愛知音楽“密”フェス「NAMIMONOGATARI」主催者が謝罪 認識の甘さを「深く反省しています」
2021/08/30 18:35
(スポニチアネックス)
音楽フェス「NAMIMONOGATARI」の主催者が30日、公式サイトを更新。28日、29日に愛知県で開催された同フェスで、密状態を招いたことについて謝罪した。
主催者は「この度はNAMIMONOGATARI2021の開催にあたり、地域の皆様、全国の皆様、関係者の皆様そして、今まで音楽業界、イベント業界を支えてきて頂いた関係各位の皆様に多大なご迷惑、ご心配をおかけしてしまった事を深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」と、謝罪。
「今年の3月に開催を発表し、開催に向けて準備をしておりました。準備が進んでいく中、8月18日までの10日前までの時点で、今年の開催が可能な事、過度な飲酒でなければお酒の提供も可能という状態で愛知県から話を頂き、10日前から会場の設営に入りました」と、経緯を説明した。
しかし「8月27日イベントの前日に緊急事態宣言が愛知県に発令されてしまいました。イベント当日を翌日に迎え、全ての準備が終わっていたタイミングでした。そのタイミングでイベントを中止や延期にする事が物理的にできませんでした。蔓延防止重点処置地域になった時点でチケットの販売を止めるという事がその時点でできる大きな対策の一つでした」と、然るべき判断ができなかったという。
イベント当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態に。その対策として主催者側としてはアーティストの入れ替わりの全ての間にナレーション付きの注意喚起の説明を流し、会場のメイン大型画面には「(1)会場内は必ずマスクの着用をお願いします (2)お客様同士ソーシャルディスタンスをお守りください。 (3)声を発しての鑑賞はご遠慮ください。 (4)飲食などでマスクを外す際は声を発さないようにお願いします (5)飲食は決められたエリアでお願いします (6)体調が悪くなったら遠慮せず係員に申し出ください。 (7)熱中症対策の為小まめな水分補給をお願いします」と、示していたが、十分な感染対策には至らなかった。
「フロア地面には1メートル間隔のソーシャルディスタンスシールも貼っていました。途中改善されない状況を重く捉え、司会からの強い注意喚起としてマスクをしないとイベントが中断になってしまうとの事も促してはいましたが、結果として、大規模な音楽イベントの感染予防対策に対する認識の甘さが全国の皆様に多大なご心配をかけてしまった事を心より深く反省致しております」と、重ねて謝罪した主催者。
「今回の出演者はイベント制作には一切関係ありません。全て制作会社の弊社に責任があります事、よろしくお願い申し上げます」と結んだ。
愛知県国際展示場(AICHI SKY EXPO)で開催された同フェスでは、ソーシャルディスタンスの確保など感染対策のルールが十分に守られておらず“密”の状態になっている観客の様子がSNS上で拡散され、批判を集めていた。