ふうせんのホームページ

合唱とパソコンを趣味として、つれづれなるままに、書き連ねます。

「出歩くと白い目で見られるかも」「流行の中心は若い人」…高齢者の行動制限に困惑の声も

2022-08-01 08:13:46 | ニュース
「出歩くと白い目で見られるかも」「流行の中心は若い人」…高齢者の行動制限に困惑の声も
2022/07/31 15:14

(読売新聞)
 政府が29日に示した新型コロナウイルスの新たな対策「BA・5対策強化宣言」で、重症化リスクの高い高齢者らへの外出自粛の要請が盛り込まれたことに、高齢者や有識者から賛否の声が上がっている。自身を守るためと理解を示す高齢者がいる一方で、高齢者らだけに行動制限を求めることに疑問を持つ人もいる。

 対策強化宣言は、病床が逼迫ひっぱくする都道府県が出す仕組みで、政府は対策例の一つに高齢者や基礎疾患を持つ人らに感染リスクが高い場所への外出自粛を要請することを挙げた。大阪府は、強化宣言とは別に28日から独自に府内の高齢者らに不要不急の外出自粛を要請しており、同様の動きが広がる可能性がある。

 「私らは重症化しやすいのだからしょうがない」
 「おばあちゃんの原宿」と呼ばれる巣鴨地蔵通り商店街(東京都豊島区)で30日に買い物をしていた千葉県柏市の女性(75)は、政府の方針にそう理解を示す。ワクチン接種やマスク着用で感染防止に気を使い、観光旅行もやめており、「やっぱり感染するのは怖い」と打ち明けた。
 洋品店店員の女性(78)も「私はぜんそくの気があるし、お年寄りは何かしらリスクを持っている人も多いから、ある程度の自粛は仕方ない」と受け止める。

 一方、「外出自粛を要請された場合、必要に迫られて外を出歩いていても、白い目で見られるのでは」と顔を曇らせるのは東京都豊島区の女性(76)。4年前に半年ほど入院して足の筋肉が落ちてしまったことがあり、今は意識して出歩いている。「一人暮らしだから家にしゃべる相手もいない。外に出る機会が減ると困る」と話す。商店街で鮮魚店を営む男性(80)は「流行の中心は若い人だから、年寄りが外に出なくても家族がウイルスを持ってきてしまうのでは」と疑問を口にした。

 高齢者らだけに行動制限を求める対策に、専門家の間でも受け止めは割れる。
 関西医科大の西山利正教授(公衆衛生学)は「感染が急拡大している現状では、亡くなる人を減らす施策が必要だ。重症化リスクの高い高齢者に絞った行動制限は、命を守る効果が期待できる」と話す。

 第6波の時には高齢者らへの行動制限を提唱していた大竹文雄・大阪大特任教授(行動経済学)は「第6波の時とは異なり、今は高齢者の3、4回目のワクチン接種で重症化予防が進んでおり、施策としての効果は疑問。医療逼迫を避けるには、行動制限よりも感染者の全数把握をやめるなどコロナの扱いの見直しを急ぐべきでは」と語る。

 高齢者の心身への悪影響を懸念するのは、日本老年医学会理事長の秋下雅弘・東京大教授だ。同医学会は、コロナ禍で動かないことにより、心身の働きが弱まる「フレイル」のリスクが高まることに警鐘を鳴らしてきた。

 秋下教授は「都道府県の要請が、外出禁止令だと誤解されることは避けなければならない」と指摘する。その上で、自宅で自粛する場合でも、スクワットなどの運動やバランスのよい食事とともに、電話などで人と交流して孤独を防ぐことが必要としている。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。