東村山駅近くの店での買い物をすませ、自宅に帰るべく西武新宿線・西武国分寺線の踏切にさしかかった。
上りと下りの両方に赤い光が見える。
いつもの事だからと、遮断機を前に前方に目をやった。
車も自転車の人も行列になっている。
自分の待つ側もどんどん車や自転車の人が列を伸ばしていった。
上りが通過。
赤いランプは消えないまま。
しばらくして、下りの電車が通過。
それでも赤いランプは消えない。
しばらく待つと、ようやく上りが通過。
上りも下りも赤いランプが消えなかった。
そして、急行が通過。
回送が通過。
特急らしき、空の電車も通過。
また上りが通過。
しばし見送る。
上りの赤いランプが消えない。
少し離れた駅を見ると上り車線に1両待っている。
しばし待って、ようやく上りを見送る。
しかし、上りがまた点灯。
それが、異様に続いた。
隣で、遮断機が上がるのをまっていた、自転車に乗った人と、言葉を交わし始めた。
しばらく、「開かないね」「間にちょっと開ければいいのに」などと、時間つぶしを始めた。
「何本送ったかな」に「8本。いや10本以上」と本数が伸びていく。
赤いランプが消え、遮断機があがるのを、本当に祈る思いで見送ること、15分?20分?
ようやく、赤いランプが消え、遮断機があがった。
つい、小走りに渡る。
反対側にようやく着き、ほっとしていると、またもや警報機が鳴りだした。
車も自転車も歩行者も、ほとんどの人は渡れず、虚しく次の時間を待ち始めていた。
先ほどの行きずりの女性に「気をつけて」と声をかけて、しばしの時を共有した気分を味わった。
まあ、せめて、お天気でよかった。