古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

タリススコラーズ今昔

2011-08-20 15:55:00 | ルネッサンス・バロック音楽
咋朝「BSクラシック倶楽部」を観られなかったので録画しておいた。
お目当ては6月13日の「タリススコラーズ」コンサート。

今年はビクトリア没後400年ということで放送されたのはビクトリア
一色プロ。メインは「レクイエム」。
メンバーの顔を観ていたら、女性は1人除き記憶になかった。
男性がおじさんばかりなのに比べると女性は若い人が多い、女性の声は
老けるのが早いのか?あるいは単に家庭の事情や何かで海外遠征は無理なの
かな・・。かつて同じくらいの年齢層の親しい仲間のグループのような
印象からは大分違う。
私が初めて聴きに行ったのは91年だから、それからもう20年。
岩手県の一関に来て、それから数年後やはり岩手県の盛岡の近くの田園ホール
に来たので、一日がかりで行った。
その頃女性達は青紫系の寒色系ドレスでまとめていて視覚的にも綺麗だった。
メンバーが変ってもタリススコラーズのトーンというのはあいかわず
健在だが、やはり昔のメンバーがいなくてちょっと寂しい。


ビクトリア(1548-1611)というと同時代のエル・グレコ(1541-1614)を
連想してしまう人が多いようだが、そういう私もそうだ。一生宗教曲しか
作らなかったビクトリアの宗教的な情熱とグレコの神秘的な画風とが
渾然一体となってしまう。

今回のチラシはグレコの「オルガス公の埋葬」を使っている。絵の製作年は
1586-1588年、作曲年は1605年という。もっともこのレクイエムは当時
仕えた皇太后マリアが亡くなった折に捧げている。


相変わらずバランスの取れた美しいハーモニーを聴きながらもなにか
もう一つ迫るものがなかったのはこちらの気持のせいだろうか?
94年のローマの教会での「パレストリーナ生誕400年コンサート」の時の
ヴィデオを取り出して聴いた。これはDVDになっているので欲しいと思って
いる。


コメント
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