月曜日に放映されたNHK「プロフェッショナル仕事の流儀 宮崎 駿スペシャル」を録画鑑賞。
本番組は最新作「風立ちぬ」の企画から完成まで、宮崎監督とスタジオジブリに密着した1000日間のドキュメンタリー。
いままでの宮崎作品から逸脱する作風への戸惑い、戦闘機への愛着と戦争への憎悪とに揺れる心境、300人を統率して一つのアニメーション映画を仕上げる大変さ…などなど、いろいろ興味深かったが、番組の中で一番印象に残ったのは「面倒くさいっていう自分の気持ちとの戦いなんだよ」と言いながら、黙々と絵コンテを描続きける宮崎監督の姿。アニメーション作品に限らず、映画、芸術作品というのは、実に面倒くさく、地味な作業の連続の上での成果…ということを改めて実感した次第。まぁ、芸術作品に限らず、それなりのプライズを得ようとすれば、面倒くささは避けられないというか、「人生は面倒くさいこととの戦い」なのかも知れない…と思った次第。
映画なり、音楽なり芸術作品というのは出来た作品が全て、その制作過程などを考えながら鑑賞するのは邪道…という考え方もあるし、実際、私もそう思ってきたのだが、これだけ細部にこだわった映画、のほほ~ん、と1回観て評価する…というのも失礼な気がしてきた。上映中にまた映画館で観ようかな…と思った次第である。