「違法ハウス」というのがあるそうな。
貸オフィスなどとして届けられているものの、室内を小さく仕切って、住居的に住んでいるとか。
国交省が調査を始めたらしいが、なかなか法の壁があったりして、難しいそう。
随分前に3畳一間に流し付き、共同トイレ、共同風呂という部屋に住んだことがある。
押入れが一間あり、隣の住人は、ベッドを半分押入れに入れて、収納ベッド風に使っていたのを
思い出す。
座っていても、身の回りに、たいていの物があるので、立って移動することもなく、木の上の部屋みたいで
面白かった思い出がある。
その後、台所はちゃんとついた部屋とか、二部屋に流し付きとか、畳数は増えていったが、遊びに来た母が
「だんだんみじめたらしくなる」と嘆いたことがある。
小さくても、独立が嬉しくて、ままごとのような生活をしていた。
違法ハウスは、間仕切りの壁が火災の延焼を防がないとか、窓がないとかで、人が住むには危険なそうな。
昔のタコ部屋みたいなのだろうか。
衣食住は人間の尊厳を保っていられるのが、最低限備わっている物でなければ、いけない。
公園の段ボール、車での寝泊り、というのもある。
人が人としての尊厳を保てる、そんな住まいは、だんだん遠のいていくのだろうか。
かつて、「ウサギ小屋」と評された日本人達の住まいは、今は、「違法ハウス」となったのか。