寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

猛暑

2011年08月16日 07時56分25秒 | 日記・エッセイ・コラム

 毎日暑い日が続いている。報道によると今週木曜日(8月18日)まで続くという。最近の天気予報は当たる確率が高くなっているので期待してしまう。

 ところで、この暑さの中、放射線防護服を身につけて作業している方々のご苦労を思うと頭が下がる。どのような冷却法がとられているのか不明であるが、服の中は大変な暑さになっているに違いない。健康状態を十分にチェックして体調を整えてほしい。

 同様に震災被害地域の整理をしている方々もこの暑さで臭気が大変な状態と思うので体調管理を忘れずに行ってほしいと思う。

 今NHKのニュースを見ていると、高齢者の方が熱中症で亡くなったという報道を伝えた。高齢者の方は,いわゆる我慢の時代を過ごしてきた方が多い。そのために、世の中が節電、節電と言っているとついエアコンをつけるのを我慢してしまう。水分の摂取も少なくなってしまうと危険な状態になってしまう。周囲の方の見守りが必要になるので是非お願いしたい。

 筆者も,小笠原諸島の父島で,研究調査が終わったので最後の日に若い人達と船で弟島の北の方まで行った。船は快調に海上を走り,筆者は甲板に横になっていた。約1時間後、目的地に着いた。船から降りようとすると全身がだるく動くことができない。船頭と若い人に助けられて,島の岩陰の風通しのよいところへ移動した。船頭の持ってきた氷と冷たい飲料水で身体を冷やし静かにしていた。昼食は食欲がなかったので少しだけ食べて休んでいた。

 こうして16時頃まで横になっていた。この状態は,今なら熱中症として危険な状態だったのだろう。10日間ほどの研究調査で疲れも出たのかもしれなかった。運良くこの状態は夜には回復した。

 この話とは少し違うが、次のような経験があった。 そのときは鹿児島県の与論島へ石灰岩の調査に行った。鹿児島港を夕方6時頃に出港して、徳之島を過ぎるころに夜が明けた.天気は快晴で、日が当たり出すと甲板に出て日光浴する人が多くなった。筆者らのグループの人には、長袖シャツを必ず着ているように注意していた。これは急な日焼けを防ぐためである。

 昼過ぎに与論島へ着いて、船客はそれぞれの目的地へ散っていった。筆者らも予約していた民宿の迎えの車に乗って民宿に着いた。しばらく荷物の整理をし、一休みしていると、同宿の女性が困ったような顔をしていたので「どうしましたか」聞くと,同行の人が,船上で焼きすぎて顔が火ぶくれになってしまったということだった。ちょっと見せてもらったところ、顔中が大きな水ぶくれでいっぱいだった。これがはじけたら大変になるという。二人の女性は、有名ブランドの化粧品会社の方だった。これが潰れて、もし化膿したら離島のことだし勤務にも差し支えるという。

 筆者はちょうど、北海道のカシン・ベック病の調査の手伝いでいったとき、札幌の宿舎で熱湯に手を突っ込んで火傷をしたときに、千葉大医学部の先生がくださった薬を持っていたのでそれを提供した。筆者の経験では,火傷の痛みはすぐに消えるほどよく効いたので使ってみますかというと、お願いしますというので使い方を指示して使ってもらった。翌朝に会うと、前日の火ぶくれが嘘のように引いて赤みが少し残る程度に回復していた。女性も驚いたようだが,筆者も驚いた。これほど効果があるとは思わなかった。その後女性達には大げさだが、命の恩人と言われる羽目になった。

 船上は風があるので、体感温度は低いが、日光の強さは相当なものなので火傷を負うことがある。これも熱中症の一種だと思う。

 旅行に車で行く方もたくさんいることだろうが、車内冷房だけでなく窓から差し込む日光にも気をつけてほしい。体感温度と日焼けは別なものであることに気をつけてほしい。

 高齢者や乳幼児の熱中症には,周囲の方の気遣いを是非お願いしたい。