑)

だけど、その何かを知りたくなり、トム・クルーズ主演の映画を再び観たくなったのです!
そこで、今回、観たのが、「バニラ・スカイ」と同じ監督で、脚本も書いたキャメロン・クロウの「ザ・エージェント」です。

まず、このDVDのジャケットの写真を見て下さいませ。

トム・クルーズ以外、何も写っていません!

これでは、どういう映画なのか、まったく想像のしようがないですよね?
これだけでも、トム・クルーズの魅力のすごさがお分かりいただけると思います♪

しかも、この映画、アカデミー賞をいくつも取ったというのですから、トム・クルーズの魅力にべったり寄り添ったただの映画ではないのです。

この映画は、男性の魅力とは何なのか?そして仕事の姿勢とは?を私達に問いかけています。

男性は仕事がきっちり出来る人でないと困ります。

でも、女性から見た魅力的な男性は、ただお金の為だけに働くのでなく、そこにプラスアルファの何かがほしいのです。

この映画のトム・クルーズは…

トム・クルーズ演じるジェリー・マクガイアは腕利きのスポーツ・エージェントとして、何人もの一流スポーツ選手を高額で取引していました。
しかし、そのために冷酷で非情になる事もままあり、日に日に良心の呵責が膨らんでいたのです。
そんなある日、ジェリーは決意して、会社へ提案書を提出します。

クライアントの数を減らす

金額は低く

親身な配慮


自分とゲームを大切にする

人間らしい生き方を


仕事への情熱に燃えるジェリーの支えになったのは、スポーツ・エージェントの元祖ディッキー・フォックスの遺した名言の数々です。

「この仕事の原点は選手との人間関係だ」

「パンチをくらっても明日がある」

「愛がなければ売り込みは成功しない」

「私は目が覚めると手を叩いて言う。『いい日にするぞ!』」

「これが(ハート)が空っぽなら、これは(頭)は無価値」

「こういう私も人生で数多くの失敗を重ねてきた。だが、妻を愛し、人生を愛している。君にもそういう成功を!」


この中で、私が気に入ったのは、朝、手を叩いてから、「いい日にするぞ!」という言葉で、実際やってみたら、眠気が吹き飛び、活力が体中から湧き上がって、とってもすがすがしい気持ちになったのです♪


ところで、ジェリーの職場の仲間達は拍手して、彼の考えを歓迎します。
だけど、ジェリーは会社に即刻解雇を言い渡され、「僕についてくる者はいないか?」という彼の言葉に従ったのは経理のドロシーただ一人だけだったのです。

こうして、二人だけで会社を立ち上げ、クライアントのアメフトの選手ロッドをなんとか売り込み、経営を軌道に乗せようと、ジェリーは躍起になるのです。
しかし、そうしながらジェリーは大切な何かを次第に見失っていく…

そして、それと同時進行する形で、ドロシーと恋愛関係になり、やがて結婚して、この両者が絶妙に絡み合いながら、ストーリーが展開して、感動的なラストを迎えるのです。


この映画を観終わった私は、ドロシーが「あなたには結婚は無理よ」と言った言葉で、ふと熟年離婚を思い出してしまいました。
長年、家庭を犠牲にして、仕事一筋に生きて来た男性が、いざ定年退職という時に、それを見計らったかのように、奥様に離婚を突き付けられるパターンです。

女性って、それまでじっと耐え忍んで、最大のパンチをお見舞いして復讐を成し遂げる生き物なんですね。(笑)


世のご主人様、あなたのお宅は大丈夫ですか?(笑)

奥様に捨てられないためにもディッキー・フォックスの「妻を愛し、人生を愛している」 という言葉をよくかみしめて下さいね♪


さあ、それでは今日も一日、元気に頑張りましょうか!

手を叩いて
「いい日にするぞ♪」















 

ご恩返し

2012-04-11 21:20:50 | Weblog
今、私はおよそ二人の男性にご恩返しをされています。
二人ともブログで知り合った男性で、一人は二年以上のお付き合いがあります。
その男性は、今では何も書かなくなったのですが、今でも私のブログに毎日、お昼に訪ねてきてくれるのです。

私が何も記事を書いていない日でも毎日です。

おそらく彼がブログを書いていた時、私達は何らかの形で通じ合っていて、彼にはそれがとっても嬉しかったのでしょうね?
それに私は、彼の書いているブログサービスが終了する前、彼のすべての記事にコメントしていましたし、毎日、彼のブログにあしあとをペタペタつけていたのです。
だけど、ついに彼の書いているブログサービスが終了する時、あまりにも悲しくて「もうこれで、私の思いを伝えることは出来ない。これから私はどうしたらいいの?」と、泣きながら、つぶやいちゃったのです。

それからというもの、私は毎日、悲しい日々を送らなければなりませんでした。
でも、ある日、誰かが毎日、お昼にアクセスしている事に気づいたのです。

彼に違いない!

彼はブログを書いていた時、お昼に必ず毎日アクセスしてくれていたのです。

彼は、今でも、私のブログを読んでくれているのです。


だったら、なぜコメントをくれないのか、不思議でしょう?

彼は、常に新しいものにチャレンジして、自分の道を切り開く人で、だからこそ遠くで私を見守ってくれているのです。


もう一人の男性は、去年の秋に私が小津安次郎の映画について書いた時に知り合いました。
彼はとっても博識かつ明晰な頭脳で、男らしい文章を書く人で、私はたちまち彼の文章の虜になってしまったのです。

でも、彼のブログには、まだ誰もコメントしていませんでしたし、アクセスも少なかったのです。
コメントやアクセスが少ないからと言って、つまらない文章という訳ではありませんよね?

コメントが欲しければ、誰かのブログにせっせとコメントする方法だってありますし、アクセスを増やしたければ、ランキングサイトに入ったり、ほかの人のブログにあしあとをペタペタつける方法だってある訳ですから。
でも、たぶん男らしい彼にはそんな小賢しい真似は出来なかったのだと思います。

だけど、このままの状態でいったら、失望して、何も書かなくなるかも知れない。

そう危惧した私は、彼の素晴らしい文章が惜しくてたまらず、私から勇気を出して、彼の原節子さんについての文章にコメントしたのです。
あまり知られていない原節子さんと小津安次郎の取っておきのエピソードを書いて。

彼はその映画を観た事はあったみたいですが、案の定そのエピソードを知らなくて、びっくりしていました。
そして、私のブログを楽しみにしてくれていると書いてくれたのです。

私はそれが、どれほど嬉しかったでしょう。

それから、彼は私のブログをお気に入りにしてくれて、私のブログにコメントをくれるようになったのです。
でも、実は私自身は彼のブログにそんなにコメントはしていないのです。

と言いますのも、彼の文章には殺気がみなぎっていて、恐くて、おいそれと簡単には書けないのです。
実を言うと、今年の初めくらいに書いた「名刀」という記事は彼の事だったんです。

そういう訳で、なかなか彼のブログにコメントは出来ないのですが、彼は私の映画の記事によくコメントしてくれているのです。
しかし、私に深入りするのを恐れてか、映画以外の記事にコメントしてくれた事は一度もありません。


二人とも、私が彼達のブログを気に入って、親切にしたおかげで、今でもご恩返ししてくれているのです。

私も、それが嬉しいので、出来るだけ彼達のオススメやお気に入りだった映画の記事を書いているのです。

それが、せめてもの私のご恩返しだと思って。


そんな事を続けているうちに、私は人と人とのご縁の不可思議さについて、考えずにはいられなくなりました。

オーバーに言えば、私達は互いに相手の幸せを願って、ご恩返しをしているのです。

その思いは次第に純化して、本当にその人を幸福に導いているのではないのか?

人とのご縁は、ただ何の見返りも期待しないで親切にする事からも生まれますが、お返しをする事の方がもっと大切なのかも知れない。

私には、そう思われてなりません。

だって、親切にされたという事は少なくとも、その人に幸せになってほしいと思われている訳で、その人を大切にする事が、幸せへの近道だと思えるからです。

もちろん、世の中には下心のある人もたまにはいらっしゃるようなので、気をつける必要はあるかも知れませんが。

親切にされたら、お返しをする。

そういう事の繰り返しで、だんだん良いご縁が出来て、幸せへの扉が開かれるのではないでしょうか。









 

四月です♪

2012-04-07 18:01:19 | Weblog
「あ!寝顔が長男と次男の区別がつかない!?」

先日、子供達のいる寝室に入って、寝顔を見た私の率直な感想です。

現在、次男は遠くの私立高校の学生寮に入って私達家族とは別々に暮らしているのですが、先月から春休みで帰省しているのです。

でも、なぜ寝顔が似てきたのでしょう?
息子達は、容姿も性格も全然違っているのに???

もしかしたら、離れ離れに暮らして兄弟げんかをしなくなったのが原因なのかも?

それはそうと先日の強風、台風並にすごかったですねぇ。
大きな木は倒れるし、車は横転するし、転倒されたり、飛んできたものでお怪我をされたり、女性はスカートがめくれるなど、沢山の方が被害にあわれました。

え?
そこの男性のあなた、「ほかの事は別として、スカートがめくれたのは、とても嬉しかった♪」ですって?

お喜びいただけたようでありがとうございます。

すべての女性に代わって、この私めが謹んで、お礼を申し上げます♪

あら?
私ったら、一体、何、書いてんだろ???


ところで、今回は久しぶりに私の近況報告を書きたいと思います♪

今月に入って、新生活をスタートさせた方もいらっしゃると思いますが、私の周りでもいろいろ変化があったんです♪

まずは、子供の事から書きます。
長男はとうとう高校生活最後の三年生になりました。
卒業したら、大学には進まず就職すると言って、それに向けて、就職に有利な資格を取るなど、意欲的に勉強している最中です。
そして、次男はそれまでの成績から、トップクラスに入る事になりました。
親の私としては、よくぞやってくれたというところでしょうか♪

というのも、親の目の届かない学生寮に入って、果たして自主的に勉強するだろうか、ちょっと不安だったからです。(笑)


その次に、この私。
今月から、仕事内容がパワーアップして、より厳しいノルマと責任の重大さが増してきました。

仕事はみんなとの連携も大切ですが、臨機応変にテキパキ対処したり、勘の鋭さも大切なんだなと思います。


私の愛車を買い換えたのも、ここ最近の大きな出来事でした。
それまで、ずいぶん長い間、普通車に乗っていたのですが、今度の車は小回りがきいて燃費のいい軽自動車にしたのです。
子供が生まれてからは、ずっと大きなワゴン車に乗っていまして、それで子供が小さい頃は泊まりがけで遠出をしたり、学校で野球をするようになってからは、ほかの子供達も一緒に乗せて、試合に連れて行ったりしていたのです。

しかし、今度の車は何が違うって、車体が小さくなった事ではなく、ホワイトカラーなので、こまめに洗車をしなければならなくなった事なんです。

それまでの車はシルバーだったので、少々の汚れは目立たなかったのですが、今度の車はかなり目立っちゃいます!

おかげで、洗車に、これまで以上に手間隙かかるようになりました。(苦笑)
だけど、職場の先輩が簡単な手入れの仕方を教えてくれて、助かりました♪

洗車しながら、私はそれまであまり車を丁寧に扱ってなかったなと反省したりしました。

サン・テグジュペリの童話「星の王子様」に、星の王子様が自分の星のバラを世界中で一番好きなのは、お水をあげたり、風で花びらが散らないように囲いをしてあげたりして、一生懸命育てたからだというくだりがありますが、私も手入れするほどに車に愛着を持たないといけないなと思いました。


以上が、最近、私に起こった主な出来事です。

あなたも、何か変化はありましたか?


生命の芽吹く新しい季節、ぜひいろんな事にチャレンジしていきたいと思います♪










 

春風のいたずら

2012-04-04 15:51:09 | Weblog
先日、咲いた桜の花びらは、昨日の強風で、ほとんど散ってしまいました。

そのはかない生命を可哀相に思いながら、散った花びらや落ち葉をお掃除していると、一天にわかにかき曇り、一陣の突風が吹いて、私のスカートの裾が!


キャーッ!

春風のいじわる~!


















 

映画「ブレードランナー」

2012-04-01 19:19:33 | 映画・テレビ
先日、「バニラスカイ」のコメントで、トム・クルーズのほかのオススメ作品をご紹介いただき、気になっているのですが、次に書こうと以前から決めていた「ブレードランナー」を書かせていただきます。
なにしろ、普段はレンタルビデオ屋さんでDVDを借りて観るのに、この映画はDVDを買ってまで観ましたので、ご理解してほしいのです。(苦笑)

それでは、本文にまいります♪

少し前に観たフリッツ・ラングの「メトロポリス」の記事を書く時、この映画について調べていたら、リドリー・スコット監督の「ブレードランナー」が、その影響を受けて作られたという文章を見つけたんです。
そこで、私はどういう映画なのか気になって観てみたくなりました。
私は、その作品が名作だとは知っていたのですが、まだ観た事がなかったのです。
観てみると、未来都市の姿、つまり高層ビル群や、その間を縫って飛ぶ飛行物体が、「メトロポリス」の世界観を彷彿とさせ、映像技術の飛躍的な進歩に驚きと感激を覚えずにはいられませんでした。
だけど、その一方で、人造人間については、人間との差異があまり感じられず、少々がっかりもしました。
人間より、ちょっと運動能力が秀でているくらいにしか感じられなかったからです。
人間以上の能力を持っているのなら、空を飛ぶとか、象かクジラを指先一本で持ち上げるとか、明かな違いが、私はほしかったんです。(笑)
熱湯の中に手を入れて、ゆで卵を取り出すシーンがありますけど、それくらいじゃ、ダメダメ。
物足りないなんてものではありません。(笑)
でも、だからと言って、つまらなかった訳ではないのです。
先頃観た同じSF作品の「メトロポリス」や「未来世紀ブラジル」はメッセージ性が強く前面に現れているのに対し、この「ブレードランナー」は娯楽性に重点を置いて作られたなという印象を強く持ちました。

未来都市の姿にしても、なぜか日本の「強力ワカモト」や「コカコーラ」の広告がビルの壁面いっぱいに映し出されていたり、人造人間バッティとハリソン・フォード演じるデッカードの手に汗握る緊迫感みなぎる場面の連続が、一向に私を飽きさせませんでした。
ちなみに、監督のリドリー・スコットは、「エイリアン」を撮った人でもあるそうです。

人造人間の描き方も、ただ人間を襲う凶暴なだけでなく、レイチェルのように人造人間として生まれてきた哀しみも丁寧に描き出し、物語に深みを持たせているのが、好感を持てます。

そして、あのラスト、私達観る者を、恐れと不安にたたき落とした人造人間バッティの心の叫びと最期の姿に、使い方を誤った科学技術の恐怖と、人造人間の哀しみが、いつまでも私の心に残りました。