古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

忙中映画

2012-03-23 21:38:00 | 映画
急に父の入院が決まり、8ケ月お世話になっていた介護施設から病院へ移った。
昨日は母のディサービスの間の私の貴重な自由時間が殆んどなくなり、入院の
為の買い物や手続きなどで終ってしまった。当然練習は中止。

幸い病院は歩いて25分のところにあり、自転車ではまだ行ってないが
多分10分もかからないだろう。自転車の使い道がこういうことになるとは
予期しなかった。介護施設に戻れるのかどうかは今のところわからないが、
病状も進んでおり、なかなか難しそうだ。父は入院をいやがったりすることも
なく大人しく従っていてかえって哀れを誘った。

さてそんな忙しく気の滅入るなかでも、というか気分を変えるため、話題の
マーガレット・サッチャーの映画「鉄の女の涙」を観た。考えてみたら吉祥寺で
映画を観るなんて何十年ぶりか・・昔一番行ったのは今もある「オデオン座」だ。
昔は「3本立て」なんていうのがあった。さすが若くても3本は多すぎ、
二本が限度だと思った。
母は女子が映画館に一人で入るのは「不良」と思っていたふしがあったので
黙っていたが、ばれることもあったっけ。さて上映映画館は平日の昼のこともあり、
60歳以上のシルバー料金年代で熱気を帯びていた。

先日メリル・ストリープがゲストの「徹子の部屋」の様子やテレビで流された
予告篇を観ているうちにどうしても観たくなってしまった。どれだけサッチャーに
似ているかという全く単純な興味だけであったが。話し方はもちろんのこと、しぐさや
歩き方などなるほどよく似ていたが、メリル・スリープの魅力も加わり、単なる
そっくりさんの映画ではなかった。イギリス関連の事件(フォークランド戦争、IRAテロなど)
も入っていて認知症でなくても忘れてしまっていた80年代の出来事など思い出していた。
2-30年も昔のこととは思えないのだがサッチャー後、4人も首相が替わったことを
考えればそんなに時が経ってしまったのかと思う。

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無くなる番組

2012-03-18 20:44:08 | その他
最近はNHKテレビ関連で腹の立つことばかり。
まず朝ドラ「カーネーション」が3月からがらりと変わったこと。
主役の交代による変化は予期していたが、演出脚本も前と同じとは思えないほどに
すべてが崩れてしまったよう。

私には朝ドラを観る習慣がなかったのだが、こちらに引越してから母が面白い、
と言うので一緒に観るようになっていた。朝、8時には家事も一段落するので
15分間を楽しみにしていたのだが。今は2人で文句を言いながら、でももう
僅かなので惰性で最後まで観ることになりそうだが、前のような期待感はもはやない。

何といっても一番腹たったのは「BS週間ブックレヴュー」が終わってしまったこと。
最近20周年記念本が出たので もしかしたら終るつもり?と思ったことが本当に
なってしまってとても残念。番組を続けて、という声も多いらしいが・・。
これに替わるちゃんとした番組があれば嬉しいのだが。
最終回では今まで約20年の番組のほんの少しずつ抜粋もあり、今は亡き小説家
や書評ゲストの姿などを見られて懐かしかった。番組が始まった91年には
未だBS契約していなかったので観ていなかった。私が観始めた頃は亡き
如月小春さんが楽しそうに司会をされていた。児玉清さんが亡くなった時は
もう番組も無くなるかと思っていたが、(それも原因かもしれないが)藤沢周さん
中江有里さんの司会もよかったので残念。欠かさず観ていたわけではないが
「記念本」をやはり買おうかな、と思う。

さらに長く続いていたN響アワーも終る。確かに司会の作曲家と女優&女子アナの
組み合わせにマンネリという感じもしたが、こちらは軽薄路線になりそうな気配。
新司会者をみただけで観る気を失った。司会者ナシで音楽だけというわけには
いかないらしい。

日曜美術館の司会者は今年は変わらないのだろうか?こちらはまだ一年だが
変って欲しい(笑)。
コメント (2)
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新車

2012-03-15 20:35:40 | その他
庭の紅梅の蕾が膨らみ、ようやくボケの花が一つ咲いた。馬酔木は今満開。

3月から始まったディサービス、先週、母は朝になって「行きたくない」というので
予定が狂った。
母は気まぐれなところがあるのでこちらも我慢癖がついており、こういうことも
あるだろう、とは思っていたが、はやくも2回目からとは・・・・。
「不登校」ならぬ「不デイサービス」になって欲しくない。

今日は無事お迎えバスに乗って行ったのでさて、と2週間分の練習をし、
先日買った新車、といってもママチャリならぬババチャリの練習。


子供のころから自転車が結構好きだったが、50歳を越えたころから途端に
自転車に乗らなくなった。仙台で住んでいた団地の坂が急に身体にこたえるように
なってきたからだ。
その後はたまに観光地でレンタサイクルを借りて乗ったりするだけだった。
被災した名取のサイクリングロードでは松林の中を走り、フランスはバルビゾンで
炎天下の中、広大な麦畑を左右にみて走ったのは気持がよかった。

母と2人5脚(足+杖)で歩いていると歩道を走る自転車がとても危ないので
迷惑していたが、自転車に乗ってみると車道を走るのは怖く、歩道を走りたくなる
気持もわかるが、歩道は自転車を引き、歩道のない、人の少ない道を選んで
走ることにした。
吉祥寺に出かける前に駐輪場をチェックしておかねば。これで買い物も
時間短縮、重い荷物を持たないで済み、減量も期待できる?
いいことばかりではないか。

母は頻発する地震に加え、心配が増えたと嘆いている。

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東日本大震災から一年  

2012-03-12 21:44:00 | 東日本大震災
震災後一年の一日をどう過ごそうかとずっと考えていたが、昨日は
区の広報でみた「追悼と復興の集い」に行った。

会場の練馬文化センターにいくのは初めて。集いは3部構成になっていて
最初には防災に功労にあった区民の表彰式、続いて講演会、そして最後が
追悼式だった。
14時46分には会場の全員で一分間の黙祷。

首都圏直下型地震が近い将来に高い確率であるという予測が出てから、
火災や帰宅困難者(変な日本語だと思うけど慣れてしまったこの頃)の話題が多い
首都圏だが、講演では大震災では地震による津波と原発災害があまりにも
大きかったため、相対的に報道が少なくなってしまった火災の恐ろしさや
初期消火の大切さが語られた。

震災で練馬区に避難されているかたが470人もおられることや、
練馬区は亘理町に被災地支援をしていることなど今回初めて知った。
亘理町の物産展も同時開催ということだったが、既に完売ということだった。

昨夜は仙台フィルのコンサートが放映され、会場の青年文化文化センター
やオケのメンバーの懐かしいお顔を見ながら、リヒヤルト・シュトラウスの
オーボエ・コンチェルトにブラームスの3番をしっかり聴いた。

ずっと落ち着かない一日だった。来年の3月11日はどういう気持ちで迎え
られるか想像できないでいる。



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東日本大震災チャリティ ワンコインコンサートのお知らせ

2012-03-09 21:13:20 | その他
仙台に居るころから宮城のアンテナショップのことは知っていたが、
今日池袋に行くついでがあったので初めて行ってみた。

アンテナショップは駅東口からサンシャインシテイ方向へ数分の
ところにあった。
店内は宮城県産の食物であふれ(あたりまえ)、見なれた食品も多く、
思わずウルウルしてしまった。奥には牛タンレストランもあり丁度
昼食時ということもあってか随分賑わっていた。

シソ巻き、ゆべし、青ばた豆、油麩、伊豆沼ベーコン、揚げかまぼこ、、、
など買い込んだ。
入口付近で「はっと汁」がふるまわれていたので私も頂いた。
はっと(すいとん)と油麩とネギだけの汁だったがとても美味しかった。
2階もあるそうなのだが、友人と待ち合わせがあり、時間切れ。
これからたびたび行くことになりそうなのでその時の楽しみに。

さて東日本大震災から1年になる。
震災後、想楽舎では毎月第3土曜日チャりティコンサートが開かれている。
来る3月17日(土曜日)14時からは仙台のチェンバリスト佐々木美知子さん
のコンサートが開かれる。彼女は長年来の友人で私のリコーダーの通低も
ずっとしてくださってお互い遠慮なく言い合える間柄。今回のコンサートは
私にとってもとても嬉しいことだ。
詳細は以下の通りです。是非ともご来場ください。


東日本大震災チャリティ ワンコイン・コンサート#11
仙台からのチェンバロ奏者を迎えて
~チェンバロの祈り~

■演奏:佐々木 美知子(チェンバロ・ソロ)

  ■日時;2012. 03. 17(土) 14:00~


■会場:Space 1F 東京都板橋区中丸町10-1
アクセス
→地下鉄有楽町線「要町駅」3番出口から、山手通り沿い徒歩8分
⇒池袋駅西口よりバス、熊野町循環、または、中丸町循環バスにて、中丸町下車1分
→地図http://www.space1f.com/index.php?data=./data/cl5/

<入場料>500円(募金箱もあり)*すべて義援金として寄付します


<演奏曲>
L.クープラン 組曲 二調
G.ベーム 「イエスよ、汝はあまりに美しく」による変奏曲,組曲 ハ短調
J.S.バッハ 前奏曲、フーガとアレグロ BWV998
ほか

主催:古楽研究会 Origo et Practica
お申込み・問合せはこちら→TEL.03-3530-7280
http://www.space1f.com
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合奏グループの名前

2012-03-07 21:00:00 | その他
合奏グループの名前はやはり横文字のカタカナ表記になっているのが
殆んどだ。日本の古楽器グループ名も古楽愛好家ならわかるが、
知らない人にとってみればどこの国のグループかはわからない。尤も
この頃は多国籍入り混じったグループも多い。

いつぞや「古楽の楽しみ」で「カフェ・ツィマーマン」の演奏が
あり、ドイツのグループかと思っていたらフランスのグループだった。
その時放送されたのはバッハの有名な2台のヴァィオリンコンチェルト二短調
でなかなかよかった。昨年3月に初来日したグループだそうだ。

日本の古楽器グループだってどこかヨーロッパのグループと思われている
ことが多いかもしれない。日本の団体ですよ、とはっきりさせるために
「バッハ・コレギウム・ジャパン」などとつけられる場合もある。
「ラ・ストラヴァガンツア 東京」という名前も最近聴くようになった。

当然古楽器グループかと思ったが、メンバーはリュート除き、古楽畑では
なかったのでがっかり。ヴィヴァルデイばかり演奏するというのに・・。
でも今朝「クラシック倶楽部」で放送があるというので一部観た。

古楽奏法と最新の潮流を取り入れているそうだが、、、、。
アンサンブルとしても息があっているとは言えず、チェンバロ奏者が「四季」で
打楽器のようにイスや膝を叩いていたのが妙に印象に残ってしまった。

ところで「東京クヮルテット」は今日本人2人(第2ヴァイオリンとヴィオラ)で
あるが、2013年にはこのお二人が引退し、新しいメンバーが入る予定だそうだ。
そのメンバーは日本人に限るということはないだろうから、もしかすると日本人の
いない「東京クヮルテット」になるかもしれないそうだ。

丸谷才一氏は『「東京クヮルテット」の果たした役割は大きく、彼らを名誉都民
として遇し、年金を贈る。それと旧カザルスホールを東京都が買い上げ、「東京
クヮルテット記念ホール」と改称してはどうか。オリンピックの費用に比べれば
物の数ではない、、。』とおっしゃっている。本当にそうだ。

古楽のコンサートにも適したカザルスホールが、某大学の所有になり、今は殆んど
活用されていないとは勿体ない話だ。
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サント・コロンブの肖像画!?

2012-03-05 20:51:30 | ルネッサンス・バロック音楽
サント・コロンブの生涯は謎に包まれていて、肖像画などは
ないものと思っていたのだったが・・・・・。

5月のクイケン(ヴィーラント)、上村かおり、ルセの3氏による
「マレの肖像」というコンサートのチラシをみて、「あっ、」と思った。
お馴染みのフォルクレの肖像画の下にサントコロンブの肖像画が載っている
ではないか? 初めてみるサント・コロンブはやはり世捨て人らしい風貌で
こういう人であるといわれたら納得しそうな肖像画。
最近発見されたものなのだろうか?誰の作?謎・・・。



このコンサートは同じプロで所沢ミューズと上野学園である。
所沢のミューズはまだ行ったことはないし、家からも上野より近いし、
所沢に行こうか・・と思って調べてみた。
これから他にも行って見たいと思うコンサートがあったのでこの際、友の会会員に
なることにした。会費は2000円、と「武蔵野文化会館」に比べ高かったが、
会員特典もそれなりにある。

さてプログラムはマレ、サントコロンブ、フォルクレのヴィオール曲だが、
2つのガンバ無伴奏曲、通低にもガンバの組曲もあり楽しみだ。
フォルクレの難曲、ヴィオール曲集第5巻ハ短調より、もある。こちらは
クラヴサン曲の方が馴染んでいる。みなガンバで弾かれるのか、
チェンバロ演奏も挟まれるのか・・。チェンバロソロもちょっと聴きたい気もするが
前日は武蔵野文化会館でルセのソロリサイタルもあるのでいいか。
こちらもフレンチバロックばかり、F.クープラン、ラモー、デュフリの組曲。
楽器は何を使うのか・・・それも楽しみ。


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英国メイド マーガレットの回想

2012-03-04 21:31:25 | 本・雑誌
昨日、朝ドラ「カーネーション」の糸子役の女優と昨年亡くなった原田芳雄
の出演したドラマ「火の魚」の放送があった。一昨年三月に放送された時は
丁度東京におり、母と観ていたのだった。今回も2人の演技を堪能。
http://blog.goo.ne.jp/euterpeparnassus/e/4f47a095a7d8c25a38a24d101233a521

編集者のとち子さんが話した「メイドカフェ」という奇妙な社会現象を
老作家は知らず「冥土珈琲」と書いてみるところなど発想が面白かった
ことも思い出した。「メイド」というと真っ白いヒラヒラのエプロンドレスと
キャップをつけた化粧気のない清楚な女子、というイメージだったのが件の
「メイドカフェ」のせいで短いスカートのどきついギャルを連想してしまう。

「英国メイド マーガレットの回想」を読むと本来のメイドのお仕事が良くわかる。
この本はさまざまな雇い主のところで働いた元メイドの自伝で1968年に
出版されてからロングセラーとなり、英国での家事使用人の貴重な歴史的資料
としても読み継がれているそうだ。訳は読みやすく、脚注も親切で助けになる。

一口に「メイド」といってもいろいろな種類があることがわかる。
貧しい家庭に生まれた著者がやはり14歳でメイドをしていた母からこう言われる。

「パーラーメイドになったらテーブルクロスやナプキンを全部繕うし、ハウスメイド
ならシーツ。ナースメイドになったら子供の服を繕って・・ひょっとしたら一から
縫わなきゃならないこともあるんだから。でもキッチンメイドなら針仕事は
全然しなくてすむわよ。」・・と、結局コックの下のキッチンメイドを3年やり、
その後は結婚するまでコックとして働く。主に若きメイド時代の生活が語られるが
子供の手が離れてからは向学心に燃え学校に通い、やがてこのような本も世に出すに
至った一人の逞しい女性の回顧録。
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デイサービスへ

2012-03-01 15:53:40 | その他
母はリハビリに真面目に通ったせいか、只今[要支援2]の介護度を4月から
[要介護1]に上げてもらうのは難しくなりそうだ。先日の介護度審査でも
母は普段より受け答えもきちんとしていておまけに「娘に頼らない自立した
生活をしたい」とまで言った。なんでもっと早くその気になってくれればよかったのに、、、
今さら遅いのである。まあ少しでもよく見せようという気が働くだけ
まだいいのかもしれない。

長らく待たされた近所のデイサービスの空きが出来、今月から週一日通うことに
なり今日は初日。遥か昔の、娘の幼稚園通園など思い出して、デイサービスの
送迎車を見送った。約6時間の自由時間。「祝!練習三昧」と万歳して調律も
もどかしく練習を始めたのだった。

このところリハビリ付き添いと家事全般の生活に甘んじてしまっていた。
いままでも何回か練習しない空白の期間というのがあったが、それは育児期間で
あったり病気であったりというものであった。その時はいつかは出来る日が
来ると思って別に焦らなかったが、今はこの先の見通しがつかない感じ。でも
出来るときにやるしかない。少しでもできるだけ幸せだ、と考えないと呪わしくなる。

まずはチェンバロレッスンのための練習。
譜読みは出来ているバッハとクープランの組曲などをさらい、リコーダーの練習も。
吹いたことのないファクシミリのコピー楽譜が出てきて、なかなかよさそうなのだが
作曲家がわからない。すっかり記憶が飛んでいる。SONATA Ⅶ ト短調。2楽章に
シックハルト節が出て来たので出どころはimslp に違いない、と思ってしらべたら
「当たり!」だった。

のべ4時間の練習を終ったら久しぶりに達成感というものをを味わった。
母がお汁粉を食べたがっていたので練習中小豆を煮ていたら柔らかく生り過ぎていた。
さてそろそろ帰って来る時間。デイサービスはどうだっただろうか?
来週行きたくないと言われたら困るのである・・・・。
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