だいしホールで開かれたクラリネットの伊奈るり子さんとピアノ山田美子さんによるデュオリサイタルに足を運ぶ。
クラリネット:伊奈るり子
ピアノ:ピアノ山田美子
プログラム
ルトスワフスキ- ダンス前奏曲
シューベルト アルペジオ-ネ ソナタ
ネオゲル クラリネットとピアノのためのソナチネ
ブラームス ピアノとクラリネットのためのソナタ 作品120
このお二人、地元新潟では超メジャーな演奏者であって、新潟大学、新潟中央高校などで後進の指導にあたられている中、積極的に演奏活動を続けているとのことで、デュオとしては2回目のコンサートとのこと。
オープニング、ルトスワフスキー ダンス前奏曲(当然、聴くのは初めて)から、伊奈さんの熱い演奏、山田さんの速いパッセージに圧倒される。
そして、シューベルト アルペジオ-ネ ソナタは本当に勢いのある演奏で、「音楽を聴いたな~」と言う充実したもの。ただ単に美しく旋律を歌い上げるだけでなく、ずっしりとした重量感、高密度感のある演奏は年期と言っては語弊があるかもしれないが、「ちょっとやそっとじゃだせないんじゃないかな…。」というキャリアの重みを感じさせるものだった。
第2部はネオゲル クラリネットとピアノのためのソナチネ(ちょっとジャズ風)、それに王道 「ブラームス ピアノとクラリネットのためのソナタ 作品120」が演奏されたが、奇をてらうことのないという正攻法の演奏はとても充実したものだったと思う。
本演奏会、MCは一言もなし、純粋に演奏を聴いて下さい…という清いコンサート。
あくまで個人的な好みかもしれないが、クラシックにしろ、ロック、ジャズにしろ、「どうでも良いような下手なMCを入れる位なら、演奏オンリーで良いんじゃない?」と言うタイプの私。MCを入れることで、聴き手としても緊張感がやはり途切れるし、MCを入れるなら、必然性というか、ちゃんと演奏の流れを切らないように工夫して欲しいと思うのだ。
本コンサートのような充実した演奏には下手なMCは不要だと思うし、実際、MC一切なし、本当に純粋に演奏を聴かせるのみ…という感じで、「聴き応えあり。MCなし、純粋音楽勝負って良いな…。」と思った次第。
抜群のコンビネーションを誇るお二人、デュオ・リサイタル Vol3を期待したいと思った充実のコンサートだったと思う。素晴らしい演奏、ありがとうございました。
トークと演奏で1時間半で500円となかなかお得な企画でした。
私自身は「演奏家よ語る前に弾きたまえ」派ですが・・・まあ500円だからいいか。
MCも為になる話や流れに沿ったものなら良いと思うのですが…。
本コンサートは本当に一言もなかったのですが、それがかえって新鮮でしたね。
これからもよろしくお願いします。