大阪府試算、25日に新規感染1万7千人も 自宅療養8万人の可能性
2022/01/21 20:00
(朝日新聞)
大阪府は21日の新型コロナ対策本部会議で、コロナ病床全体の使用率が23日か24日に50%に達する見込みだと発表した。府の独自基準「大阪モデル」は、50%を非常事態を示す赤信号点灯の目安としている。吉村洋文知事は50%に達した場合でも、直ちに緊急事態宣言を政府に要請することはないとの考えを示した。
府は今後の感染・療養状況の試算も示した。新規感染者が「第5波」の3倍のスピードで増えると想定した場合、25日に1万7284人に達し、自宅療養者は8万706人にのぼる可能性があるとした。
また、府が確保している軽症中等症病床(3122床)の使用率は、早ければ26日に70%、31日に85%を超えるとした。府は軽症中等症向けの確保病床すべてで、すぐに患者を受け入れる態勢を整えるよう医療機関に要請した。「災害級非常事態」とする状況への対応だ。宿泊療養施設(1万242室)の使用率は25日に45%となる見通し。
コロナ以外の一般救急患者の受け入れ先がすぐに見つからない「搬送困難事案」も増加している。昨年末は1日あたり50〜70件程度だったが、15日以降は120〜150件程度に増えた。冬場に救急搬送が増えることに加え、コロナ患者や院内感染などの対応に追われ、救急診療の制限が起きているという。(久保田侑暉)