新聞を開くと今日は新潟のランドマークとなっている朱鷺メッセのオープンから10周年とのこと。
私も新潟酒の陣、ディズニー・オン・アイス、税務申告、万代島美術館、ホテル日航でのランチ、それに仕事などなど、日々、お世話になっているのだが、オープンした当時は「かなり強引に作ったな…。」という感じだったが、年々、稼働率は上昇してきている…という事でなによりと言ったところ。なんだかんだ言って、新潟市のハコモノって、それなりに活用されているようだ。
この朱鷺メッセは東京都体育館、幕張メッセなどを手がけた槇 文彦氏の設計だが、いかにもメタリックな作風で知られる槇氏らしい建造物になっていて、(荒涼とした?)新潟市に良くマッチした造形・色彩を放っていると思う。
考えてみると、この朱鷺メッセを始め、NEXT21、りゅーとぴあ、ビッグスワン、エコスタ、県庁…と言う新潟市内のランドマークについては、偶然なのかも知れないが、と、その多くが、メタリック及び白を基調としている。
まぁ、「ただでさえ曇りがちの新潟、さらに暗くする必要はないだろ!」とのご意見をお持ちの方もおられるかもしれないが、個人的にはリチャード・ロジャース設計のロイズ保険ビルやノーマン・フォスターの手による香港上海銀行ビルのようなシルバー基調のモダニズム建築が好きなので、それに似た色彩感を持ったこれらランドマークを結構気に入っているのだ。
新しく万代にできたメディア・シップも基本的には先行するランドマーク達に準じた違和感のない色彩感の建物で、個人的には「ほっ」とした次第。
このようなランドマークに一人反しているのが、NEXT21の隣に建てられたグランドメゾン西堀通タワー。
はっきり言わせてもらうが、ただ高いだけで、なんの面白みも感じさせない建物で、NEXT21との調和もあったものではない…といった感じ。NEXT21だけだった当時はあのあたりは絵になったものだが(どっぺり坂の上から見た風景は美しかった)、あんなのができたおかげで、そんな楽しみも無くなってしまった。まぁ、マンションだからしょうがない面とは思うのだが、もうちょっとなんとかならなかったのか…という気がする。(あくまでも個人的な感想です。)
建築の世界ではよく「時が建築の最終審判者」と言う表現が使われるが、新潟のランドマーク達、50年、100年後にどのように評価されているだろうか? 少なくとも私はグランドメゾン西堀通タワーが評価されている…とは考え難いのだが…。(くどい様ですが、あくまでも個人的な感想です。)
朱鷺メッセに話を戻すと、これまで、アクセスの悪さが指摘されてきた訳だが、メディア・シップが建設されて、段々と万代地区下流側も開発されてくると状況も変わってくるかな…という期待を持っている。
せっかくリバーサイド整備される様だし、朱鷺メッセ周辺が、さらに活用されることを期待したい。