りゅーとライフ

(MiddleTown Dreams)「りゅーとぴあ」と「ビッグスワン」をフランチャイズに新潟生活を楽しんでいます。

ロックも深いわ…。騙されたつもりで聴いてみよう。エアロスミス「美獣乱舞」

2011-12-29 16:34:16 | ロック

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 小・中学校時代の旧友とひょうんなことから再会。奴は筋金入りのハード・ロック・ファン。今でもエレクトリック・ギターを引き続ける男。と言うことで、自然と先日行ったエアロスミスat札幌ドームの話になったのだが、「俺、ジョー・ペリーが脱退した後のアルバムが好きなんだよね…。」とボソリ。

  「えーっ、ナイト・イン・ザ・ラッツならともかく、美獣乱舞(だったっけ?)とは…。いくら何でもそれはないでしょ…。」と思ったものの、実際のところ、「ジョー脱退、エアロもうダメ…。」という先入観で判断してしまい、ラジオで数曲聴いたのみで、まともにアルバムを聴き通したことがない…というのが正直なところ。
 「騙されたつもりで…。」と、タワーレコードで本アルバムを購入、早速、聴いてみる。(セール中で1300円で売っているしね。)

  オープニングの「ジェイルベイト」はパワフルなナンバー、ハードなリフが「おーっ、元気良いじゃん」という感じで新鮮。ジミー・クレスポとリック・ダフェイ(もう誰も覚えてないよね…。)と言う2人、ジョー&ブラッドに比較すると貫禄不足(当たり前だが)は否めないものの、水準以上の演奏、がんばり振り…という感じ。スティーブンはジョーがいない分、大活躍で(ちょっと痛々しいけど)鬼気迫るシャウトを聴かせてくれている。楽曲的には新しいサウンドを模索している感は否めないものの、前に進んでいこうという気合いが感じられるところが嬉しい。ジャズのスタンダード「Cry Me a River」などは見事な出来で、ここあたりは「腐ってもエアロ!」という感じ。

  と言う訳で、最高傑作「ロックス」を超えているか?と言われれば、それはノーだが、「あれはダメ…」と一言で片付けられるアルバムではないのだ。旧友のボソリ一言は嘘ではなかった…という感じ。

 しかし、実際のところ、本作はセールス的には大失敗…駄作の烙印を押されしまっている訳で、これはどう考えても「ジョー脱退、エアロもうダメ…。」という先入観あってのものと言うしかない。(ジャケットもぼけていて三流バンドみたいだし…。なんかエアロのジャケットってぼけた写真が多いんだよなぁ…。)

  まぁ、テクニックだけでなく強烈キャラでスティーヴンとともにエアロの2枚看板を張っていたジョー・ペリーの後任…、ジョン・アンダーソンの後のトレバー・ホーン、カラヤン亡き後のアバド…のように、強烈キャラの後任はどうしても地味に見えてしまい、損な役回り、ジミー・クレスポもさぞや大変だっただろう。(トレバー・ホーンのようにゴミを投げつけられなかっただけマシか…。)

 ネットでいろいろ見てみると、この「美獣乱舞」(しかし、なんなんだこの邦題)、エアロ通には再評価されているようで、良い耳を持った人っているんだな…と思った次第。
 リリース当時「駄作、失敗作」と言われ、実際、再評価されたアルバムはイエスの「ドラマ」で経験済み。これから、70年代~80年代に掛けて発表された「評価イマイチ」の作品を改めて聴いてみよう…と思ったエアロスミス「美獣乱舞」(Rock in a Hard Place)であった。


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