古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

ヘンリー・パーセル

2008-10-31 18:49:39 | ルネッサンス・バロック音楽
今週は5日間パーセルと濃いお付き合してしまった。
同じ作曲家を一週間徹底的に聴いたり、弾いたりすると
いうのもいいかもしれない・・・酔狂じみているかな。

今日は一旦パーセルに区切りをつけようと録画して
あるパーセルのTV映画を久し振りに観たくなったが
明日から合宿でいろいろすることがあるので少しずつ分けて
観ることにした。

この映画の音楽にパーセルのどの曲が使われているかを
仔細にネット上に公開している人がいる。時間、作品番号
まで書かれているのでよい資料になる。
音楽監督はガーディナーなので、場面ごとの音楽の選曲も
演奏も素晴らしい。
最後に近い場面ではパーセルの死と「ダイドー」の死をだぶら
せており、いつも泣けてくる。本当に早すぎる死。

来年はパーセル生誕350年。ヘンデル没後250年なので
きっと英国はお祭り騒ぎになることだろう。
パーセルは生粋のロンドン生まれのイングランド人なので
英国人のパーセルに対する思いは特別のように感じる。
パーセル作品のCDやDVDがいろいろ発売されるだろう。
映画の最後には「パーセルがいなかったらイングランドの
音楽に未来はなかったろう」と締めくくられている。
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妖精の女王

2008-10-30 09:50:28 | ルネッサンス・バロック音楽
今の朝の5時台はまだほの暗いところから刻々と
明るくなっていく時の移り変わりを楽しめる。今日も
いい天気。1日頑張ろう、という気になる。

今週は私の頭の中をパーセルやシェイクスピアなどイギリス
半分と週末のトラヴェルソ合宿のフランスバロック曲が
半分占め、さながら英仏戦争が繰り広げられている。

さて今朝の「バロックの森」は『妖精の女王』の4場だった。
放送に使われているアーノンクール盤はなかなかいいのだが、
私のはクリストファーズ&シックスティーンの全曲盤。
カウンター・テナーのマイケル・チャンスだけダブっている。

発売された頃に買ったらしいのだが、あまり聴いた記憶なし。
解説書には一応訳を試みたらしく、書き込みなどがあるが
それもまったく記憶なし。登場人物妖精も筋も忘れていた。
今回は解説の歌詞をみながら聞いていた。そうでもしないと
まったくわけがわからない。オペラだから一度観てみたいが。

CD1に1・2・3場、CD2に4.5場が入っている。
CD1の方は解説には書き込みも多く確かに聴いた。
CD2をかけてみたら、ブチブチ音が飛んでしまい、聴けない。
やがて全く音がでなくなってしまった。プレーヤーは異状なし。
不良品だと思うけどいまさら17年前に買ったのですけど
替えてくださいとはいえないし。

明日の5場の最後の方には好きな「シャコンヌ」があるので
楽しみ。
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柳の歌

2008-10-29 10:40:38 | ルネッサンス・バロック音楽
いい歌を聴いていると体が何にも勝る楽器ということを
感じる。よく歌の人は楽器代がかからないでいい・・など
というけどそれはそうとしても体調コントロールには何倍
もの神経を使い、時には費用もかかるのかもしれない。

今日の「バロックの森」ではオセロの有名な「柳の歌」が
あった。歌手はメレディス・ホールというソプラノ。
CDを探したら昨日と同じピケットのグループのCDの中
に入っているようだ(写真)面白そうなCDなのだが、廃盤。

『柳の歌』は作曲者不詳だが当時の流行歌のようなもので
あったらしい。Willow,Willow,Willow,Willow,の連続が特徴の
いわば大人の歌。
夫に不義の疑いを掛けられたデスデモーナが死の前に歌う。
これを歌いこなすのは並大抵ではないだろう。
旋律がシンプルなだけに歌唱力がものを言う。

合唱団のヴィオストレーナーは、Wi の発音は口を前へ
突き出して、W とi の間に母音のUが入らないよう
すばやく言うことと良くいわれるが、そうしないとWillowは
名古屋名物 「ういろう」になってしまう。
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カエルのガリヤルド

2008-10-28 17:03:33 | ルネッサンス・バロック音楽
この写真の人、実は私は今日初めてお目にかかりましたが、
エリザベス1世の最後の求婚者といわれている、アンジュー公。
父アンリ2世、母カトリーヌ・ド・メディチの末っ子。

今朝の「バロックの森」では妖精の女王の後、モーリー編纂の
『コンソートレッスンズ』から数曲をミュジシャンズ・オブ
・ザ・グローブによる演奏があった。
ブロークンコンソートで演奏されたダウランドの『カエルの
ガリヤルド』はずっとゆっくりしたリュートソング
『今こそ別れ』と全く同じ曲。速さの違いで印象ががらりと
変わる。

パソコン検索してみたら
「ダウランド作の「カエルのガリアルド」がどうしてこんな
奇妙な題をつけられているのか確かなことは誰も知らない。が、
エリザベス1世の求婚者の一人、のちのアンジュー公を
エリザベスはカエルと呼んでいた」とあった。カエルに似て
いるかなあ?

そこでアンジュー公をさらに検索すると

エリザベス1世は46歳の時、24歳のアンジュー公と
知り合い、年の差なんて関係ないわ、とかなりご執心だった
ようだ。宗教上の理由もあり、この縁談は破談となった。
この若きプリンスがプレゼントしたのがカエルの形の
イヤリング。それ以来、エリザベスは彼を「カエル」という
あだ名で呼んだ・・・ということであった。
アンジュー公は29歳で病気がもとで世を去ってしまう。

結局ダウランドとカエルの関係はわからずじまい・・
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シェイクスピアの音楽

2008-10-27 15:45:29 | ルネッサンス・バロック音楽
今週の「バロックの森」はシェイクスピア特集。
パーセルの『妖精の女王』を毎日すこしづつに
あとはシェイクスピア劇中の音楽や劇にまつわる音楽。
今日特に興味深かったのは
「ミツバチが蜜を吸うところ」でを3つのヴァージョンで
放送した。
①ロバートジョンソン作曲
②ぺラム・ハンフリー作曲
③トマス・アーン作曲

①③は知っていたが②は初めて。パーセルの師で27歳で
夭折という作曲家。なかなか綺麗な曲だった。

同じシェイクスピアの歌詞、といってもこの写真の本の中
の訳は

 蜂が蜜吸うところで私も吸い、
 九輪草の花の中に私は寝る。
 そこで私は横たわり、梟は鳴く。
 蝙蝠の背に乗って私は飛ぶ、
 夏の日を楽しく求めながら。
 楽しく、楽しく、私は暮らす。
 枝に咲いている花の下で。

一方
小田島雄志訳(テンペスト)

 蜜蜂の吸う蜜吸って、
 九輪桜の花に寝て、
 夜、フクロウの声聞いて、
 コウモリの背に飛び乗って
 楽しく、夏のあと追って、
 楽しく時をすごしましょう、
 花を仰いでくらしましょう。

前者はこういう訳をしがちなのでだが、説明的でつまらない
のに対し、小田島訳はリズム感があって生き生きしており、
さすが、いい感じだ。

今週は聞き逃せない・・いつも聞いてるけど。
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美術館の講演へ

2008-10-26 18:48:27 | 絵画
午後からの県美術館の講演に充分間にあうように家を
出て、昔住んでいた八幡町を歩いていたら、3年前に
店を閉じた旧天賞酒造の敷地内に店蔵が再現されて
「杜の館」という施設になっていた。以前大通りにずっと
続いていた黒塀を思い起す黒塗りの真新しい木造建物。
今年4月に開館したらしい。池や木々はそのままのよう。

広瀬川にかかる橋を渡っていたら芋煮会の煙がみえた。
そういえば何年も芋煮会に行っていなかった。大鍋で
煮るサトイモは格別の美味しさになる。

美術館のアートホールでは、2時からの講演にどんどん人が
集まり、補助イスを出しても立ち見まででてしまった。
講師は地元の大学教授で17世紀オランダ美術の専門家という
今日の講演にまさにうってつけの方。最近、著書を買おうか
迷っていて今日の講演が面白かったらにしよう、という
ことにしていた。

今日の題目は「聖と俗のあいだーオランダ美術の魅力」 
パソコンに取り込んだ絵をスクリーンに次つぎみせながら
の解説は面白いのだが、なにしろそれが早く、多すぎて
ちょっと目と頭がついていけない。昔はこういう時は
スライドを使ってのんびりしていてよかった・・・

暗いところでメモだけは必死に取ったのだが、あまりに
内容が多くて頭を通過してしまったようだ。
やはり著作を買わないとだめかなあ。
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わが若き生命は果てなんとす

2008-10-25 07:45:01 | ルネッサンス・バロック音楽
今朝の「バロックの森」ではスウェーリンクを2曲放送した。

昭和36年に発行された、音楽の友社世界大音楽全集の
バロックピアノ曲集という楽譜本にスウェーリンクが3曲
『若き生命は果てなんとす』
『プレリュード トッカータ』
『緑の菩提樹の下で』
が入っていて、この古めかしい題名の『若き・・』は前から
知っていた。『わが青春はすでに過ぎ去り』という訳が一般的。

今日の演奏はオルガンだった。
ドイツ民謡からとったという歌の歌詞があり、このあと
わが命はもはや弱く、生き長らえず、悲しみへ突き進む
という歌詞に続く。中高年にとってはなんとも暗い内容。
いつかチェンバロで弾けたらと長いこと思っていたが、
やはりオルガンの方があっている気がする。

アムステルダムルッキのリコーダーコンソートでの演奏も
好きだ。久し振りに聴きたくなり、CD棚を探してみたが、
見つからなかった。
誰かに貸したのかな・・私は貸したがりなので、借りたほうは
ありがた迷惑であまり興味がなく忘れているなんてこともある。
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最初のヴァージナル曲集

2008-10-24 10:40:39 | ルネッサンス・バロック音楽
これはヴァージナルのために出版された最初の曲集。
当時の三大作曲家、バード、ブル、ギボンズの名前が
タイトルページに書かれている。1611 年ロンドン出版
この絵はフィッツウイリアム・ヴァージナルブックの廉価版
楽譜でも御馴染みだ。指先が不自然に曲がっているが、
この時代の他の絵にもこういう手つきなのが見られる。
オールドフィンガリングのせいか。
例えば右手上昇スケールには3.4.3.4・下降には3.2.3.2などが
良く使われる。この指使いが結果的に独得のアーティキュレー
ションをもたらすのだが、速いパッセージではなかなか難しい。
特に左手。
これはイギリスヴァージナル曲に限ったこと出でなくイタリア
初期バロックのフレスコバルディ等でも適用される。
オールドフィンガリングに拘らない奏者もいるが、私は拘り
たいと思いつつ、いざというときは恐ろしくなり、普通の指使い
にし、あたかもオールドフィンガリングをつかったように
して、結局お茶を濁してしまう事が多い。
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ヴァージナル

2008-10-23 16:39:25 | 古楽器
ヴァージナルが17世紀のイギリスの家庭で良く弾かれていた
というのはちょっと驚きだ。エリザベス一世も自らリュートや
ヴァージナルを奏したというが、市民階級まで音楽を楽しんで
いたようだ。マドリガルや器楽コンソート曲も沢山ある。

1666年のロンドン大火をくぐりぬけたヴァージナルという
触れ込みの楽器での演奏CDがこれだ。
演奏:クリストファー・カイト
楽器:James White、1656年作
解説によるとヴァージナルは今日まで完全な形で残っている
のは殆んどないらしい。まさか大火だけのせいではないだろう
けど。

ヴァージナルは2ヶ月ほどレンタルしたことがある。
シェイクピア時代の鍵盤楽器曲を弾くために借りたがフレンチと
は全く違うタッチと音で戸惑ったが、この時代の曲には
やはり合っていた。

ヴァージナル用楽譜も多い。一番有名なのはフィッツウイリアム
ヴァージナルブックの約400曲。

最近『シュザンヌ・ファン・ソルトのヴァージナルブック』
というCDが発売された。ちょっと興味が湧く。
こちらはオランダなので楽器はリュッカースだろうか。
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来客

2008-10-22 17:07:37 | その他
来客あり、といっても普段からよく会っているチェンバロ友人が
みえた。まず約2週間前のリコーダーレッスンの復習合わせを
してなかったのでチーマのソナタを合わせ、楽しいが厳しい
レッスンを思い出す。しばらく旅やらなんやらでリコーダー
から遠ざかっていたのだが、またやる気になってきた。
トレモロはまだ格好がつかないが、似たような初期バロックを
沢山やってみたらいいのだろう。気長に挑戦。次回もイタリア
ものにしたくなってきた。

合わせは楽しくあっという間に時間がすぎ、お勉強時間が
減ってしまった。長らく続いている勉強会。今日はすこしだけ
フローベルガーの生涯を調べて終わり。ルイ・クープラン、
フレスコバルディ、フローベルガーの3人はチェンバロを弾く人
には重要な作曲家。曲を弾く上にもわかっていなければ
ならないことも多く、なかなか進まないが、細々ではあるけど
何年も続いている。なにしろとても楽しいのでイヤにならないの
だろう。それにしては演奏に反映されてない!?

今日は天気がよく気持がいいので庭でランチすることに。
家の外壁を這う蔦も一気に赤く色づいてきた。
手作り弁当・・こっちも長らく続いている。
あまり張り切ると負担になるので材料も普通、調理も簡単な
もの。ただこういう重箱にいれると良く見えるみたいで
友人はいつものように感激してくれた。
後片付けが簡単なのもいい。
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ピープス氏

2008-10-21 12:46:25 | ルネッサンス・バロック音楽
チェンバロを始めた頃、パーセルの小品をいくつか
練習した。ヴァージナルやスピネット用の楽譜には独特の
装飾記号がついているが、それらを覚えてしまえばそれほど
技術的に難しいという部類ではないようだ。

この小品集の楽譜序文に「ピープス」という名前があり、
17世紀イギリスの社会を知るのに非常に重要な人物である
らしいことがわかった。何しろ約10年にわたる克明な
日記を残しているのだ。音楽も好きで作曲もしたとか。
肖像画の手には自作の楽譜「Beauty Retire]。
Samuel Pepys(1633-1703)は1660年から
1669年までの日記で彼の日常生活、海軍大臣まで
なった官僚として貴族社会の腐敗ぶりなどを細かく観察し
つぶさに書いて、彼の日記は奇書の一つとされている。
(後半には単語の綴りの文字の間に関係ない文字を入れ
 わかり難くしているそうだが、ちょっと子供じみている)

その日記の1666年9月2日。この日はロンドンの大火が
あったのだが、
・・・テームズ河には家財道具を積み込む艀やボートの3艘に
1艘はかならずヴァージナル積んでいる・・というところがある。

「ピープス氏の秘められた日記」臼井昭著・岩波新書
これは著者が日記を引用しながらピープス像をまとめてある
本だ。もっとも著者は日記完訳に挑戦し、半ばで亡くなって
しまって未完。いつか別の人に手によって最後まで出版される
のかもしれない。

ところがこの新書の訳が変なのだ。ちょうど大火の日の引用が
あり、ヴァージナルがなんとピアノとなっているのだ。(注釈も
無しに・・)それにもう一つリュートらしきものが琵琶に。
1982年1刷発行、1992年11刷発行。はやく訂正すれば
いいのに・・

ところで昨日書いた、パーセルの映画にはロンドン大火の様子
もあり、ピープス氏もちらりと出てくるのが嬉しい。
ちなみにパーセルはこの時7歳。トラウマになったでしょうね。
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ダイオクレーシアン

2008-10-20 17:03:05 | ルネッサンス・バロック音楽
今日のNHKバロック講座で頂いたCDはイギリスバロック集。
パーセルが4曲入っていて帰宅してから聴いたら自称パーセル
オタクである私の記憶にない美しい歌曲が入っていた。
「愛しいアストレア」歌うはアニエス・メロン。
ためしにマイCD棚を調べたら古いデラーのパーセル歌曲集に
ちゃんとあった。この頃全く聴いてなかった。
カウンターテナーの草分け。
さっそく調べるとセミオペラ「ダイオクレーシアン」の中で
歌われる曲だそうだ。
[Since from my dear Astrea's sight]アストレアの別れ
となっていた。
「ダイオクーシアン」といえばリコーダーを吹く人には
オペラの内容を知らずとも聞き覚えのある題名。

30年前のマンローのLP(写真)でシャコンヌを聴いていて
短いながらもいい曲だなと思っていたが、当時は私がリコーダー
を吹くようになるとは夢にも思っていなかった。

パーセルには派手ではないがしんみり切なくなるメロデイが
多く私には大切な作曲家。鍵盤曲はイマイチだが歌と器楽曲
はパーセルならではの味がある。
唯一のオペラ「ダイドーとエネアス」が上演された時は居ても
立ってもいられず、東京まで観に行った。もう15年近く前のこと。
パーセルの伝記もあるが、とても読みづらく時どき必要な箇所を
読む位。パーセルを知るのはなんといっても没後300年記念に
作られたイギリスのTV映画。
【イングランド わが祖国 ヘンリーパーセルの生涯】
J.E.ガーディナーが音楽監督をした非常に優れた作品。
BSで放映されたのを録画し、何度も見ている。これが輸入版
DVDで買えるらしいので欲しくなってしまった。
パーセルの時代のイギリスを知るにもよい資料だと思う。
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古楽器の描かれた絵

2008-10-19 07:37:06 | 古楽器
昨日の展覧会で「あれ!」と思った絵が有った。
大昔イギリスの本屋のバーゲンで買った本に載っている
絵があったからだ。題は「愛または春」1600年頃で
作者はわからず。

本はルネ・クレマンシック著[Old Musical Instruments]
写真のたくさん入った解説書。当時古楽器には特に興味が
ない頃だったので単に安かったから買ったような気がする。
多分50ペンス(当時1ポンド700円位)で買った。

この絵は横に長く、見開きページにある。
絵の出来としてはたいしたことないし、中央の愛の神Amor
を象徴するリュートを持った青年が筋骨たくましいやくざ風で
その手はとてもリュートを弾くようにはみえない。

スポーツ道具、ゲーム用品、本、楽譜と共に数種の楽器が
春の風景の中に描かれている。
向かって左に4弦のヴィオール、コルネット、
右にシターン。フルートのケース、リュートケースも
ある。中でもリュートケースは目に付く。

複製で見知った絵を展覧会で見ることは多いけど、この絵が
来ているのは全く予期しなかったのでとても嬉しい驚きだった。
120X240 の大きな絵だった。

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静物画の秘密展

2008-10-18 21:58:02 | 展覧会
宮城県美術館の一年の長い長い休館後初めての展覧会
=ウイーン美術史美術館所蔵展が始まった。
今日は付随して企画された古楽コンサートシリーズの
一回目もあり、友人夫妻と行ってみた。

コンサートまで2時間弱あったのでゆっくりと見られた。
「静物画の秘密展」なのに目玉はベラスケスの
『薔薇色の衣装のマルガリータ王女』というのは
ちょっとヘンだけど、フェルメール時代のオランダ
風俗画をたくさん見ることが出来た。楽器の描かれた
絵にはやはり惹きつけられる。この種の寓意絵に描かれた
花や果実、楽器はこの世の儚さを象徴し、音楽などにうつつ
を抜かしていると大切な物を見失い大変なことになりますよ、
というメッセージがあるそうだが、音楽が大切な私には
そういわれてもどうしようもない。

リコーダーやリュート、ギター、ヴァィオリン、ガンバは
御馴染みだが、ヤン・ステーン作「農民の婚礼」という絵に
「ロンメルポット」という素焼きのつぼに豚の膀胱を
はった楽器というのがあったが一体どんな音が出るのだろう。

吹き抜けのロビーの一角にステージが作られ(写真)
開演を待つ。人が集まり出し、椅子を出しても出しても
間にあわなく立ち見も出て超満員。テレビ局も来た。
さぞ音が響くだろうと思ったが歌以外はちょっと聴こえ
難かったのではないだろうか?
今日はヘンデルとバッハのプログラムだった。
展覧会の内容からすれば3回目に行われる、リコーダーと
チェンバロのコンサートがより相応しいような気がする。
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信州⑤マムシ草

2008-10-17 08:40:56 | 
ここに来たのは夏休みが多かったので春秋の植物は
みたことがなかった。
このマムシ草も5月頃には暗紫のちょっとグロテスクな
花を咲かせる。林の中でスーーと立つ姿はやはり目をひく。

サトイモ科で花は包むような一枚の弁でできている。
同じ仲間に水芭蕉,スパティフラムなどがあるけど、葉は
全く違っている。
この花が枯れると中から真っ赤な実がぎっしりできて来る、
花も実も人をひきつけて止まない植物だ。
マムシ草という怖い名前はマムシ様の模様の茎からきた
らしい。

こういうところに住んで四季の移り変わりを身近に
感じる生活もいいなあと思うこの頃だ。でも独りでは
ちょっと・・・


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