奈々の これが私の生きる道!

映画や読書のお話、日々のあれこれを気ままに綴っています

映画「秋刀魚の味」小津安二郎

2012-06-30 02:34:37 | 映画・テレビ
この映画は、昭和三十七年に作られた小津監督最後の作品です。

小津監督は女性の結婚を題材にした映画を何本も撮っていますが、この最後の作品でも同様に結婚を扱っています。

どうして小津監督は女性の結婚にこだわり続けたのでしょう?

この映画のように妻を亡くした男性が娘を嫁にやるというのは、世間ではありふれた出来事に違いないですよね?

そのありふれた出来事をどう表現して観客を感動させるのか、それが映画監督にとっての醍醐味であり、映画を作る意味なのかも知れません。

でも、私はこの映画の感想に直接ふれないで、この映画の内容に類する思い出や見聞きした事などを、ここに書いてみようと思います。

私はこの映画を観て、女性の愛情の形とか自己犠牲の精神を思わずにはいられませんでした。

自分が嫁ぐと、父親が困ると思って、なかなか嫁に行こうとしない娘を心配して結婚をうながす父親の姿。

嫁に行ったあとの親が気掛かりで、なかなか結婚しない娘さんは、今の時代でもいらっしゃるのではないでしょうか。

私事で恐縮なのですが、私のすぐ下の妹も似たような事をしていた時期があります。

うちの場合は父親でなく母親ですが、私の父親が事故で突然亡くなった時、すぐ下の妹だけ、まだ結婚していなかったのです。

妹は過去に彼氏がいたり、縁談がいくつもあったのですが、どれも断り続けていました。
おそらく妹は年老いた母が心配で、嫁に行こうとしなかったのだと思います。
それは自分を産んで育ててくれた母への感謝の気持ちと、愛情だったのかも知れません。

しかし、妹に恋い焦がれる男性が現れ、猛アタックしたあげく、妹もその男性が好きになって、体の関係にまでなり妊娠してしまったのです。
そして日増しにお腹が大きくなっていき、気づかれるまで母には黙っていたそうです。
妹は結婚しないつもりでいたので、どうしても母に好きな人が出来たことを言い出せなかったに違いありません。
そうして妹は同じ市内に住むその男性と結婚したのですが、その後も事あるごとに母のもとに足しげく通い、今も病院や温泉や買い物に母を連れて行く日々を送っています。
生活だって、決して裕福でなく、母が仕事しろと何度も勧めるにもかかわらず、専業主婦を続けているのです。

私は肉親だから分かるのですが、妹は母が気掛かりで、もしもの時、すぐにでも駆け付けられるように自分を犠牲にしてまで働かないでいるように思えてならないのです。
そして妹のご主人様もその優しい心根を悟って、生活を切り詰めて協力し、何も言わないでいる。
妹は何も言いませんが、私には妹の気持ちがわかるような気がします。


これは私の妹の自己犠牲の例ですが、私はこういうご夫婦も知っています。

私が用事で、あるご家庭を訪問して老夫婦と話していたところ、奥の方で三味線の音色が聞こえてきたのです。
あれは何ですか?と老夫婦に尋ねてみると、娘の夫が弾いているのだと言って、こんなお話をしてくれたのです。

娘さんは看護婦をしていて、娘さんの勤める病院に、ある日男性が担架で運ばれて来たそうです。
男性は事故で、目をやられていて、娘さんは看護につとめるうち、次第に惹かれるようになったのだとか。
その頃はまだ男性の目はいくらか見えていたのですが、遠からず失明するのはわかっていたそうです。
だけど、それを知ってて、娘さんはその男性と結婚し、子供も生まれて、やがて失明したご主人様は何するでもなく、家で三味線を弾く毎日を送るようになったとか。
こんなふうに老夫婦は私に教えてくれたのです。

普通に考えたら、失明するとわかっている男性と結婚はしませんよね?

何が、彼女をつき動かしたのでしょう?

また私はこんな恋人同士を見たこともあります。
私はある手術のため、入院していた事があるのですが、元大工さんで仕事中に屋根から転落して重体になり、一生歩けないと宣告された男性が私と同じ病院に入院していました。
その男性は足のほかは問題ありませんでしたので、私はたまに話しかけたりしていたのです。
でも、男性は歩けなくなった事が悲しくて、辛い思いをしていたのでしょう。
話している途中で、うなだれて黙りこくってしまう事が何度もありました。

ところで、その男性には恋人がいて、毎日、見舞いに来ては、彼氏を勇気づけていて、心から愛しているのがよく伝わっていました。

二人は男性が事故に遭う前から付き合っていたみたいですが、男性が歩けなくなった事で、彼女の男性への愛がさらに強くなったのではないかと、私には思えてなりませんでした。

おそらく、彼女は男性がどうあろうと結婚して一緒になる気持ちでいたに違いありません。

これらの事例は、単に愛だけで片付けられるものではないように思えます。

私は、女性には愛した者に我が身を捧げようという自己犠牲の本能があるような気がしてならないのです。

そして、それは結婚の形態にも言えるような気がするのです。

結婚すると、なぜ女性は夫の家の一員になるのか?
もちろん、その逆のご夫婦も世の中には沢山いらっしゃいますので一概には言えないのですが、結婚したらすべての夫が妻の家で暮らすというのであれば、円満にいかなくなるご夫婦が増える気がしてならないのです。

妻が夫の家庭に入るのは、女性の自己犠牲の本能を上手に活かした結果なのではないでしょうか?
しかし、女性の自己犠牲の本能は子供は別として、自分を愛してくれる相手を得た時に、初めて発揮されるものだと思います。


ここで映画のお話に戻ります。
路子は父親周平が気掛かりで、結婚せずにいましたが、周平を始めとする周りの勧めで、結婚することにしました。
これは、愛する対象が父親以外の者に移ったからにほかなりません。

あれほど、路子に結婚を勧めていた周平は肩の荷がおり、ハッピーエンドで、この映画は幕を閉じるかと思えば、そうではないのです。

周平は結婚式の帰りに亡き妻によく似たバーのマダムのもとに行き、「お葬式の帰り?」と言われるくらい意気消沈してしまいます。
そこで、マダムは、周平が若かりし頃、海軍で艦長をしていたこともあって、軍艦マーチをかけて元気を取り戻らせようとするのです。

家に帰ってからも、軍艦マーチを口ずさむ周平の姿を観ていると、人生の浮き沈みみたいなものを思わないでもありません。

ですけど…

この映画のタイトル「秋刀魚の味」は人生のほろ苦さを現しているそうです。

秋刀魚もそうですが、わさびや生姜など、経験を積んで、大人にならないとわからない事は世の中に沢山あります。

路子が結婚したばかりで、周平は今は淋しいかも知れませんが、やがて孫が生まれて来ると、孫が可愛くてならなくなり、健やかな成長を願うのではないでしょうか?

人生は喜びや悲しみ、様々な味をかみしめてこそ、楽しみを見出だせるような気がします。

この映画はそういった事などを私に考えさせてくれました。
























 

特撮「ナショナルキッド」

2012-06-27 06:29:22 | 映画・テレビ

私、びっくりしちゃったんです!

それと言うのも、風こぞうさんが、昭和三十五年頃、放送された特撮のテレビ番組「ナショナルキッド」がアメリカを始めとした世界各国で、再放送に次ぐ再放送で、大人気だってブログに書いていたんですから。


しかも、アメリカでは、「ウルトラマン」より人気があり、ブラジルではワールドカップの日本代表監督まで務めたジーコがJリーグの選手として、初来日する際、「ナショナルキッドの国に行く」と言って、ブラジルをあとにしたらしいのです。


アメリカでは、「ウルトラマン」よりも人気があるの!?

昭和のウルトラ・シリーズで育った私にとって、ウルトラマンは育てのパパも同然なんです!
なのに、外国ではナショナルキッドに人気で負けてるなんて。

しかも、ジーコが日本に来た理由が、日本のサッカーを強くするためじゃなくて、ナショナルキッドに憧れてたからって???


でも、これはウィキペディアにも書いてあるので、どうやら本当らしいのです。

う~ん、知られざる真実とは、この事だわ…

あなたも、五十年以上前に作られた日本の特撮番組がアメリカで、今も人気があるというのは、すごいと思いません?


だって、アメリカは特撮の元祖「スーパーマン」や「バットマン」や「スパイダーマン」を生んだ特撮ヒーローにうるさい国のはずでしょう?


それが、五十年以上前の日本の特撮番組が、再放送に次ぐ再放送で、今も人気だって言うんですもの。


だったら、どうして今の日本で有名でないのでしょう?


とっても不思議?


風こぞうさん、空飛ぶアカエイさん、残念なことを言うようですけど、あなた達より若い世代で、「ナショナルキッド」を知っている人って、そうはいませんよ。(笑)

だけど、面白いんだったら観てみたいですよね?

でも、どうやったら観れるんでしょう?

これは諦めるしかないかも?

でも、な、な、な、なんと奇跡が起きちゃったんです!

神様は、私を見捨ててはいなかったんです!

私が利用しているレンタルビデオ屋さんで、「ナショナルキッド」のビデオを見つけちゃったんです~!

以前に書いた実写版の「鉄人28号」「七色仮面」「月光仮面」「ジャイアントロボ」が置いてあった、あのレンタルビデオ屋さんで発見しちゃったんです!


私って、なんて運が強いのかしら♪

やっぱり、私って、あの人達にとって、運命の女神なんだわ…

ああ、こんなことを書いたら、「無理矢理こじつけるな」って誰かに言われそう。(笑)


なにはともあれ、そういう訳で「ナショナルキッド」を観てみることにしました♪


「ナショナルキッド」の主題歌は高らかなラッパの音とともに、こんなナレーションで始まりました!


四次元の世界を克服し

不可能を可能たらしめ

あらゆる科学兵器より強く

正義と平和の為に斗う

ナショナルキッド


こんなナレーションのあとにシルエット姿の何者かが映し出されました!

片手を振ってるけど、もしかしたらこれがナショナルキッド?

そうして現れた姿は胸に「N」のマークをつけてるから、やっぱりナショナルキッドに間違いありません!

だけど…だけど、ううん…これって、かっこいいの?

私の子供の頃の特撮ヒーローからすると、かなり野暮ったい気がしないでも?

だけど、その次に意外なものが映し出されたのです!


それはナショナルの広告塔!!

ナショナル、つまり現パナソニック電機です。

なんでも、この番組のスポンサーがナショナルだから、番組のタイトルが「ナショナルキッド」になったみたいで、おまけに番組の中では、自社製品がばんばん出ています。

番組にかこつけて、自社の宣伝をするなんて、さすが経営の神様、松下幸之助さんだわ。

松下幸之助さん、ちゃっかりしてる~♪

そして、そのあとに子供達が歌う主題歌が。


♪雲か嵐か稲妻か

平和を愛する人のため

もろ手を高くさしのべて

宇宙に羽ばたく 快男児

おー!その名はキッド

えい!ナショナルキッド

ぼくらのキッド(キッド)

ナショナルキッド


この主題歌、今みたいにパンチが効いてて、大人の歌手が歌ってるんじゃなくて、「月光仮面」のような曲調で、なんだかほのぼのしてて、いい感じだなと思いました♪

この主題歌が流れる中、驚いたことに、ナショナルキッドは空を飛んでるんですが、モノクロで画質があまり良くないからか、すごく上手に撮れてるような気がします。
風こぞうさん、空飛ぶアカエイさん、ごめんなさい!(苦笑)

でも、この番組はナショナル電機が破格の制作費を投入していて、特撮では他の番組よりも、はるかに群を抜いていたらしいです。

そして、いよいよお話の始まりです。

どこからともなく地球に現れた空飛ぶ円盤が日本各地で怪事件を起こしていて、政府は空飛ぶ円盤対策委員会を設置し、対応策を検討します。
そして、先年他界した世界的科学者旗まさちか博士の孫の旗竜作青年が委員会に招聘されます。

この人がどうやらナショナルキッドみたいなんです。
旗竜作青年は、宇宙研究所の所長をしています。
私は、今まで観た昭和三十年代の特撮ヒーローがほとんど探偵だったので、これだけですごくオリジナリティを感じてしまいました。(笑)

その旗竜作所長の助手をしているのが、太地喜和子さんなんですが、これがすごく可愛いんです。

この人、プライベートでは結婚していた俳優の三国連太郎さんに恋して、押しかけていくほど情熱的だったらしいのですが、この番組ではそんな素振りはまったく感じられませんでした。(笑)

ストーリーに戻ります♪
空飛ぶ円盤対策委員会は、旗竜作青年の協力を得て、宇宙文字を解読し、インカ金星人が、地球人に原水爆の実験で、宇宙を侵略するのはやめろと警告してきたのを知ります。

その対応策として、山田博士は空飛ぶ円盤を破壊する強力な科学兵器を作ろうとするのです。
しかし、それがインカ金星人の知るところとなり、山田博士は拉致されたのち、頭脳を改造され、彼らの言いなりになり、ナショナルキッドと戦おうとするのです。


さあ、どうする?
ナショナルキッド?


山田博士は?


そして地球の運命は?



こんなふうにして、ストーリーは進むのですが、空飛ぶ円盤と言い、人が透明になっていく場面と言い、特撮がとてもよく出来ているなと思いました。

それに空飛ぶ円盤が発するピコーンピコーンという音や、幽霊でも出てきそうなおどろおどろしい雰囲気の音など効果音も秀逸だと思いました。

そして、なによりストーリー運びが、今まで観た昭和三十年代のどの特撮作品よりも、とてもスムーズに感じました。

あと、全体を通して感じたことは、今のテレビ番組と違って、刺激が少なく、子供達を正しい方向に導いてあげようという温かい姿勢をすごく感じました。

例えば、敵のインカ金星人の女性の首領は、地球人にこんなに丁寧に話しているんですよ。

「水野博士、あなたは我々の警告に背きました。
だから、我々は約束を果たして、あなた方をここへお連れしたのです。
あなた方はもう帰ることは出来ません。
インカ金星人となって、我々のために働いてもらうのです。」

ね?
こんなに優しく話す敵は、今の特撮番組にはないでしょう?


しかも、ナショナルキッドはインカ金星人を殺さずに逃がしてあげてるんです。

私はこれに、とても考えさせられました。


おそらく、テレビ番組は時が経つに連れて視聴率優先になってしまい、だんだん凶悪な敵を作り上げて、刺激の強い方向に向かっていったのでしょうね?


五十年以上前に作られた特撮番組「ナショナルキッド」を観終わって、私はもう一度、子供番組の原点に帰って、こんな番組が出来たらいいなと思いました。


風こぞうさん、空飛ぶアカエイさん、「ナショナルキッド」、すごくよかったです♪

露天風呂の日

2012-06-26 08:37:47 | Weblog
今日は語呂合わせで、露天風呂の日です。

私が忘れられないのは、熊本県の阿蘇山で入った混浴露天風呂です♪

そこは大きな湯舟で、片すみに男性も入っていたのですが、のぼせるのではと心配になるほど、、なかなか湯舟からあがらなかったんです。


どうやら、男性特有の機能の変化が恥ずかしくて、気づかれたくなかったみたいです♪

映画「汚名」ヒッチコック

2012-06-23 23:06:17 | 映画・テレビ
この映画は、キスシーンが、とても重要な意味を持っています。


ですけど、キスに対する想いで、観る人の感想は大きく異なるのではないでしょうか?

とくに、男性と女性、性別によっても受け取り方が、かなり分かれるような気がします。


その理由は、女性の方が男性よりもキスへの想いが強いのではと思えてならないからです。

例えば、
私の好きな少女漫画家の大島弓子さんに、こんな詩があります。

「アポストロフィーS」より


あなたと接吻いたしましょう

桜草が咲いたなら

李の花が咲いたなら

梨の花も待ちましょう

グミの花をそえましょう


薔薇が咲いては遅すぎる

トゲが、あなたを刺すでしょう

香りが、あなたを殺すでしょう

薔薇の花が咲く前に

椿の一枝 髪にそえ

あなたと接吻いたしましょう




この詩は、二人の愛が熟するのを桜草や李の花に例えて、不安な気持ちに揺れる乙女心を薔薇で表しています。
そうして、髪にさした椿の花びらを落とさないように優しくキスしてと恋人に訴えているのです。


そう、女性は多かれ少なかれ、誰しもキスに特別の思い入れを持っているものなのです。

その訳は、キスは神聖な愛の証しだと捉えている女性が多いからに違いありません。


では、男性はキスにどんな想いを持っているのでしょう?

私の女友達も気になったとみえて、何人かの男性に直接、聞いてみた事があったそうです。

すると、女性がキスをオッケーしてくれたという事は、セックスをしてもいいというサインだと、なんら悪びれる様子もなく答えた男性が多かったとか。

そして、キスはあくまでもセックスを盛り上げるための前戯に過ぎないと言う男性までいて、キスに格別の思い入れを持っていない答えばかりで、非常にがっかりしたと残念そうに私に教えてくれました。


ですから、男性と女性では、この映画の感想は大きく異なると見て、まず間違いないと思います。

しかし、そもそもこの映画がキスシーンを重要視した理由は、先日、マリリン・モンローの「七年目の浮気」でふれたハリウッドの自主検閲機関ヘイズ・オフィスの規定に反発する目的が事の発端だったらしいのです。

ヘイズ・オフィスは、国が映画産業に口出しするのを押さえる目的で、映画制作会社が自主検閲機関として設けたのですが、映画監督にとっては表現の自由を奪うものであり、思うように映画を作れないという弊害もあったそうです。
それはキスシーンにも及び、3秒以上キスしてはならないという取り決めまであって、ヒッチコックは、これに敢然と挑んだのだとか。

ヒッチコックが講じた対抗策は、3秒以内のキスを何度も繰り返す事で、計2分半もキスシーンを撮影し、見事ヘイズコードの鼻をあかしたらしいのです。

だけど、もともとヘイズコードに対する挑戦だったとは言え、実に効果的にキスシーンが使われているのです。


この映画の冒頭、主人公アリシア(イングリッド・バーグマン)の父親は、国家反逆罪で懲役20年の刑に処せられてしまいます。
娘のアリシアは関係していなかったとは言え、警察に尾行されて、「サツなんて陰険で大嫌い」と、うんざり。
その姿は気が強そうで、活発な性格そのものなのです。
そんな彼女の前に、秘密情報員のデブリン(ケーリー・グラント)が現れます。
彼が、アリシアに近づいた理由は、父親の友人であったセバスチャンに近づき、敵の情報収集にあたる役目、つまりスパイを引き受けさせるのが目的でした。
アリシアは、それを引き受ける事で、父親の罪が軽くなるのならと了承し、ブラジルにデブリンとともに向かいます。
初めアリシアは、デブリンをそれほど好きではなかったのですが、会話をしたり、優しさにふれるうちに、いつしか好きになってしまうのです。

そうして、何度も何度もキスを重ねるうちに、デブリンへの愛情が強くなり、彼なしでは生きていけなくなるのです。
アリシアの気が強くて、活発な様子が次第になくなり、一人のか弱い女性に変貌していく様は共感を覚えずにはいられません。

そして、またデブリンもアリシアに恋してしまうのです。

だけど、それは任務遂行の為にはあってはならない事でした。

任務を果たすうちに、アリシアを悲しませてしまい、彼女は半ば自暴自棄で、セバスチャンとの偽装結婚という、とても危険な賭けに挑んで、敵の様子を探る大役を引き受けるのです。

私は、アリシアが偽装結婚して以降、セバスチャンや、その仲間や、母親にばれないかと、かなりハラハラドキドキさせられました。

ワインの貯蔵室の鍵を盗んだのを、セバスチャンに見つかりそうなシーンでは心臓がバクバクしちゃいました!

だけど、いきなり、セバスチャンに抱き着いて、注意をそらしのはお見事というほかありませんでした♪

そのほかにも、ハラハラドキドキさせられっぱなしで、スリラー映画の巨匠ヒッチコックの才能が遺憾無く発揮されているなと思いました。


でも、私はヒッチコックが、この映画で、一番訴えたかったのは、やはりキスの重要性にあったような気がしてならないのです。



そこで最後に、男性のあなたにお願いしたい事があります。

あなたの大切な女性には、ぜひ素敵なキスの思い出を作ってあげてほしいのです。










 

今日は原節子さんの誕生日です

2012-06-17 19:43:43 | 映画・テレビ
今日は、小津安二郎監督の映画で有名な女優の原節子さんの誕生日です。
お生まれは、1920年ですので、今日で92歳になられました。
原節子さんの年齢を知った私は、時の過ぎ行く早さに、感慨に耽らずにいられないです。

と言いますのも、私が映画の中で見た原節子さんは30代で、年齢が止まったままなのですから。


私が原節子さんの映画を観たのは小津監督の「晩春」が初めてでした。

その頃、私は二十歳前後だったと思います。

当時、日本では小津監督は忘れ去られていたのですが、フランスのパリで小津作品を上映したところ、かなり高く評価されて、日本でも注目を集めたのです。

それで、小津作品を見直す動きがあって、日本でも上映する運びとなり、私も映画館に行って観てみたのです。

その時、私が観たのは三本立てで、「晩春」「東京物語」「麦秋」ではなかったかと記憶しています。

初めて見た原節子さんは日本人離れした美しい人だなと思いました。
だけど、正直言って、「晩春」も「東京物語」も、ストーリーがなかなか進まず、退屈で、いらいらして、ちっともいい映画だとは思えなかったのです。
テンポのいい映画ばかり観ていた私は、一つ一つの場面が間延びしている印象がぬぐえず、早くストーリーが進めばいいのにとばかり思っていました。

だから、三本目の「麦秋」は観ずに映画館を出てしまったのです。
でも、こう感じた日本人は多かったみたいで、なかには「フランスで小津映画がウケたのは、ヨーロッパから遠く離れた東洋の物珍しさからだろう」と言う人まで現れる始末でした。

そういう訳で、初めて観た小津映画は決していい印象ではなかったのですが、理解出来ないのが、ちょっと残念でもあり、三十代に入ってからだったでしょうか。
原節子さんは出てなかったのですが、「彼岸花」で、初めて小津映画で感動する事が出来たのです。


でも、それからまた観なくなり、ここ数年の間に観た作品で、ようやく小津作品が心にしみいるようになりました。

最近の私は、小津映画を観る事は、自分自身が日本人である事を再確認する作業に思えてなりません。


ところで、私はエッセイストの中野翠さんが書いた文章で、ドキッとした事があります。

小津さんの映画が好きな人は圧倒的に男性が多いというのです。

これは不思議です。

主人公も女性なら、ストーリーも女性向けだと思われるのに、女性は敬遠する人が多いというのですから。

その理由の一つは、原節子さんの女性特有の言葉遣いが、しっくり来ないからだそうです。

二つめは、原節子さんの演じる女性があまりにも女性を美化し過ぎている点が気に入らないのだとか。

私は、小津監督の映画を書いている人のブログを何度か検索してみた事があるのですが、その殆どが男性でしたので、確かにその通りだと思います。



小津監督が原節子さんを一点の曇りもない美しい女性に描いたのは、きっと小津監督の女性の理想像に間違いありません。
それに、小津監督は原節子さんが好きだったといいます。
私は先頃、亡くなられた新藤兼人監督の奥様音羽信子さんが生前、小津監督と原節子さんがお互いに好きなのは見ているだけで、よくわかったと、まるで少女のように喋っていたのをテレビで観た記憶があります。
小津監督は好きだった原節子さんの美しい姿をフィルムに、いつまでも残したかったのでしょうね。
だから、汚い嫌な面はどうしても撮れなかった。
ただ、美しい原節子さんだけを撮りたかった。

だから、黒澤明監督の「白痴」で演じた原節子さんを見て、小津監督は原節子さんのイメージを台なしにしたと、黒澤監督に激怒した。

でも、お互い好きだったのに、二人は結婚しませんでした。

二人は、きっと好きだったからこそ、本当に愛していたからこそ、結婚しなかったのだろうと言った人がいます。

結婚すれば、お互いの嫌な面を見なければならなくなり、現実の生活に翻弄されるうちに、理想とする愛を保てなくなるというのが、その理由だとか。

そういえば、小津監督は誕生パーティーなど、仕事以外では原節子さんを招く事は一切なかったそうです。

一緒にいなければ、謎が高まり、原節子さんの理想を汚されずにすむからでしょうか?



原節子さんが映画界から去ったのは、1963年に小津監督が亡くなられた通夜が最後だったそうです。

当時、東宝はカレンダーに女優さんの写真を月ごとに12枚作っていて、原節子さんを惜しんで、原節子さんが去った後も4年間、写真を載せ続けたそうです。

原節子さんがおおやけの場から姿を消したのは、間違いなくいつまでも美しいままの自分自身を残そうとした小津監督の気持ちを汲んでの事なのでしょうね?


そうした二人の願いは結実して、今も小津監督の映画で、若くて美しい原節子さんの姿を観る事が出来ます。


共に生きるばかりが愛ではない、別の愛の形を示してくれた原節子さんの誕生日をお祝いしたいと思います。



原節子さん、いつまでもお元気で。



 






 

超獣ドラゴリー「ウルトラマンA」

2012-06-16 22:43:14 | 映画・テレビ
この文章は、親愛なるどらごりーさんに日ごろの感謝を込めてと、NHKも認めたエッチの巨匠こと山本晋也さんの誕生日を祝して書きました。
ちなみに、山本晋也さんは1939年6月16日生まれです。

写真は超獣ドラゴリーです。
テレビから写しましたので、はっきりしなくて、ごめんなさい。(苦笑)


私には、どらごりーさんというブログで、とってもお世話になっている方がいます。
どらごりーさんは一年近く前、私が「魔女っ子メグちゃん」の記事を書いた時に、突然現れ、それ以来、仲良くさせていただいている間柄です。

でも、このお名前、どういう意味があるのでしょう?
初めのうち私はそのお名前の意味が解らなくて、ドラゴンとゴリラを組み合わせて、どらごりーにしたのかな?くらいにしか思っていませんでした。

ところが、それからしばらく経って、「ウルトラマンA」の記事を書いた際、いろいろ調べていたら、ウルトラマンAの敵の中にドラゴリーという超獣を発見したのです!

実は、私も子供の頃、「ウルトラマンA」は観ていたのですが、ドラゴリーに関してはまったく記憶がありませんでした。
いいえ。ドラゴリーどころか、ほかの超獣も殆ど忘れていました。(苦笑)


そういう訳で、それをヒントにハンドルネームをいただいたのだと納得した私はいつか「ウルトラマンA」で超獣ドラゴリーを観てみなければと思っていました。

観るまで、自分なりに、どんな超獣なのか、いろいろ想像もしていました。

ドラゴリーは、ウルトラマンAの敵なのか味方なのか?

初代ウルトラマンに登場した友好怪獣ピグモンみたいに可愛いらしいのでしょうか?
或いは「ウルトラセブン」で、モロボシ・ダンがウルトラセブンに変身出来ない時に代わりに戦うカプセル怪獣みたいな存在なのでしょうか?
私はウルトラマンを観て、子供時代を過ごしましたので、少しは詳しいんです♪

そうやって、いろいろ想像をふくらませていたのですが、ついに先日、超獣ドラゴリーを確かめる日がやって来たのです!

ところで、どらごりーさん、この記事に気づいてくれるかしら?

気づかなかったら、私、悲しい…(苦笑)


超獣ドラゴリーは「ウルトラマンA」の第七話「怪獣対超獣対宇宙人」と第八話の「太陽の命・エースの命」に登場します。
ドラゴリーは、観た感じは可愛いでもなく、恐いでもなく、手をバタバタ動かす仕草がユーモラスで、お笑い系の怪獣という気がしないでもありません。(笑)

そう、ほかの特撮に出てくる怪獣は恐いだけのものが多いのですが、円谷プロ制作のウルトラマンに登場する怪獣は可愛いかったり、可哀相だったり、ユーモラスだったり、様々な怪獣が登場するのも魅力の一つなのです。

そこが、ウルトラマンの面白いところだと思います。

だけど、このドラゴリーはただのお笑い系の超獣ではなく、口から炎を吐いて、かなり狂暴な一面もあるみたいです。
そういう訳で、観ているうちに超獣ドラゴリーが、ウルトラマンAや人間の敵である事が解って来ました。

だったら、私の親愛などらごりーさんは、この超獣のどこが気に入ったのでしょう?

さっぱり、解らないわ…

ただ一つ解っているのは、人類の敵である以上、倒さなければならないという事!

「ウルトラマンA、やっつけて!」

でも、この超獣ドラゴリー、ウルトラマンAに助けを求めるまでもないわ。
この私がウルトラマンAの代わりに戦って勝利を収めます!


さあ、来なさい!

ドラゴリー、お前なんかやっつけてくれるわ!


あ、どらごりーさん、くれぐれも言っておきますけど、私が戦う相手はあなたではなく、超獣ドラゴリーの方ですから、誤解なさらないで下さいね。

それでは、もう一度、いきます。

ドラゴリー、お前なんか、めちゃくちゃにしてやる~!

ヤーッ!

ハッハッハッ…

ドラゴリー、あなたも、なかなかやるわね。

やっぱり、私ってか弱い女の子だから、ドラゴリーは倒せないかも?

つい弱気になったその時、私が倒れた時にドラゴリーが放った一言に、猛然と怒りが込み上げ、体中から、パワーがみなぎってきたのです。

その言葉とは

「イチゴのパンツ見~ちゃった♪」



「なんだと~!私のパンツを見ただと~!
絶対、許せない~!」

すっかり、子供に返っちゃってます(笑)

そうして、猛反撃に転じ、あれよあれよという間に、ドラゴリーを追い詰めた私。


ドラゴリー、冥土のみやげに、もう一度、私のイチゴのパンツを見せてあげるから、よ~く目に焼き付けておきなさい。


それでは、いくわよ!

必殺、パンチラ・キ~ック!!


ドラゴリー
「わ~またまた見ちゃった~♪ラッキー♪♪」

でも、次の瞬間。

ババーン!(ドラゴリーが爆発した音)


ふっ、私のパンチラ・キックの破壊力の前に、さしものドラゴリーも木っ端みじんに消えちゃたわね。


だけど…あ~ん、ドラゴリーのせいで、イチゴのパンツ、汚れちゃったじゃない。


お風呂に入ったら、今度はハートのパンツをはこうかな♪


どらごりーさん、いつもいつもありがとうございます♪

そして、NHKも認めたエッチの巨匠山本晋也さん、お誕生日おめでとうございます♪

映画「七年目の浮気」マリリン・モンロー

2012-06-14 18:46:36 | 映画・テレビ
先日、夫や子供のいる女性が不倫する映画「マディソン郡の橋」をご紹介したのですが、今度は男性が不倫をする映画のお話を書きたくなってしまいました♪
ちゃんとしたパートナーがいるのに、不倫、つまり浮気をするのは圧倒的に男性が多いに決まってますので。(笑)
そこで、思い浮かんだのが、ビリー・ワイルダー監督の「七年目の浮気」です♪

この映画は、奥さんや子供が避暑地に行った男性が、同じアパートの二階の、とある家庭の留守番役を引き受けたマリリンに、浮気心を起こすのをコメディータッチで描いた作品です。

でも、この映画、何と言っても、マリリン・モンローのスカートがまくれ上がるシーンがとっても有名ですよね~

この映画の内容はともかく、公開当時、マリリンのこのシーンを見たいという男性で、連日押すな押すなの大盛況だったらしいです。

そう、男性って、女性のパンチラが好きみたいなんです。

でも、どうしてでしょう?

私も実はパンチラをやらかしてしまった事が何度もあるのですが、その時の男性の目をキラキラ輝かせながらの喜びようと言ったらなかったです。


あれは、どうしてですか?

女性は恥ずかしくてたまらないのにパンチラって、そんなに有り難いものなんですか?

女性はですね、男性のパンツが見えたとしても、喜ぶ人なんかいませんよ。

そういえば、タランティーノの「パルプ・フィクション」にもマリリンによく似た女性がこの映画と同じ格好をして、パンチラをしてみせるシーンがありますけど、ストーリーとどういう関係があるのか私は疑問だったのです。
なぜ、あのシーンが必要だったんですか?
私にあの映画を推薦された方、答えて下さい。(笑)

え?
そこのあなた、何て言いました?

男性にとって、パンチラは生きる希望や望みを与えてくれる、とっても素晴らしい特効薬なんですって?

出来たら、私のパンチラも見せてほしい?

そ、そんな事、突然言われても困ります。

そんなに、何度も頭を下げるのは、よして下さい。

もう困っちゃうわ。

私、男性に頭下げられるの、とっても弱いの…

そんなに見たいって言うなら、ちょっとくらい?

それじゃ、今からスカートの裾をそっとたくし上げるから、見たら、すぐ忘れて頂戴ね。

そうっと…

あ、あ、もう少しで見えちゃう!

やだ!
やっぱりダメ。
だって、恥ずかしいもの…(真っ赤)



まあ、それはともかく(笑)、この映画のマリリンはお色気だけじゃなく、天然っぽくて可愛いところも良かったと思います。

恐妻家の主人公リチャードが、妻子がバカンスに出かけ、思い切り羽を伸ばしたい気持ちもわからなくはないです。

そんなところにスタイル抜群のブロンドの美女マリリンが同じアパートの二階に来る訳ですから、妄想が止まらなくなり、どうしても手を出したくてたまらなくなる。


そんなリチャードの偉いところは何とか妻の言いつけに従って、健康に気をつけ、浮気をしないように自分自身と葛藤するところなんです。

だけど、男性の本能と言うのか、据え膳食わねば男の恥とでも思っているのか、とうとうマリリンを誘惑しようと躍起になるのです。


そこで、彼が取った作戦とは、音楽を聴かせて、その気にさせる事!

その音楽がクラシックなんです。

女性を口説くのに、クラシックを使うところが、リチャードの上品さを物語っているようです。

まるで、誰かさんみたい♪

「ドビュッシー、ラベル、ストラビンスキーは堅すぎる。」と言って、リチャードが取り出したレコードは、ラフマニノフ!
何でも、ラフマニノフはムード作りにピッタリだとか。

ピアノ協奏曲第二番

これで完璧と、一人ほくそ笑んで、妄想に耽るリチャード。

その次に、酔わせて、もっとその気にさせようと、マティーニを大盛りで持ってくる!
お酒を飲むと、女性は心の鍵がはずれて、つい大胆になっちゃうものなんです♪


さあ、お酒をマリリンに飲ませたリチャード、ラフマニノフのレコードで、彼女をイチコロにしようとするのですが、マリリンは音楽にまったく関心がなく、どうしてもその気になれない。(笑)

無理矢理、キスしようとしますが、思い止まっちゃいます。(笑)

だけど、ピアノでふと弾いた「チョップスティック」にマリリンが激しく反応したのをきっかけに、二人でピアノを弾いて雰囲気を盛り上げ、キスしようとするのですが、マリリンはまったくその気なし~(笑)

かくて、リチャードの妄想通りには事は運ばず、それどころか恐妻家の彼は妻にあらぬ嫌疑をかけられ、結婚生活に破綻をきたすのではないかと、別の方向に妄想がふくらみ、その結果?




この映画を観ると、男性って、つくづくしょうがない生き物だなと思わなくもないのですが、そこがまた母性本能をくすぐって、可愛かったりもします♪


ところで、さっきも書きましたように、この映画のマリリンは天然っぽい感じで、とっても可愛いらしいです。

マリリンお得意のお色気より、チャーミングさの方が際だっています。

そのお色気とチャーミングさのバランスが取れてて、マリリンがとっても魅力的に見えます。

なぜそうなったのか?

これはビリー・ワイルダー監督や脚本によるものではなく、当時ハリウッドに設けられていたヘイズ・オフィスという自主検閲機関の介入が大きな理由を占めているのだとか。

低俗で下品な映画を追放し、観客の道徳意識に合致した良質な映画だけを上映する。

これがヘイズ・オフィスの役割でした。
だけど、弊害もたぶんにあり、表現の自由に対する冒涜だと反対する人々も多くいたらしいです。

この「七年目の浮気」は舞台で演じられていて、際どいシーンが至る所にあったらしいのですが、映画化の際、ヘイズ・オフィスにより、そういうシーンは大幅にカットされてしまった。

それをビリー・ワイルダー監督も脚本家も大いに憤慨したらしいです。


だけど、その結果、マリリンのお色気より、チャーミングさの方が前面に押し出て、女性が観ても好ましく思える作品になったのです。




そう、この映画を観て、私もマリリンみたいにチャーミングで清潔感のあるお色気を持った女性になりたいなと思った女性は多いはず。


「マリリンて、セックス・シンボルと言われているし、お色気むんむんというイメージがあって苦手なの。」
という方にこそ、この映画でマリリンの魅力を知ってほしいです♪



ところで、私のパンチラを見たかった方、ご期待に添えなくて、ごめんなさいね♪








 

グミの実

2012-06-11 14:16:12 | Weblog
午前中に、ブログを書きあげて、お昼に実家に行きました。

すると、近くのグミの木の実がたくさん熟していました。

形といい、さわった感じといい、女性の乳首にそっくり♪

でも、お味の方は?

今、母と二人で温泉に来てますので、ご返事はもう少しお待ち下さいね。















 

特撮「仮面の忍者赤影」横山光輝

2012-06-10 12:48:34 | 映画・テレビ
最近、横山光輝さんの名作漫画「仮面の忍者赤影」が、漫画雑誌でリメイク版として連載がスタートし、横山ファンの方々は連日、お祭り騒ぎで、大変盛り上がっているそうです♪

私が懇意にさせていただいている横山ファンの〇〇さんと〇〇〇さんのお二人も、早速ブログに喜びの記事を書いていらっしゃいました。

そこで、私もこのお祭り騒ぎに便乗して、子供の頃に観ていたテレビ版の特撮番組「仮面の忍者赤影」の思い出を書いてみようと思います。

そうなんです。
私、この番組、大好きだったんです~♪

どれくらい好きだったかと言うと、赤影ごっこをするくらい好きだったの♪


どんな遊びかと言うとね、ただ飛んだり跳ねたりでは忍者とは言えないでしょう?

忍者しか持たない道具といえば、手裏剣に決まってます。

その手裏剣をぶ厚い段ボールの紙なんかを、ハサミでチョキチョキ切って作り、飛ばして遊んでたの♪

敵役の子に当てたりもしてましたけど、空き缶や物に当てて、倒してたりもしていました。

でも、一番面白かったのは障子に突き刺す事だったかも!

障子って分かる?
部屋を仕切る薄い紙の貼ってあるやつ。

その障子目掛けて飛ばして、グサッグサッと刺さる音が快感で、部屋中の障子に穴を開けて遊んでたの。

それ、すっごく楽しかったわ~♪

嘘だと思ったら、あなたもやってみるといいわ。

でも、私はあとで親に見つかって、大目玉をもらっちゃっいましたけど。(苦笑)

だから、この文章を読んでるいい子のあなたは気をつけて遊んでね♪

ところで、どの忍者になるかというのも大切です。

この「仮面の忍者赤影」には、女の子の忍者は出てこなかったので、私は子供の青影になる事が多かったです。

青影が鼻の下に指を当てながら、しゃべる「がってん!がってん!しょうち!」とか「だぁいじょうぶ!」とかいうセリフもよく真似してました♪

なんか、こんな事書いてると、男の子っぽい女の子だったんだなと、思われそうなので正直に書きますけど、ちゃんと女の子っぽい遊びもしてましたよ。

オママゴトでしょう。
アヤトリでしょう。
お手玉でしょう。
え~と、それからお医者さんごっこも~♪(真っ赤)

ところで、この番組には正義の味方の忍者は主役の赤影と、それを助けるちょっと年配の白影と、子供の青影がいたのですけど、私はなぜか年配の白影のおじ様がとっても好きだったんです。

うふふ♪

実を言うと私は、どうした訳か、ちっちゃい頃から中年の男性がだぁい好きだったんです♪


ほかにも子供の頃に好きだった中年男性はTBSのニュースキャスターをつとめた古谷綱正さんがいました。

この人は番組が始まると、「今晩は、古谷綱正です」と必ず言ってニュース原稿を読み始め、その落ち着いた物腰がとっても大好きで、番組が始まる時間になると、ちょこんとテレビの前に座って、熱い視線を送っていたんです。
周りの大人は、そんな私をニュースに興味を持つなんてと、とっても褒めてくれてました。(笑)

ほかには、「素浪人 花山大吉」の近衛十四郎さんもコミカルな役どころで好きで、よく観てました。

「ザ・ガードマン」て番組も、そう♪

この番組、ザ・ベンチャーズのエレキサウンドのテーマ曲もかっこよかったですけど、素敵なおじ様達が勢揃いしてて、くらくらめまいがするほど好きでした。(笑)

まあ、そんなこんなで、ちっちゃい頃から中年男性が好きだった私は高校生の頃には、立派な中年のパトロンが出来て、毎月お小遣を貰う代わりにデートをしたり、はいてる下着を目の前で脱いでプレゼントしては大喜びされていました!


あ、嘘ですから~

軽いジョークですから、本気にしないで下さいね♪


一体、何の話をしているのやら?

閑話休題。

それでは、この番組をご存知ない方のために簡単にご説明いたします。


豊臣秀吉がまだ木ノ下藤吉郎だった頃、びわ湖の南に金目教という怪しい宗教がはびこっていた。
この宗教を信じないものは、たちまち恐ろしい祟りに見舞われた。
天下を乱す金目教の正体は何か?
藤吉郎はひそかにその秘密を追っていた。


その藤吉郎の腹心の配下が赤影、白影、青影の三人で、敵を蹴散らすために、大活躍するのです。


でも、普通の時代劇と違って、時代考証なんか何のその、怪獣やUFOやロボットが登場したり、リボルバー拳銃やアクアラングや扇風機などの現代的な小道具が出てきたりして、はちゃめちゃな痛快娯楽SF時代劇なのです♪


私は久しぶりにDVDを借りて観て、そのはちゃめちゃ振りに圧倒され理屈抜きで楽しめました♪


横山漫画は永遠に不滅ね。




あなたもよろしければ、ぜひどうぞ♪









 

映画「マディソン郡の橋」クリント・イーストウッド

2012-06-08 20:50:47 | 映画・テレビ
別に不倫したい訳でも、離婚したい訳でもない私が、不倫を肯定しているらしい「マディソン郡の橋」を観ようと思ったのは、私の敬愛する人が、クリント・イーストウッドが世界最強の映画監督であると絶賛したのと、どんなシチュエーションの不倫を描いているのか、その二つの理由を知りたかったからなのです。

そう、クリント・イーストウッドは世界最強の映画監督らしいのです。

はっきりした理由はわからないのですが、おそらく八十歳を過ぎた今でも、優れた作品を生み続けているからではないでしょうか?
優れた作品なら、ほかにも多くの映画監督が撮っていますが、クリント・イーストウッドよりも、若い頃にしか撮っていませんから。

その二つを念頭に入れて、出来る限り不倫する主人公の気持ちに成り切って、「マディソン郡の橋」を観てみる事にしました。
ここで、はっきり書いておきますが、私はこれまで独身の頃を含め、不倫をした事は一切なく、ごく普通に生きてきました。


この映画は、主人公フランチェスカがすでに亡くなっていて、遺灰をローズマン橋からまいてくれという遺書に子供達が驚くシーンから始まり、彼女の手記で次々に不倫の事実が明かされていきます。

フランチェスカの一家は畜産農家を営み、子牛の品評会のために、彼女一人を残して、家族はみな出かけて行きます。

その僅かな四日間にフランチェスカは、写真家のロバート・キンケイドと出会うのです。

私は、キンケイドが、よその土地から来た写真家で、世界中を旅している点が惹かれた理由の一つだなと思いました。

私だって、誰にも頼らずに一人で旅する男性は尊敬しますし、カメラマンという感性を大切にする職業にも憧れたりしますので。
しかも、キンケイドはとても紳士的で優しく、こう言われたいなと思う言葉を次々に口にするのです。

また、お話の舞台が騒がしい都会の雑踏ではなく、緑豊かで静かな田舎の町という点も牧歌的な雰囲気でいいなと思いました。

そうした訳で、私はあれほど、不倫を否定して生きてきたのに、あれよあれよという間にロマンチックな気分になってしまい、最後の別れの時、キンケイドが雨に打たれながら、フランチェスカをじっと見つめる場面では感動して泣いてしまったのです…

素晴らしい…

これこそ真実の愛だわ…


ところが、しばらく経つうちに、待てよ、おかしいぞ?という気持ちがムクムクわいてきたのです。

その最大の理由は、キンケイドにありました。

だって、何はどうあれフランチェスカとエッチしてるじゃないですか!

それにキンケイドって、すごく話上手のわりには証拠が何もないじゃない?

もしかしたらキンケイドって、相当な嘘つきでフランチェスカの体だけを目当てに近づいたんじゃ?

それを、フランチェスカが傷つかないように鮮やかな手口でやってのけたのでは?

とは言うものの、キンケイドの死後、大切なカメラやフランチェスカとの四日間の思い出を綴った冊子が彼女のもとに送られてきた点が疑問ではあったのですが。

そこで、その点に気をつけながら、再び「マディソン郡の橋」を観てみたのです。
すると、出会ってすぐにキンケイドは車の中で、煙草を取る際にフランチェスカの脚にさわったり、野菜を切るフランチェスカの手伝いをする時にわざと彼女の体にふれる場面に気づいたのです。

あのね、女性ってね、ちょっとでも気になる男性に体をさわられると、ついその気になっちゃうものなの。

それにフランチェスカに事あるごとにお酒を飲ませているし。

だけど、フランチェスカにも否がない訳ではないのです。
初めて会ったキンケイドの車に乗り込んで道案内したり、家に泊めたり、不用心過ぎるというか、あまりにも積極的過ぎません?

フランチェスカって、不倫願望の塊なのかも?

それに、キンケイドがフランチェスカの生まれたイタリアのバリという小さな町に行った事があるというのもおかしくない?

そんな都合のいいお話ってある?

女性って運命を信じやすい生き物だから。

やっぱり、キンケイドは天下無敵の大嘘つきに決まってる!

私、絶対騙されないもん!

とまあ、疑心暗鬼で観ていたのですが、不覚にもやっぱりロマンチックな気分になって、同じ場面で感動して泣いてしまったのです。

だってね、不倫をしたルーシーが町で噂になり、冷たくあしらわれていると知ったキンケイドが、フランチェスカに会わない方がいいかも知れないと電話するなど、常に女性の立場に立って優しく接しているんですから。(苦笑)

そんな場面の数々を観ているうちに私は、不倫だとか道徳観はどうでもよくなって、二人の愛の形に陶酔してしまい、私の体の中に眠っている何かが否応なしに呼び覚まされるような感覚になってしまうのです…

こんな気持ちにさせてくれるこの映画とクリント・イーストウッドはすごいとしか言いようがない…

だったら、私もチャンスがあれば不倫してみようかしら♪

一瞬、そんな気持ちにならないでもなかったのですが、この映画は本当に不倫を勧めてるの?

いいえ。
そんな訳がないですよね?

フランチェスカの書いた不倫の打ち明け話を読んだ二人の子供達は、共にもう一度自分のパートナーを愛する事を決意して、この映画は幕を閉じるのですから。


この映画は不倫という非常に危うい恋を題材にして、生きるうえでの心の支えや、愛し愛される事の大切さを描きたかったのだと思います。

フランチェスカは自分の思い描いていた人生を送っていた訳ではなく、不満を抱えながら生きていた。

それに夫のリチャードは謹厳で、フランチェスカとの性生活は淡泊だったのではないでしょうか?

そこへ、別世界から来たキンケイドに自分を変えてくれる何かを見出だし、積極的に彼に迫っていった。

キンケイドにしても、最初はフランチェスカの体が目当てだったのが、世界中を旅しても得られなかったもの。つまり自分と同じ何かをフランチェスカに見つけ、次第に彼女を愛するようになった。


だけど、それは出会うのが、あまりにも遅すぎて許されない愛だった。

一緒になれたとしても、そのあと夫のリチャードや子供達はどうなる?


きっと後悔ばかりが残って、喧嘩が絶えなくなり、あの真実の愛と信じた四日間さえ色あせてしまうだろう…


愛しているから別れなければならない。



フランチェスカは日記にこう書き残しています。


彼なしでは長い年月を農場で暮らせなかったでしょう…


フランチェスカはキンケイドと四日間という短い間ではあったけれど、真実の愛の思い出を作る事が出来て、それが彼女の人生を支えてくれた。


美しい思い出は、とても大切なもの…


私もそう思います。
私は決して主人と順調に暮らしてきた訳ではありません。

大喧嘩して、家を飛び出したり、もう別れようと思った事は何度あるかわかりません。


でも、時々、付き合っていた頃や、新婚当時や、子供が生まれたばかりの頃を思い出すのです。

あの頃の主人は、私を大切にしてくれて、とても優しかった…


主人を愛し、愛されたという思い出があったから、私はどんな嫌な事や苦しい事があっても、乗り越えて来られたのです。

この映画は、そんな思い出を私の胸に蘇らせてくれました。


でも、私達夫婦はまだまだ人生という名の旅の途中…


これからも私は主人と愛を育み、生きる支えを作って行こう…